故マイケル・ジャクソン、性的虐待疑惑を扱ったドキュメンタリーに管理財団が抗議
故マイケル・ジャクソンのエステート(管理財団)は2019年1月25日、【サンダンス映画祭】でプレミア上映されたドキュメンタリー映画『Leaving Neverland(原題)』について、「マイケル・ジャクソンが生前に、そして亡くなった今も耐えている扇情的な誹謗中傷の類い」だとして非難した。
4時間に及ぶこのドキュメンタリーは、子どものころにマイケルから性的虐待を受けていたと主張するウェイド・ロブソン(Wade Robson)とジェイムズ・セーフチャック(James Safechuck)の証言に基づいた内容で、公開前から物議を醸していた。
現在ロブソンはブリトニー・スピアーズなどの有名アーティストと仕事をする人気振付師で、生前マイケルが性的虐待の罪に問われていた2005年の裁判で、彼の弁護側の証人として“虐待はなかった”と証言した。この裁判でマイケルは無罪が確定したが、ロブソンとセーフチャックは彼の死後にあらためて性的虐待の申し立てをした。
このため、マイケルの管理財団は声明で二人を“偽証者”と呼び、ドキュメンタリーは彼らの主張ばかりが取り上げられ、マイケルと多くの時間を過ごしたほかの子どもたちの存在が無視されていると批判した。声明には、「(マイケルは)子どもたちを尊重し、彼らを傷つけるようなことは一切しなかった」と記載されており、「この映画は、20年前に起きたかもしれない、確証のない主張を取り上げ、あたかも事実であるかのように扱っている」と非難している。
『Leaving Neverland(原題)』の【サンダンス映画祭】プレミア上映は、警察が出動するなど厳戒態勢で行われ、劇場前では小規模の抗議デモも行われた。マイケルの管理財団は上映の差し止めを求めたり、法的措置に出るなどと警告するようなことはしなかった。映画祭での上映後に厳粛なスタンディング・オベーションを受けた同作は今年中にHBOで放映される。
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