既存家電もIoT化で快適に。週休3日で働く社長のスマートリモコン活用術とは?

既存家電もIoT化で快適に。週休3日で働く社長のスマートリモコン活用術とは?

「グーグルホーム」「アマゾンエコー(アレクサ)」等が日本に上陸したことで、自宅にある家電がネットワークにつながる「スマートホーム」化が進んでいます。ただ、「対応の専用家電を買わないとダメなんでしょ?」という声もあるのではないでしょうか。最近では、既存の家電を買い換えることなくスマートホーム化し、スマートフォンやスマートスピーカーと連携させて家電の操作ができるようになる「スマートリモコン」が登場しています。実際にこのアイテムを、週休3日・週30時間のワークスタイルに活かしているという効率化のプロ・越川慎司さんに、導入した理由やその暮らしぶりを聞いてみました。

スマートリモコンでかなえる「余裕のある生活」

働き方改革の支援会社である株式会社クロスリバー代表・越川慎司さんは、東京に住まいながら、世界中の拠点とつながって働いています。近著『働きアリからの脱出: 個人で始める働き方改革』(集英社)などを上梓しつつ、自身も週休3日、週30時間というワークスタイルを実践。事務所はテレビにDVD、照明、賃貸の備え付けエアコンなどの既存家電をスマートリモコンでネットワーク化し、スマートホームにしています。テレビなどもアレクサを使って口頭で操作するほか、外出先からスマートフォンを使ってエアコンを操作・設定することも少なくないそう。柔和な笑顔が印象的な越川慎司さん(写真撮影/片山貴博)

柔和な笑顔が印象的な越川慎司さん(写真撮影/片山貴博)

スマートリモコンは、赤外線でつながるものであれば、既存の家電を買い替えずに対応できるのが魅力です。モノを極力置かないようにしているという越川さん、導入した「スマート家電リモコン」のサイズそのものが小さく、リビングに置いても違和感がないのも良いところ、と言います。今までは複数あるリモコン(エアコン・テレビ・照明・DVD)を使い分けていたけれど……(写真撮影/片山貴博) 今までは複数あるリモコン(エアコン・テレビ・照明・DVD)を使い分けていたけれど……(写真撮影/片山貴博)複数のリモコンの操作を、スマート家電リモコン(写真右下)一台で操作できるように。既存家電を買い替えなくてもいいのが魅力的! スマートスピーカーを使えばより快適に(写真撮影/片山貴博) 複数のリモコンの操作を、スマート家電リモコン(写真右下)一台で操作できるように。既存家電を買い替えなくてもいいのが魅力的! スマートスピーカーを使えばより快適に(写真撮影/片山貴博)1月下旬に発売されたスマートリモコン「スマート家電リモコン」(ラトックシステム)を操作するときのスマートフォンの画面の例。赤外線で既存家電とつながり、スマートホーム化を進めることができる(画像提供/SB C&S)

1月下旬に発売されたスマートリモコン「スマート家電リモコン」(ラトックシステム)を操作するときのスマートフォンの画面の例。赤外線で既存家電とつながり、スマートホーム化を進めることができる(画像提供/SB C&S)

「週休3日を実現するためには、仕事中に眠いな、不快だなと思っている余裕がないんです。だから事務所のエアコンを外から設定できるようにし、帰社・帰宅したらすぐに次の仕事に手をつけられるようにしておく必要があるんです」と越川さん。

ただ、ちょっと接続・設定は分かりにくいものもあり、慣れていないと苦戦するかもしれません(筆者のことです)。

「確かにスマートリモコンの設定は慣れないと戸惑うかもしれませんね。僕もうまく接続できないと、3回くらい試したものもあったかな」

効率化のプロでさえも、設定に試行錯誤していると聞き、少しほっとした人も多いことでしょう。ただ、設定にひと手間はかかっても「効率化」することで得られるメリットが大きいといいます。

「ここまで効率化をするのは、しっかり働いて、オフの時間を好きなように過ごしたいから(笑)。『エアコンや照明のオン・オフなどの操作』は機械にまかせたほうがいいですよね」音声で家電を操作し、家事も自宅も快適化させていく(写真撮影/片山貴博)

音声で家電を操作し、家事も自宅も快適化させていく(写真撮影/片山貴博)

個人的に「人生のキングオブ無駄な時間」は「捜し物の時間」だと思っているのですが、スマートリモコンであればこうした無駄な時間&ストレスもなくなるもの(筆者は子どもがいるのでなおさらです!)。それでダラダラできるのであれば、まさに理想の生活です!

