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大坂なおみさんが自分と同じとか違うとかを気にする気持ちは、全部ラモスに吹き飛ばしてもらうとイイと思う件。(フモフモコラム)

大坂なおみさんが自分と同じとか違うとかを気にする気持ちは、全部ラモスに吹き飛ばしてもらうとイイと思う件。

今回はフモフモ編集長さんのブログ『フモフモコラム』からご寄稿いただきました。

大坂なおみさんが自分と同じとか違うとかを気にする気持ちは、全部ラモスに吹き飛ばしてもらうとイイと思う件。(フモフモコラム)

答えは大体ラモスにある!

大坂なおみさんのテニス全米オープン制覇は、日本社会にも少なからぬ影響を与えました。長年、目の前にありながら気づかぬふりをしてきた問題、「日本人とは」という固定観念に大坂さんの快挙は改めて考えるキッカケを与えたと思います。そして、その固定観念に囚われるあまり、大坂さんの快挙を素直に応援することを憚る、あるいは大坂さんの快挙を無縁なものとして遠ざけるような人を少なからず浮かび上がらせたように思います。

確かに「違和感」がないと言えばウソになります。大坂さんの見た目、話す言葉、住んでいる場所は、自分自身とは少し異なるところがあります。「同じかな?」と問い掛けたとき、違うところが目立ち、違うところが気になってしまう心の動きは、それはもうどうしようもないことだと思います。それは日本の環境がそうさせるものであり、そのこと自体に罪も間違いも恥もないと思うのです。

自分と似たような姿の、自分と同じ言葉を話す人に囲まれて育ったことが、そうした世界を当たり前と思わせている。「環境」に罪や間違いや恥を追及されても困るでしょう。こう言うと日本社会そのものが遅れているとマウントを取ってくる人がいますが、そういう人だって突然「巨大な目が発光し、両手はカニのハサミのような形で、総合的に言ってセミにソックリ」な何者かが現れたらやはり戸惑うでしょう。本当に進歩的なのであれば「おっ、バルタン星人やな!同じ宇宙の仲間!」と即応すべきなわけですが。

ただ、そうした戸惑いは慣れ・不慣れの問題でしかなく、やがて解消していくものです。見た目はよくよく考えれば全員違うのです。肌の色も人それぞれですし、もっと日焼けしている人だってたくさんいるでしょう。日本語はたどたどしいかもしれませんが、「流暢なだけで話がまるで通じない輩」よりよっぽど通じ合える気がしますし、住んでいる場所なんてどこだっていいじゃないですか。全部表面的なことで、本質ではありません。

↓ラモスを見よう、何もかも全部違うぞ!

日本サッカー殿堂 加藤久氏 ラモス瑠偉氏らに記念の盾

見た目、まるで違う!

色、何となく違う!

言葉、わりとカタコト!

そもそも気質がまったく違う!

「大和魂」とかワシら言わんし!

住んでいる場所が国内ってだけ!

でも、ラモスは仲間な気がする!

僕はこの手の話題において、「日本人かどうか」は本当に大事なことではないと思っています。特にスポーツに限定するならば「同じチームであるかどうか」だけが唯一の境目でしょう。それは敵チームを憎むという意味ではもちろんなく、どちらの側に立ってゲームに臨むかという話です。自分のチームとは協力し、自分のチームは応援する。それがゲームの楽しみ方であり、「応援」の楽しみ方です。

なのに、ことさらに「日本人かどうか」を考えてしまうのは、「自分のチーム」を決めるメジャーな理由のひとつが「国」だからです。ただそれは、高校野球で「自分の郷里の高校」を応援するように、国別対抗戦では何となく「自分の出身国」を応援するようになっているというだけの話。排外主義とか差別とかで日本人を求めているのではなく、別に理由さえあれば何でもいいのです。「国」や「都道府県」は一番大事な理由ではないのです。

僕が思う一番大事な理由は「親しみ」です。

「親しみ」こそがより根っこに近い理由であり、「同じ国」「同じ都道府県」は親しみを抱かせる要素に過ぎません。逆に言えば、親しみさえあればそれ以外のことは小さな話です。親しみは、ともに過ごした時間によって増していきます。親しみは、共感できるエピソードで増していきます。親しみは、恋心で増していきます。国籍が違っていても、見た目が違っていても、ほかの部分でより大きな親しみを見つけ出すことができます。同じ遺伝子を持つ家族よりも大切な他人と出会うことがあるように、どれだけ遠い出発点からでも親しみを見つけ出すことは可能です。

今、大坂さんは「日本の選手」として大会に出場しています。彼女にはほかの選択肢もあったでしょうが、何らかの理由で「自分のチームは日本だな」と思い、日本を選んでいるのです。その気持ちは、それだけで十分に「親しみ」を抱かせる理由になると思うのです。彼女のご両親や育った場所、学んだテニスを考えたとき、「この才能はアメリカチームに属するべきだ」と言われたら僕はうなずくしかありません。日本のテニスは彼女の成長にあたって修造チャレンジほどの貢献(※雀の涙ほどの貢献、の意)しかしていないでしょう。

それでも彼女は日本チームを選んで戦っている。それは選択肢がなく成り行きでそうなったケース以上に、親しみを感じさせるものではないでしょうか。そんな彼女の快挙を喜ぶことは「日本人だから」ではなく、親しみを持てる相手だからなのです。あまりに「同じ国=同じチーム」という意識が強いから人種や国籍で語ってしまいがちですが、プロ野球やJリーグではクラブ単位・チーム単位で考えるように、国別対抗戦でも本質は「チーム」です。自分のチームの選手は応援するし、自分のチームを選ぶときには親しみを抱いた選手がキッカケになるでしょう。

「メッシが好きだから、自分のチームはアルゼンチン!」という人がいたっていいし、いるのが自然なのです。出身国のチームを腐す気持ちまでは僕には理解ができませんが(※自分のルーツをそんなに嫌えるものかな?の意)、単に同じ国の人という以上に愛すべき「推し」がいたって、何の不思議もないのです。そのとき、自分のチームは、自分の出身国のチームではなく、自分の「推し」のチームになるのです。「親しみ」はルーツに勝るのですから。

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