子どものにんじん嫌い克服に!甘くて生食もできる品種選びのコツ
子どもの嫌いな野菜のひとつとして名前のあがることが多い、にんじん。しかしにんじんは、β-カロテン6,900μg(マイクログラム:可食部100gあたり)を豊富に含む緑黄色野菜で、子どもに食べてほしい野菜でもあります。調理での工夫以外に、にんじんの品種を変えることで克服する、という方法もあります。生でも食べられるほど糖度の高いものや、肉質がやわらかいものなどを紹介しましょう。
にんじん嫌いも生で食べたくなる甘みの強い品種
糖度が高い、にんじん特有の香りが少ない、葉まで生で食べられるなど、さまざまな品種を紹介します。
●五寸にんじん
根の長さが15~20cmくらいの円錐形の西洋にんじんで、最も市場に出回っている、クセのない品種です。品種改良により甘みが強くなり、にんじん特有の香りも少なくなっています。
●金時にんじん
別名、京にんじんとも呼ばれる、現存している国内唯一の東洋にんじんです。長さは30cmほどで、甘みが強く、肉質もやわらかく、トマトのようにリコピンを含み、深い赤色が特徴です。
●京かんざし
金時にんじんを早採りしたもので、実も葉も丸ごとおいしく食べられる京都産の品種。金時にんじん以上に甘みが強く、肉質もやわらかいのが特徴です。
●ベビーキャロット
別名、ミニキャロットとも呼ばれる小型の西洋種で、長さが10cm程度。甘みが強く、にんじん独特の香りも少なく、生で皮ごと食べられます。スティックサラダなど料理の付け合わせなどにもよく使われます。
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糖度とおいしさの関係とは?
果物の場合、糖度と味覚の関係について、次のように評価され、糖度の高さがおいしく感じる指標のひとつになっています。
糖度5~7度:まずい
糖度7~9度:おいしくない
糖度9~11度:まあまあ
糖度11以上:おいしい
にんじんの中でも、この記事では紹介していませんが「スウィートキャロット」という品種は糖度11を超え、果物に匹敵します。
最後に
最近は、黄や赤、紫、黒、ベージュ、白などカラフルにんじんもあり、見た目でも楽しむことができます。にんじん嫌い克服法として、調理の工夫のほかに、品種選びも選択肢のひとつに加えてみてください。
[にんじん]料理別の切り方と保存法
体にうれしい働きをしてくれるβ-カロテンの含有量は、野菜の中でもトップクラス。生育には低温が適し、生産地を移動しながら一年中つくられています。日本には、中国を経て17世紀に伝来。短く太い西洋種が主流です。
最終更新:2022.02.12
文:アーク・コミュニケーションズ
写真(撮影):清水亮一(アーク・コミュニケーションズ)
写真(撮影協力):吉田めぐみ
監修:カゴメ
参考文献:『改訂9版 野菜と果物の品目ガイド』(農経新聞社)
出典:
独立行政法人農畜産業振興機構
にんじんの需給動向について(品種・糖度の高いにんじん)
野菜ブック「にんじん」(品種)
農林水産省
京野菜の新品目「京かんざし」夏期安定生産技術の普及(品種)
温州みかん高品質化生産の動向(糖度とおいしさの関係)
日本食品標準成分表2015年版(七訂)野菜類
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