住まいも仕事も、効率化の目的は「ハッピーに暮らすこと」

業務効率化のプロは「スマートリモコンは、気楽に導入してみるといい」とアドバイスします。

「スマートリモコン自体は複数ありますし、数千円から買えるようになっています。それに、半年に一度のペースで大きな技術革新が起きている。リモコン自身がネットとつながっているから学習して、どんどん賢くなっている。これで室内が快適化できるのであれば、買ってソンはないと思いますよ」

大切なのはいきなり「ベスト」を目指さず、「トライ&エラー」で自分に必要な機能を見極めていくことだといいます。

「目新しさだけで導入しても、すぐに飽きちゃうので。自分にとって必要な機能/効率化を考えつつ、新しいことにチャレンジしていくと、快適に暮らせるのではないでしょうか」

また、スマートリモコンで操作可能なのは、赤外線リモコンが付いている家電のみ。

「家の中を見回すと、実はリモコンがついていない家電のほうが多いんです。例えば(リモコン非対応の)加湿器。これもスマートフォンで操作できるようになれば、より快適になりますよね」電源アダプターに設置し、スマホや音声操作で、電源オン・オフができるようになるアイテムも発売されている。これで自宅にある家電をスマホで一元管理できるようになる(写真撮影/片山貴博)

電源アダプターに設置し、スマホや音声操作で、電源オン・オフができるようになるアイテムも発売されている。これで自宅にある家電をスマホで一元管理できるようになる(写真撮影/片山貴博)

越川さんが言うように、赤外線非対応の家電も少なくありません。そうした家電は、タップ操作を可能にするアイテム、または電源アダプターに設置するアイテムが複数登場しているため、一緒に使うことでより高いレベルでスマートホーム化できそうです。

こう聞くと家も仕事もまだまだ「効率化」できるように思います。でも、「効率化」というと「徹底的に無駄を排除」と感じてしまうのですが……。

「本来、効率化はしっかり休むときは休み、すべき判断に集中するというのが理想です。『時短』という言葉に代表されるように、義務感があり、時短そのものが目的になると、負担になりますよね。労働時間を短くし、効率をあげる目的は会社の業績をあげること、働く人の幸せ感を高めること、なんです。例えば、朝起きたあとに、すぐにベッドでスマホをメールチェックするのが、効率化だと思っていませんか? でもメールを見たことでストレスを感じ、イライラしながら朝を過ごしている人もいると思いますが、あれは業務にとっても、人にとっても不幸な状態なんです」と、越川さん。

理想の暮らしは、朝、起きたときに室温・湿度・照明がほどよい状況になるよう設定しておき、ヨガや塗り絵などで自律神経を整え、脳や気持ちがすっきりした状態で仕事にのぞむのがいいそう。なるほど、業務の生産性が高まるだけでなく、暮らしの満足度を高めていくのが大事ということですね。

スマートリモコンの魅力は、音声操作が可能なので、高齢者・子どもなどでも家電操作をしやすくなることでしょう。加えて、スマートリモコンが「人の生活の気配」を感知し、万一の際に救助・発見を手助けする日もくるかもしれません。

個人的には「テレビのリモコン、どこだっけ」というイライラ時間をなくすためにも、まずは面倒くさがらずに設定からはじめてみたいと思います!●取材協力

越川慎司

株式会社クロスリバー代表。元マイクロソフト役員でOfficeビジネスの責任者。「リモートワークを当たり前にする」というミッションを掲げる株式会社キャスターの執行役員も務める。クロスリバーでは全メンバーが複業をしており、これまで500社以上の働き方改革を支援してきた。自著 『新しい働き方』(講談社)、『働きアリからの脱出』(集英社)。

Twitter
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2019/03/162859_main.jpg
住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

関連記事リンク(外部サイト)

IoTで暮らしはどう変わる? 「ちょっと先の未来」をホステルで体験してきた
未来の窓は、まるでタブレット端末!? YKK APの「未来窓」プロジェクトがすごい!
体験レポ! 賃貸住宅で、IoTの恩恵を受けられる毎日がもう目の前にやってきた

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 既存家電もIoT化で快適に。週休3日で働く社長のスマートリモコン活用術とは?

SUUMOジャーナル

~まだ見ぬ暮らしをみつけよう~。 SUUMOジャーナルは、住まい・暮らしに関する記事&ニュースサイトです。家を買う・借りる・リフォームに関する最新トレンドや、生活を快適にするコツ、調査・ランキング情報、住まい実例、これからの暮らしのヒントなどをお届けします。

ウェブサイト: http://suumo.jp/journal/

TwitterID: suumo_journal

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。