ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]
ガジェ通制作ライブ

『リトル・マーメイド』監督&アニメーターに聞く「プレッシャーはかなりのもの」「アリエルは昔と今のディズニープリンセスの“境界線”」

好奇心いっぱいでチャーミングなプリンセス「アリエル」と、海の仲間たちが贈る珠玉のミュージカル・ファンタジー『リトル・マーメイド』。今年で劇場公開から30周年を迎えた本作のMovieNEXと4K UHDが、 6月19日に発売となります。

あの仲間たちと最高の音楽に高画質、高音質でいつでも会えるなんて嬉しい限りですよね!本作の監督を務めたロン・クレメンツさん(共同監督ジョン・マスカー)と、アニメーターのマーク・ヘンさんのインタビューが到着しました。

–多くのディズニーファン、映画ファンにとって『リトル・マーメイド』は大切な作品です。ロン監督は、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ(以下、ディズニー・スタジオ)での仕事が45周年を迎えたそうですね。

ロン・クレメンツ:そうだよ!僕は1974年1月に『プーさんとティガー』からアシスタントの仕事をはじめたんだ。それから、『ビアンカの大冒険』、『ピートとドラゴン』、『きつねと猟犬』でアニメーターの仕事をした。そのあと30年以上、共同脚本家、共同監督としてジョン・マスカーと一緒に仕事をしてきたんだ。ジョンは最近引退して、短編をやっているよ。年老いた夫婦のように、僕たちは2人での作品作りをすごく楽しんだね。

マーク・ヘン:(ロンに拍手を贈りつつ)僕は働きはじめて39周年だよ。来年で40周年なんだ。5年ごとに、ディズニー・スタジオからお祝いのプレゼントがもらえるのだけど、40周年は、ピノキオに関連したものだと思う。ジミニー・クリケットかな?

ロン・クレメンツ:ピノキオだと思う。僕たちはもうジミニー・クリケットを持っているじゃない。45周年には、肩にミッキーマウスが乗っているウォルト・ディズニーをもらえるんだ。

–素敵なお祝いですね。ロンさんがこれまでのディズニー・スタジオ人生で印象に残っていることを教えてください。

ロン・クレメンツ:僕の先生は「ナイン・オールドメン」(ディズニー・スタジオの伝説のアニメーター9人)の1人、フランク・トーマスだった。フランクは、いつも不可能に見えるようなやり方でアニメーションを作るんだ。彼がアニメートしたすべてのシーンの中で、満足しているのは3~4つのシーンだけだと言っているくらい、自分に厳しい人で、彼と一緒に仕事をするのはとても大変だったよ。実は、彼はあの『わんわん物語』のスパゲッティのシーンをアニメートした人なんだ。オリー・ジョンストン(「ナイン・オールドメン」の1人)は、ただ紙に触れただけに見えるくらい、とても簡単にやっているように見せた。僕は、マークのことをまるでオリーのように思っているんだ。実際どれくらい大変な思いをしてやっているのかは知らないけれど、アリエルだけじゃなく、ジャスミン、ベル、ムーランなどのたくさんのプリンセスを手掛けてきたように、素晴らしいアニメーション達はあなたの中から自然に生まれてくるんじゃないかな。

–マークさんが手がけたプリンセス達のはじまりはアリエルなのですね。

マーク・ヘン:僕は初期のアニメーター達の1人なんだけど、最初に覚えていることはデザインだよ。このキャラクターがどういう見た目になるかを見出そうとして、ビジュアル部門のアーティストたちが何をやっているかを見ることにした。そうして模索していく中で、多くのアーティストたちが同じものを描かないといけないのだから、簡単に描けるようにしようと思ったんだ。

ある時、フランクとオリーが『リトル・マーメイド』のいくつかのリールを見に来たんだ。オリーが僕の後ろに座っていたのを覚えているよ。そして僕が作った「He loves me. He loves me not. He loves me. I knew it.」というシーンを見て、オリーは「とても良いシーンだね」って言ってくれたんだ。僕のヒーローでもあるオリーがそう言ってくれるなんて思わなくて、家に帰って1日中天井に頭をぶつけるくらい、喜んで飛び上がったよ!

ロン・クレメンツ:そうだね。彼らにかなり初期の段階で見てもらったんだ。それまでのディズニープリンセスといえば、主に『白雪姫』と『シンデレラ』だったから、僕たちが監督する『リトル・マーメイド』が初期の映画と比較されることが分かっていたんだ。僕は当時、他の誰よりもナーバスだったから、ただ、皆に「一体どうしたんだこの映画は?」と思われないことを願っていたんだよ。

–今作が観客の共感を呼んで、人々が気に入ってくれたことを感じた瞬間を覚えていますか?

ロン・クレメンツ:すべての歌を初めて聞いた時から、僕たちはこの映画の音楽がとっても良いことを知っていたけど、映画そのものは、最初のプレビューまで観客にどのように受け入られるかは全く読めなかった。プレビューには、まだストーリー・スケッチや鉛筆でのテストが残っていたんだ。でも、その場にいた人たちが、「これまでのディズニー映画で最も高く評価できるプレビューだった」と言ってくれたことに、すごくホッとしたよ。プレビューの評価を聞くまで、お客さんがこの映画を観てくれるかわからなかったけど、「これはうまくいきそうだ」と本当に感じたよ。製作スタッフみんなが全力を尽くして本作に取り組んでくれたおかげだね。

— マークさん、あなたはスーパーバイザーでしたが、アリエルがこれほど人々に愛されるようになった彼女の魅力は何だと思いますか?

マーク・ヘン: 昔と今のディズニープリンセスの描かれ方を知りたがる人が多いけど、僕はいつもアリエルを、そういう変化の境界線として見ているよ。白雪姫、オーロラ、特にシンデレラを見れば、ストーリーがシンプルで、彼女たちは受け身の傾向があった。何かが起きて、彼女たちはそれに反応するだけなんだ。一方、アリエルには2つの特徴がある。1つめは、彼女が今までのディズニープリンセスよりも積極的なこと。良かれ悪かれ、彼女は自分で決断を下し、それがストーリーを前進させる。それは、どこか新鮮で、他のディズニープリンセスたちには見られないことだった。2つめは、彼女が本当にリアルなティーンエイジャーのように感じられることだよ。僕たちもかつて16歳だったし、両親とぶつかったりした。そういう経験を活かすことで親しみやすくなるし、アニメーターやパフォーマーとして、とてもエキサイティングだと思う。「私もああやって、父親や母親とぶつかったのを覚えている」とみんなが言えるようなキャラクターにしようとしたんだ。
僕がアリエルの製作に取り組むとき、この2つのことがいつも心のどこかにあった。感情がとてもリアルだから、彼女のことをとても親しく感じられるようになるんだ。

ロン・クレメンツ:ジョン・マスカーと僕も、ティーンエイジャーたちが共感できるようなキャラクターにしたかったんだ。彼女は反抗的で欠点もある。完璧な人じゃないし、そうなろうとしてもいない。僕たちは彼女を、気が強く、間違ってしまうこともある人に描くことで、親しみやすいキャラクターにしたかった。それが、彼女がこれまでのディズニープリンセスとは違うキャラクターになった点だね。

『リトル・マーメイド』
6月19日(水)発売
MovieNEX(4,000円+税)、4K UHD(5,800円+税)
デジタル配信中

https://www.disney.co.jp/studio/animation/0730.html [リンク]

(C)2019 Disney

藤本エリの記事一覧をみる

記者:

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。
スマホゲーム タラコたたき