カニ&寿司&鱒寿司…めくるめく富山の美食と美酒で幸せチャージ!
♪ああ〜〜 日本のどこかにーー わたしを〜待ってる〜人がいる……
歌って食べて酔いどれる料理家スヌ子です、こんにちは。
働く母でもあるわたくし。目下、受験生ふたりを抱える悩み多き日常ゆえ、スキあらば美味美酒美旅で命の洗たく!
今回は、娘たちの定期試験が終わった一瞬をついて富山へ、海鮮&温泉(ラップ的押韻)ツアー。
1日目は名物ベニズワイガニを堪能し氷見温泉郷で露天風呂のお宿に宿泊、2日目はお土産を買って富山の寿司を味わう……海の幸ざんまいのうっとり1泊2日旅行!
【行程】
新湊きっときと市場で、高志の紅ガニを知る!
絶景、海王丸パークで立山・新湊大橋を望む
氷見温泉郷で命の洗たく(洗たくしすぎ)
ひみ番屋街で飲む、食う、買う!
道の駅 雨晴で、義経岩鑑賞&パスタランチ
日本遺産、高岡市内のてくてく町歩き
老舗寿司屋で、富山湾の魚と地酒を堪能
お土産は、やっぱり鱒寿司!
新湊きっときと市場で、高志の紅ガニを知る!
JR東京駅からJR富山駅まで、北陸新幹線でバビュンと2時間半。
あいの風とやま鉄道(詩的なネーミングよいですね)に乗って高岡駅までは約20分、そこからタクシーで新湊きっときと市場へ。
果てしない大地にそびえる、新湊きっときと市場。「きっときと」は「ド新鮮!」という意味の富山弁です。念のため。
本館に足を踏み入れると、入口には……
ベニズワイガニ情報満載の顔ハメ
本館を出て、いざ個人ツアーを予約していた市場の昼セリ見学へ。
うわあ!
セリ場に敷き詰められたカニのレッド・カーペット! もちろん生の状態で、この鮮やかな紅色。
全国でも珍しい昼セリの起源は江戸時代。
朝獲れだと夜食べる頃には鮮度が落ちてしまうので、昼に水揚げし、キットキト(ド新鮮)を消費者に届けられるようにした、コロンブスの卵的システム。
ズワイガニに先駆け9月に漁が解禁されるベニズワイガニが、高志の紅ガニ(こしのあかがに)と呼ばれます。
13時過ぎ、昼セリ開始! バス団体ツアーの方々に混じって、市場2階から見学。
熱気むんむん・手に汗握るエキサイティングショー! かと思いきや、「これ〇〇円」「ハイわたしもらいますー(挙手)」「ふんじゃ次〜」みたいな淡々としたもの。
富山人のゆとりと穏やかさを垣間見たような気がしました。
昼セリ見学後は、漂うカニ香に食欲を刺激され、場内食堂で、白エビとベニズワイガニの紅白丼をいただきます。
味噌汁もフグ入りでアゴオチっチャ(富山弁であごが落ちるほど美味しい)
場内食堂の紅白丼はオードブル。メインディッシュは次のカニ小屋で!
個人ツアーでは、昼セリとセットでベニズワイガニ1パイを丸ごといただけるのです。
ホッカホカのゆでたてガニ登場、興奮!
……気持ちははやるも、どこから攻略すればよいやら(料理家なのに)。
アチチと足をもぎ取ったところで、小屋のおじさんが飛んできてくれました。
まず胴体から足を外す。
すかさずかぶりつこうとすると制され(恥)、ふんどしと呼ばれるお腹の部分を取って真っ二つに。
甲羅が透けるほどのソフトシェルなので、パリッと簡単に割れます。
そしてようやく中の身、身を……
「!!!!!!!」
うっわっ! あっっっまーーい!! ふわっふわ、ホクホクの身が口の中でほどけるーー!
脚部は別の足で押し出し(よくできてるわぁカニ)、チュルン。
甘エビのお刺身のようにツルツルやわやわ、これも初めての食感。
上品なグレーのカニ味噌がまた……からみつくほど濃厚なのに生臭さはゼロ、スーッと消えていく旨味。
待って、行かないで……! と甲羅に冷酒を注ぎ、一滴も余さず飲み干しました。
絶景、海王丸パークで立山・新湊大橋を望む
ベニズワイガニの香りがしみこんだ指を嗅ぎつつ、歩いて約10分の海王丸パークへ。
ピッカピカの秋晴れだったので、この絶景!
展望台からは、立山連峰、新湊大橋の優雅な曲線
歩いて約5分、万葉線の海王丸駅に向かい、そこから高岡に戻ります。
ラッキー、ドラえもんトラム!
