何気ないつぶやきで家バレ……現役アイドルが「本当にあったスマホこわい話」を激白! 『スマホを落としただけなのに』座談会
みんな知ってる? iPhoneに記録され続けている「利用頻度の高い場所」
B子さん:学校の授業で「位置情報を使ったSNS投稿は危険」という事は習ったので、気をつけているのですが、最近は「マンホール」が写り込んでいるだけで特定されちゃったりしますもんね。
A子さん:マンホールマニアの方って、見ただけですぐ分かっちゃうんですよね。
辻さん:皆さんはiPhoneとのことですが、今ちょっと調べて欲しい事があります。iPhoneの「設定>プライバシー>位置情報サービス>利用頻度の高い場所」をタップすると、自分の家とか事務所とかたくさん住所が出て来ませんか?
▲これは筆者のiPhoneの例。よく立ち寄る場所が記録されている。
A子さん・B子さん・C 子さん:こわーい!
B子さん:「履歴を消去」して、「利用頻度の高い場所」をOFFにして……。これで大丈夫ですよね。
A子さん:こんな場所初めて見ました。
C子さん:全く気にしたこと無かったのでビックリ……!
辻さん:スマホを落としてここを見られたら「ここが家だな」って分かっちゃいますよね。スマホって自分たちが思っている以上に自分の情報を記録しているので気をつけた方がいいんです。
B子さん:これはスマホの話ではないんですけど、ライブが終わった直後に帰ろうとするとファンの方に「▲▲線を使ってる」「○○駅方向の電車に乗っていた」って見られてしまうので、時間をおいて出る様にしています。
辻さん:そう。ハッカーとかそういう特別な能力が無くても、ちょっとした事で住んでいる場所なんてバレてしまうんですよね。『スマホを落としただけなのに』じゃなくて、わざと”落とされる”こともありますからね。自分のスマホを女の子のカバンにこっそり入れておいて、アプリで「iPhoneを探す」を見れば、自宅がバレてしまう。今は格安スマホとかたくさんあるので、スマホを複数持つことが出来るから、手軽な発信機代わりにも使われてしまう。
同級生に本名・学校・住んでいる場所をTwitter上でバラされた!
C子さん:私は芸名で活動しているのですが、中学校の時の同級生に本名と学校と住んでいる場所をTwitterのリプ欄に書かれてしまって。ファンの皆さんにも全部バレてしまったんです。
A子・B子:こわい、こわい!
辻さん:その人はなんでそんな事したんだろう?
C子さん:以前その人に告白をされた事があって、お断りしたのですが、その後にLINEで会話をしていて、私が会話を止めたタイミングが気に入らなかったのかもしれないです。その後からそういう書き込みがはじまったので………。その後、事務所さんがTwitter社にその人のアカウントの削除や凍結の申請をしたのですが、その時は「個人情報の漏洩にはあたらない」と言われてしまって。リプを受けた元のツイートは消しているのですが、情報を探そうと思ったら探せると思います。
A子さん:悪意がありすぎる……。ひどい!
B子さん:今でも時々ファンの方から本名で呼びかけられている事があるので、私とか他のメンバーが教えてみんなで気をつける様にしています。
辻さん:このケースは不注意ではなく、コントロールできない部分であったり不可抗力だったりしますけど、そうやって好意を寄せてきた人が敵にまわるということはよく聞く話ですよね。そうすると誰も信じられなくなちゃうんですけど、結局いきつくところ自分の身は自分で守るしかない。
つい使いまわしちゃうIDとパスワード 「紙に書くこと」で解決
辻さん:皆さんSNSとかショッピングサイトとか、パスワードを一緒にしていませんか?
A子さん:……全部一緒です。しかも全部好きなブランドの名前にしています。
辻さん:言っちゃだめですって!(笑) そのブランドの名前、ファンの皆さんに言ったりしている?
A子さん:言ってます……。
辻さん:いや!だからダメですって!(笑) そして全部一緒にしていると何がまずいかというと、一つのサービスから情報が漏れた時に、他のサービスでも全部試されてしまう。一つ分かっただけでも全部暴かれてしまうので。
B子さん:私は難しいパスワードを設定するんですけど自分で忘れてしまって、それでログイン出来なくなる度にパスワードを変えているんですが、これは大丈夫ですか?
辻さん:大丈夫です。面倒かもしれないけど、同じ物を使いまわしているよりは遥かに安全です。パスワードは出来るだけ長いものが良くて、でもそれだと忘れてしまうと思うので、うちの母親に教えたのは「紙に書くこと」です。それだと紙を失くしたら終わりじゃないか? と思いますが、例えば、自分が絶対忘れない文字をパスワードの前後につけて、それは紙に書かないんです。そうすれば紙を失くしても大丈夫。
リアルにスマホを落としたら?
