ブロックチェーンを活用してサプライチェーンを可視化したカナダ発のビールブランド
州都カルガリーの醸造所「Last Best」、大麦を栽培する地元農家「Hamill Farms」、麦芽製造メーカー「Canada Malting」、麦芽加工メーカー「Red Shed Malting」の提携により実現したもので、2019年2月から缶ビールとして販売されている。
・ビールが製造されるまでのサプライチェーンをブロックチェーンで追跡可能に
「Bock Chain」の製造プロセスは、「Hamill Farms」で収穫した大麦から「Canada Malting」が麦芽を製造したのち、「Red Shed Malting」がこれを焙煎し、「Last Best」がビールに醸造するという流れ。一連のサプライチェーンは、ブロックチェーンをベースとする食のトレーサビリティソリューション「TE-FOOD」で記録される。
「Bock Chain」の缶に印刷されたQRコードをスマートフォンで読み込むと専用サイトにアクセスでき、「Bock Chain」が製造されるまでのプロセスが画像、動画、マップ、データなどで閲覧できる仕組みだ。
・農業や食の分野へのブロックチェーンの活用が広がる
市場調査会社「Reportlinker」では、農業および食の分野におけるブロックチェーン市場が2018年時点の6080万ドル(約67億3100万円)から年平均47.8%で成長し、2023年までに4億2970万ドル(約475億6800万円)に達すると予測。
「Bock Chain」は、サプライチェーンのトレーサビリティを担保するのみならず、ビールが醸造されるまでのストーリーを楽しむという新しい体験を提供する試みとしても興味深い。(文 松岡由希子)
ウェブサイト: https://techable.jp/
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