そうそう、藤子・F・不二雄先生は高岡市出身でしたよね。
氷見温泉郷で命の洗たく(洗たくしすぎ)
高岡駅からJR氷見線に乗り、30分弱でJR氷見駅に到着。
送迎バスで「氷見温泉郷 うみあかり」へ。
和風情緒漂うお部屋でひと息ついて、館内の「ダイニング海」で晩ごはん!
まずは地酒を高岡銅器のぐい呑みで。
前菜盛り合わせは、まさに玉手箱や〜!
お刺身のカンパチ、鯛はまさにキットキト、そして白エビの昆布締め。
塩、しょうゆ、ポン酢での味変を勧められ、お酒が進んで困りますわ〜もう。
こちらのお料理、とにかくつまみに最適でどんどん飲み進み、酒瓶がずらり林立するありさま。
はぁ、満足満腹。温泉入って寝るっチャ。
一夜明け、早朝の露天風呂へ。
小雨そぼ降る朝ながら、目の前に広がる胸のすくような海景。
別館の天然岩風呂(写真提供:氷見温泉郷 うみあかり)
朝ごはんバイキングの頃には空が明るくなってきました。
別館の天然岩風呂、マッサージチェアも満喫し、チェックアウト。
命がじゃぶじゃぶ洗われるような、いーいお宿でした。
ひみ番屋街で飲む、食う、買う!
宿から出ている送迎バスで約10分、富山の物産館的な道の駅「氷見漁港場外市場・ひみ番屋街」へ。
小屋の建物群からなるひみ番屋街には、地元野菜から鮮魚、水産加工品、調味料、工芸品まで勢ぞろい。
おいしそうな干物や昆布締め、ぶりステーキなどは冷凍便で送れます。
鱒寿司は、珍しいガリ挟みを買いました。さっぱりした味わいで美味しい!
買い残しはないかな? と指差し確認後、タクシーでJR氷見駅へ。
道の駅 雨晴で、義経岩鑑賞&パスタランチ
JR氷見線で8分、JR雨晴(あまはらし)駅に到着。「道の駅 雨晴」までは徒歩約5分。
目の前には、源義経が奥州へ落ち延びる途中、にわか雨が晴れるのを待ったという伝説のある「義経岩」が。
ランチは道の駅 雨晴内のカフェで。茹でたてパスタ、エビがたっぷりでいいお味!
ベニズワイガニと甘えびのトマトクリームパスタに、ノンアルコールのサラトガクーラーと立山のカップ酒
日本遺産、高岡市内のてくてく町歩き
高岡駅まではJR氷見線で約20分。晩ごはんまで時間があるので、市内観光へ。
日本三大仏の高岡イケメン大仏(高岡大仏)。
高岡古城公園にある、名だたる漫画家によるカッパレリーフびっしりの絵筆塔。
高岡古城公園動物園には、楽しい仕掛けがたくさん。
千本格子(せんぼんごうし)の家並みが続く金屋町。JR東日本「大人の休日倶楽部」CM撮影地で真似っこ。
よく歩いたわ……いよいよ旅の締めくくり、お待ちかねの富山の寿司へ!
老舗寿司屋で、富山湾の魚と地酒を堪能
駅前で50年以上愛され続けている「和香奈寿し」。
天然の生け簀と言われる富山湾、そこで獲れる旬の地魚を知り尽くした名店です。
まずは、今や幻ともいわれる銘酒「勝駒(かちこま)」を。
錫製(すずせい)の折敷(おしき)、こんなのあるんだ! すてき
この後のめくるめく時間は筆舌に尽くしがたいため、一部ですが、画像にてご覧ください。
ほの温かい赤酢の酢飯に、キットキトのネタ。
たとえばねっとりイカには細かい切れ目を入れ、すだちをまぶし、塩パラリ。ネタのおいしさを最高に引き立てる繊細な仕事ぶり。
マハタ、鉄砲梭子魚(てっぽうかます)など、耳慣れない魚を説明付きで味わう楽しさ。
こんなすごいショーをかぶりつきで見られる幸せに、また盃を重ねてしまうのでした。
お土産は、やっぱり鱒寿司!
身も心も富山の美味に奪われまくっていたけれど、そろそろ灰かぶり母さんに戻る時間。
「和香奈寿し」から高岡駅に戻り、あいの風とやま鉄道で富山駅まで約30分で到着。
「きときと市場とやマルシェ」は夜8時半までやっているので、お土産の買い忘れがあっても問題なし!
到着時から目をつけていた「伝承館ますのすし富富富」がまだ残ってたので、お土産にゲットしました!
海が豊かで水がいいから、ごはんもお酒もおいしいのよねぇ、と再確認した富山旅。
一泊でも疲れず楽しめる距離感で、わたしにすごく合うみたい。
次回の命の洗濯が待ち遠しいっチャ!
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