地獄の恐怖だ――歴史に残る現代ホラーから個人的トラウマ映画まで 別冊映画秘宝『怖い、映画』[ホラー通信]

『厭な映画』『鬱な映画』『謎の映画』に続くシリーズ第4弾、別冊映画秘宝『怖い、映画』が現在発売中だ。

動物パニック映画『吸血の群れ』の強烈なビジュアルと、危機感を煽るカラーリングの表紙が目に飛び込んでくるこちらのムック。特集するのは「映画にまつわる“怖さ”」。ホラージャンルのみならず、観る者に得体のしれない恐怖を植え付けた映画の数々を、執筆者それぞれの視点で書き綴る。

第1章では『エクソシスト』以前のモダンホラー映画を、第2章では“ショック”が売りの70年代映画を、第3章ではビデオ登場によって大流行した80年代の恐怖映画、第4章ではニッチな恐怖に焦点をあて、強迫観念を刺激する映画を取り上げる。『クワイエット・プレイス』『ゲット・アウト』といった大ヒット作が話題をさらったゼロ年代ホラーを振り返るコーナーもあり、11月に公開を控える要注目の最新ホラー『へレディタリー/継承』までカバーしている。紹介作品のスチルもたっぷり盛り込まれているのが嬉しい。

また、各々が個人的な映画のトラウマをさらけだす『フルメタル恐怖映画道場』や、若手ホラークリエイターに聞く「あのシーンが、怖かった」のコーナーも興味深い。ユニバーサル・モンスターズ以降のモダンホラーの始まりをリアルタイムで経験した、映画評論家の江戸木純とスティングレイ代表の岩本克也の熱い対談も収録する。

執筆陣は、『映画秘宝』編集部の山崎圭司、岡本敦史のほか、柳下毅一郎、中原昌也、真魚八重子、加藤よしき、高橋ヨシキ、てらさわホーク、ナマニクなど人気のライターが揃った。

『死霊館のシスター』や『アンダー・ザ・シルバーレイク』『テルマ』など、ホラー・スリラー映画が豊作だったこの秋。『怖い、映画』を読んで、他の誰でもない貴方にとっての“怖さ”とは何か、今一度振り返ってみてはいかがだろうか。

書籍概要

洋泉社MOOK 別冊映画秘宝『怖い、映画』
発売日:2018/10/19
ISBN:9784800314574
定価:本体1,500円+税

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レイナス

おもにホラー通信(horror2.jp)で洋画ホラーの記事ばかり書いています。好きな食べ物はラーメンと角煮、好きな怪人はガマボイラーです。

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