A子さん:あと、私はスマホをしょっちゅう、どこかに置き忘れちゃうんです。最近トイレにちょっと物を置けるスペースがあるので、そこに置いたまま。後で気付いて「やばい!」と思ってすぐ戻ったらもう無くて。結局ショップの店員さんが保管しておいてくれたのですが、最近、外国とかで盗難スマホを売っているというニュースを見たので恐くて。
B子さん:トイレのスペースは置いちゃいますよね……。
辻さん:今は自分からスマホが離れたら音が鳴るグッズとかもあるので、そういう物を活用したり。スマホはストラップがつけられない物が多いので、手放しやすいんですよね。
A子さん:バッグにスマホを入れて置いていたら、バッグが倒れてスマホが床に落ちていた、ってこともあって、とにかく何度もヒヤっとしているので手放さない様に気をつけます。
辻さん:この映画のタイトル通り、スマホを落としただけで大変な事になっちゃいますからね。テクノロジーの話でもなんでも無いですが「気をつける」という意識で防げる事って多いので。
どんなホラー映画より恐かった!『スマホを落としただけなのに』
A子さん:この映画を観て、スマホを落としただけで本当にとんでもない事になっちゃって。私は今までスマホを何度も落としていたので、気を付けなくちゃって強く思いました。
B子さん:うんうん、スマホって本当に常に使っているのでなくなったら不便で、しかもそれだけじゃなくて、どんどん事件に巻き込まれて……。
C子さん:私はホラー映画が好きでよく観ているのですが、どんなホラー映画より恐かったです! 映画を観た後の帰り道もビクビクしながら後ろを何度も確かめちゃいました。
B子さん:一人暮らししたくない〜って思っちゃいました。私も映画の麻美と一緒で黒髪のロングなので、すっごく恐くって。
A子さん:そうそう! 私も髪切ろうかなって思った……。
B子さん:髪も切りたくなったし、SNSも恐いなって思っちゃいました。
辻さん:なるほど、確かにこの映画の中の犯人には目をつけられちゃう髪型ですね。
A子さん:この映画は、信じていた人が実は……って展開があって、私も主人公の麻美と同じ様に「誰も信じられない!」って。
B子さん:本当に最後まで犯人が分からなかったのでハラハラしました。
C子さん:犯人が分かった後にも衝撃の展開があって、すごく、すごく恐かったです。
辻さん:映画の中で、主人公の麻美は「まさか自分がこんな事になるんだ」って思っていて、
これは皆さんもそうだと思うんです。でも、本来は自分のスマホを探す為に入れている追跡アプリも悪用されれば自宅の位置特定につながってしまう。便利なテクノロジーって悪い人にも平等に便利なものなので。包丁と一緒で、包丁があれば美味しい料理が作れるけれど、それで人を傷つける悪い人もいるっていうことなんです。
今日は現役アイドルの皆さんにスマホやネットで起こった恐い話を伺いましたが、位置情報でも、自撮り写真でも、アップする前に3秒考えて欲しいんです。「これをアップしたらどんな反応がくるかな?」「見た人がどんな気持ちになるかな」と想像力を働かせて、楽しくSNSを使って欲しいなと思います。皆さんは特に人に見られる機会が多いと思いますので、どんなに気を付けても気を付けすぎることは無いと思って、自衛してくださいね!
A子さん・B子さん・C子さん:今日はありがとうございました!
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https://getnews.jp/archives/2092395 [リンク]
(撮影:稲澤朝博)
『スマホを落としただけなのに』11月2日全国ロードショー
【ストーリー】彼氏の富田(田中圭)に電話をかけた麻美(北川景子)は、スマホから聞こえてくる聞き覚えのない男の声に言葉を失った。たまたま落ちていたスマホを拾ったという男から、富田のスマホが無事に戻ってきて安堵した麻美だったが、その日を境に不可解な出来事が起こるようになる。 身に覚えのないクレジットカードの請求や、SNSで繋がっているだけの男からのネットストーキング。落としたスマホから個人情報が流出したのか? ネットセキュリティ会社に勤める浦野(成田凌)に、スマホの安全対策を設定してもらい安心していた麻美だったが、その晩、何者かにアカウントを乗っ取られ、誰にも見られたくなかった写真がSNSにアップされてしまう。 時を同じくして、人里離れた山の中で次々と若い女性の遺体が見つかり、事件を担当する刑事・加賀谷(千葉雄大)は、犯人が長い黒髪の女性ばかりを狙っていたことに気が付く。 スマホを拾ったのは誰だったのか。 連続殺人事件の真犯人はいったい誰なのか。 そして明らかになる”奪われた麻美の秘密”とは?
公式サイト:http://sumaho-otoshita.jp/
予告編:https://youtu.be/QE_NgXe2M1g [リンク]
(C)2018映画「スマホを落としただけなのに」製作委員会
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