二日酔いになりにくいお酒の飲み方は? お医者さんに聞いてみました

歓送迎会やお花見など、お酒を飲む機会が多くなるこのシーズン。飲んでいるときは楽しくても、ついつい飲みすぎたり飲み会続きで二日酔い、という人も多いのでは。「二日酔い予防法」「二日酔いになりにくい飲み方」で調べるといろいろな方法が見つかりますが、それらは本当に効果があるのでしょうか。『「空腹」こそ最強のクスリ』の著者でもある、あおき内科さいたま糖尿病クリニック院長で内科医の青木厚先生に、二日酔いになりにくい飲み方について聞いてみました。

・お酒と同量の水を飲む
よく聞くのが、「お酒を飲むときは同じ量の水を飲む」というもの。こちらは効果があるのでしょうか。

「血中のアルコール濃度を下げるので、水を飲むのはよいと思います。おしっことしてアルコールを排出する効果もあります」(青木先生)

・ウコンを飲む
ウコンの錠剤やサプリメント、ドリンクなどが市販されています。こちらはいかがでしょうか。

「ウコンは肝臓を守るための薬なので、二日酔いの程度が軽くなるわけではないと思いますね」(青木先生)

・ウコンと乳酸菌を同時に摂取する
ウコンと一緒に乳酸菌を摂取するとよい、という話もあるようです。効果はあるのでしょうか。

「これらを合わせて摂取することで、胃粘膜の障害とアルコール吸収を抑える作用があるというデータもあるんですよ。なので、2つ同時に摂取すると、単独摂取よりも効果があると言ってよいのではないかと思います」(青木先生)

・胃薬を飲む
「飲む前に飲む」というように、お酒を飲む前に胃薬を飲むのはどうなのでしょうか。

「胃酸の分泌を抑えるH2ブロッカーを使用した胃薬をお酒を飲む前に飲むと、二日酔いになりにくいです。苦手でなければ、薬を飲むのが一番いいですね」(青木先生)

・お酒を飲む際によいサプリメントは?
ほかに、先生がご存知なお酒を飲むときによいサプリメントなどはあるのでしょうか。

「五苓散(ごれいさん)は水分代謝を促すのでよいと思います。薬局でも市販されています」(青木先生)

・お酒を飲む際によいおつまみは?
お酒を飲むときに、一緒に食べた方がよいおつまみには、どんなものがあるのでしょうか。

「アルコール代謝をうながすのはビタミンB群。レバーなどがよいのではないかと思います。いずれにせよ、何も食べずにお酒だけ飲むのはよくないですね」(青木先生)

・青木先生がお酒を飲むときに気を付けていること
先生ご自身がお酒を飲むときに気を付けていることを伺ってみました。

「アルコールの吸収が遅れるように、油っぽいつまみを食べるようにしていますね。レバー、焼き鳥をよく食べるようにしています。太りますけどね」(青木先生)

・もし二日酔いになってしまったら
気を付けていてもなってしまうのが二日酔い。もし二日酔いになってしまったら、回復するにはどうするのがよいのでしょうか。

「たくさん水分をとってアルコール濃度を薄めるしかないですね。胃薬で症状は緩和されると思います。やはりH2ブロッカーを使った胃薬がよいでしょう」(青木先生)

一番よいのは“飲みすぎないこと”だとは思いますが、ついつい飲んでしまうのが人情。楽しく飲んで次の日もパフォーマンスを発揮するために、上記を参考にしてみてはいかがでしょうか。

青木 厚プロフィール
あおき内科さいたま糖尿病クリニック 院長。1969年12月25日生まれ。

専門:
医学博士(自治医科大学)
日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本内分泌学会 内分泌代謝科(内科)専門医
日本糖尿病学会専門医・指導医
癌代謝

40歳の時に舌癌を患うも完治。現在は精力的に活動している。専門の内分泌代謝の知識を生かし、日本ではあまり認知されていない、栄養・代謝によるがん治療・がん予防をライフワークに。

日本テレビ『行列のできる法律相談所』医療監修ほか、テレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』、TBS『直撃!コロシアム!ズバっとTV』などテレビ出演多数。著書に『「空腹」こそ最強のクスリ』(アスコム)

画像:『かわいいフリー素材集 いらすとや』
https://www.irasutoya.com/2013/08/blog-post_22.html

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 二日酔いになりにくいお酒の飲み方は? お医者さんに聞いてみました
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。