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「夜回り」放置問題に関する質問で露呈した警察の「自浄能力のなさ」

写真:jun_kanomata(Untitled) http://www.flickr.com/photos/jun_kanomata/3044785405/

ガジェット通信から警察に対し「夜回り」に関する質問状を送りましたが、いまだまともな回答をいただいておりません。公務員法に抵触する警察幹部の違法行為に対し、警察の自浄能力がないことが露呈しています。

経緯をまとめます

「夜回り」という用語について

「夜回り」とは新聞社・テレビ局など一部商業媒体の記者を警察関係者が自宅付近または自宅へ招き入れるなどし、そこで記者の質問を受け、場合によってはそれに答えるなどして情報提供をおこなうことを指します。この違法行為は日常的におこなわれており、実態解明が急がれます。朝におこなうものは「朝駆け」といい、夜におこなうものは「夜回り」といいます。「夜討ち」と呼ぶ場合もあります。

最初の質問

最初の質問は2012年4月24日に警察庁長官である片桐裕氏宛に文書郵送。「夜回り」に対する警察としての見解と今後どのような対応をとっていくのかという点について問いました(質問の詳細は後述)。回答期日は5月2日。

警察庁より5月10日に届いた回答文は以下のとおり。

1回目の回答

報道機関が都道府県警察に対して行う取材方法の在り方について、警察庁はお答えする立場にありません。

警察庁官房総務課広報室

今回の質問は、公務員法に抵触する秘密情報の漏洩という警察の違法行為に関するものであるにもかかわらず、論点をずらした無責任きわまりない回答です。法を犯しているのはメディアではなくあくまで警察の側です。取材のため情報源に果敢にアタックするのは記者の仕事ですからそれ自体を悪いと言っているわけではありません。悪いのは情報を漏らしている警察側なわけです。つまり「メディアの取材の在り方」について問うているのではなく「警察幹部の違法な情報漏洩について、これどうするんですか」と問うているのです。というわけで、ただちに以下のような質問状を警察庁長官片桐裕氏宛に送付しました。(5月10日送付、回答期限5月18日)

2回目の質問

それでは、別紙の「夜回り」「朝駆け」と呼ばれる行為に関する一連の質問はどなたにさせていただいたらよろしいでしょうか。お答えください。

回答は5月25日返ってきました。

2回目の回答

報道機関が都道府県警察に対して行う取材方法の在り方について、警察庁はお答えする立場にありません。

警察庁官房総務課広報室

コピペミスではありません。質問内容が違うにも関わらず警察から前回とまったく同じ回答が返ってきました。はっきり言ってぜんぜん意味がわからないです(どういう意味かわかる人がいたら教えてください)。

私の感想を率直に述べると、結局のところ「警察組織にはこういった組織的な不法行為に対する自浄能力がない」ということなのかなーと。それにしても都道府県警察を監督し指導する立場である警察庁長官ですらこのありさまというのはいかがなものでしょうか。

この件に関しては再度「報道の取材方法じゃなくて、警察幹部の情報漏洩という公務員法に抵触する行為について見解をきいているのですよ」という事をわかりやすく書いて3回目の質問をおこなおうと思います。

余談ですが、質問方法が文書郵送しかないというのはさすがに今時どうなんでしょうか。メールもFAXも電話もダメということなんですが。毎度回答に1週間以上かかり、しかもこのような回答内容では話になりません。直接会見で質問したりトップに取材させてもらうのがてっとり早いと思いますので、そちらについても検討してみたいと思います。

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質問状全文

警察庁長官 片桐裕殿

■「夜回り」「朝駆け」の実態についての公開質問

警察関係者から一部商業媒体への捜査情報の漏洩に関する公開質問です。主に
「夜回り」「朝駆け」と呼ばれる行為について質問させていただきます。
回答期限は2012年5月2日(水)までとさせていただきますので誠意ある回答を
お願いいたします。回答が遅れる場合は必ずいつまでに回答できるかその回答
期日を添えてご連絡ください。

■「夜回り」「朝駆け」という用語について
今回の質問で使わせていただいております「夜回り」「朝駆け」という用語に
つきまして。「夜回り」「朝駆け」とは新聞社・テレビ局など一部商業媒体の
記者を警察関係者が自宅付近または自宅へ招き入れるなどし、そこで記者の質
問を受け、場合によってはそれに答えるなどして情報提供をおこなうことを指
します。朝におこなうものは「朝駆け」といい、夜におこなうものは「夜回
り」といいます。

以下、「夜回り」「朝駆け」についての公開質問となります。すべてお答えく
ださい。

質問1)警察関係者が公的かつオープンな場所以外、例えば警察関係者の自宅
付近や自宅内で報道関係者と会うことの是非につきまして、警察庁の見解を明
らかにしてください。

質問2)「夜回り」「朝駆け」は機密情報の漏洩であるという認識はございま
すか。

質問3)「夜回り」「朝駆け」について、警察庁ではその実態を把握しておら
れますか。

質問4)「夜回り」「朝駆け」について、警察庁ではその実態を把握するため
に調査をされたことはありますか。

質問5)「夜回り」「朝駆け」は一部商業媒体に行き過ぎた便宜を供与する行
為であり、またこれを公務員がおこなうことは違法行為です。このことを警察
庁はご存知でしたか。

質問6)「夜回り」「朝駆け」に対し、今後警察庁ではどのような対応をとら

れますか。期日を明らかにして具体的にどのような対応・対策をとるのかお答
えください。

質問7)このような役所内および警察関係者に対するの調査の場合、警察関係
者ではなく、警察とはまったく関係のない第三者に専門的かつ客観的な視点で
調査をおこなっていただくのが適切だというのが通常の判断かと思いますが、
この「夜回り」「朝駆け」の件に関して第三者による調査チーム等をつくり、
適正な調査をおこなう可能性はありますか。おこなうとすればその時期はいつ
ですか。

以上、2012年5月2日(水)までにご回答をお願いいたします。

※写真:jun_kanomata(Untitled) http://www.flickr.com/photos/jun_kanomata/3044785405/

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深水英一郎(ふかみん)

記者:

トンチの効いた新製品が大好き。ITベンチャー「デジタルデザイン」創業参画後、メールマガジン発行システム「まぐまぐ」を個人で開発。利用者と共につくるネットメディアとかわいいキャラに興味がある。

ウェブサイト: http://getnews.jp/

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