人間は極端な気象も数年で普通だと感じるようになるとの研究結果 なーんだ地球温暖化なんてなかったんだ!?

東アジアで豪雨による洪水が頻発する一方、アメリカ西海岸では極度の乾燥から過去最悪の山火事が発生する。アメリカ中西部が南極よりも寒くなる一方、オーストラリアでは夏の気温が50℃にもなる――。

地球規模でこれだけ極端な気象イベントが起こっていても、人は案外鈍感なもので、いざ自分が異常気象に巻き込まれても、すぐにそれが普通だと受け入れるようになってしまうみたいです。

カリフォルニア大学デービス校の調査チームは、2014年から2016年の間に天気について述べられたツイートのうち、米国内の位置情報を含む6000万件のつぶやきを抽出し、それらが送信された時の現地の気温と1981年から1990年の平均気温とを比較しました。

その結果、人々が平均気温と比較して極端な気温を経験した時に、暑いまたは寒いといったツイートの増えることが分かりました。しかし、近年のうちに極端な気温を既に観測している地域では、人々は気温について触れることが少なくなる傾向が見られました。一般的に、人々が通常だと感じる気温の基準が変化するのには2~8年かかっていました。言い換えれば、人間は2年もすると極端な気温がもはや極端だとは思わなくなるということです。「普通の天気」の定義は、気候の変化に伴い急速に変化しうることを示唆しています。

“茹でガエルの法則”(緩やかに温度の上がる鍋に入れたカエルは水温の上昇に気付かないまま茹で上がって死ぬ)を思い出させるような研究結果ですが、しかし実際にはカエルは熱さに耐えかねて鍋から逃げ出そうとするし、暑い・寒いだけならともかく、台風で家が壊れたり水没したりというような実害が発生している時に、ただ座して不平不満をつぶやいている人はいないでしょう。人間は気候変動がもたらす脅威を過小評価するようになりがちだからこそ、研究者は警鐘を鳴らし続ける必要があるというわけですね。

画像とソース引用:『ニューヨーク・タイムズ』及び『いらすとや』より
https://www.nytimes.com/2019/02/26/climate/what-is-extreme-weather.html[リンク]
https://www.irasutoya.com/2013/09/blog-post_6841.html[リンク]
https://www.irasutoya.com/2014/11/blog-post_164.html[リンク]

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