人工知能を活用した新たな味の開発支援システムをIBMとマコーミックが共同開発

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米国の調味料メーカーMcCormick(マコーミック)とIBMは、2019年2月、人工知能(AI)や機械学習にまつわるIBMの技術とMcCormickの知覚科学や味覚データを活用し、AIによる商品開発支援システムの研究開発を共同ですすめていることを明らかにした。

・新たな味の創出をサポートする人工知能を共同で開発

一般に、新たな味の開発には、相応の時間を要する。

ターゲットとなる消費者の嗜好やニーズに合わせて無数の原材料から最適な組み合わせを選び出し、その比率を特定したうえで、サンプルをつくり、様々な実験や消費者テストを実施しながら改良を重ね、ようやく商品化される。

一方で、調味料メーカーにとっては、革新的な味や商品を誰よりも早くつくり出すことが競争優位性につながるため、スピードも不可欠な要素だ。

そこで、McCormickとIBMの共同研究プロジェクトは、4年の開発期間を経て、味覚式や原材料の成分、実験結果、市場での成功度など、McCormickが40年以上蓄積してきたデータをもとに、特定の目的に合ったパターンや新たな組み合わせを予測する機械学習アルゴリズムを構築。

このアルゴリズムによって、味の開発に要する時間を従来の3分の1程度に短縮し、消費者がより好む、効果の高い法則を導きだすことができるという。

・2021年までにマコーミックの全研究所で導入へ

McCormickでは、2019年半ばに予定している新商品の発売に合わせて、このアルゴリズムを実装した商品開発支援プラットフォーム「ONE」を立ち上げる計画で、2021年までには、世界14カ国20カ所以上に展開するMcCormickの全研究所にこれを導入する見通しだ。(文 松岡由希子)

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