阿部サダヲ、撮影中に死にかける!? 『音量を上げろタコ！なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ！！』完成披露試写会レポート

2018/08/23 12:58 BOOKSTAND

　出演するコメディ作品はどれも大ヒット。ロックバンド「グループ魂」のボーカルとしても絶大な人気を誇る阿部サダヲさん。そんな彼が驚異の歌声を持つロックスターを演じるコメディ映画『音量を上げろタコ！なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ！！』が、10月21日（金曜日）にロードショー！　公開に先駆け、8月に都内某所で完成披露試写会が行われたので、その模様をレポートします。

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　明治大学応援団の応援歌披露からスタートした同イベント。応援団から名前を呼ばれ、主演の阿部サダヲさん、ヒロインの吉岡里帆さん、千葉雄大さん、ふせえりさん、松尾スズキさん、そして三木聡監督が登壇しました。

映画のタイトルにちなんで、音量を上げて応援団風に挨拶した出演者たち。阿部さんは「声を出せって言われてたんで、迷いはなかったですね。」とコメントしました。

「撮影初日に、溺れて死にかけました」（阿部さん）

　今作が三木監督作品への初参加となった阿部さん。「三木さんの世界観が好きで、溶け込めるかなってすごい緊張してたんですよ。そしたら初日の撮影のとき、溺れて死にかけまして。あ、この現場って自分で命を守らなきゃいけないんだって。」と、衝撃告白。大量に雨が降るシーンで「ずっと口を開けてろ」という指示があったのだとか。「降ってくる雨に溺れるって経験は初めてでした」（阿部さん）。

　実は死にそうになったのはこれが2回目。撮影前に石膏で自分の顔の形を取る作業のときも「口を開けていて」という指示があり、死にかけたそう。過酷な無茶振りに耐え、笑い話に変えてしまう阿部さんも凄い……！

　口にまつわるエピソードは他にも。ヒロインのふうかを演じた吉岡さんは、小型カメラを持ったカメラマンが全速力で近づいてくるのを、口を大きく広げて待っているという撮影を経験。「そんな特殊な撮影を乗り越えたから強くなれたと思いました」と三木監督ならではの現場風景を語ってくれました。

千葉雄大さん、撮影2日後に鼻から〇〇が出た！

　阿部さん演じるロックスター・シンのマネージャー、坂口を演じた千葉さん。体を張ったシーンが多かった千葉さんは、「撮影2日後に、鼻からチーズが出てきたんですよね」と、”口”ではなく “鼻”に関するエピソードを暴露。それに対し「2日で取れたんだね。もう少し発酵してたらね」と阿部さん。会場は笑いに包まれました。三木監督ならではの現場に、「本当にいっぱい楽しいことをやらせていただいて、毎日楽しくて。もっとぐちゃぐちゃになりたいなと思いました」と笑顔でコメントする千葉さん。会場の女子はメロメロに！

（左から）千葉雄大さん、阿部サダヲさん、吉岡里帆さん

「ロックバンドって大声で歌って恥ずかしくないの？」そんな疑問がきっかけで生まれたオリジナル脚本

　また、オリジナル脚本が思い浮かんだきっかけを聞かれた三木監督は、大御所のボイストレーニングの方との「ロックシンガーって大声で歌ってはずかしくないのか？」という些細な会話だったと語ってくれました。その後、たまたま陸上競技選手ベン・ジョンソンにまつわるテレビを見たことによって声帯ドーピングの案に繋がり、その後「相手役は声の小さいやつが面白いな」と徐々に新しいアイデアが生まれていったそう。

　些細な疑問や面白い案が重なり合って完成したこの脚本。キャスティングについては「このメンバーしかありえない。インタビューでもなぜこのキャスティングか聞かれますが、シンを演じるのは阿部さんしかいない」と三木監督。他のキャラクターも全部、この役者陣しか考えられなかったと、まさに脚本とキャスティングがベストマッチしたことを明かしてくれました。

平成最後のロックコメディをぜひ劇場で！

最後に、三木監督は「今どき珍しい映画というか、この平成の時代にこんなことできるんだなって。キャストとスタッフの皆さんに協力していただいて僕自身が幸せな気持ちになりました」とコメント。

主演の阿部さんは「今日はありがとうございます。なかなか見られないコメディで、平成最後のロックコメディということ。……もう他にやんないでしょ、ロックコメディ（笑）。次の時代に残ってほしいなって思います！」とコメントし、イベントの幕は閉じました。

　先日行われたカナダの上映では、観客が思いっきり笑ったり、ツッコんだりしていたそう。みんなで足を運んで、”観る”だけじゃなく”体験”できる、そんな作品。笑って、感動して、カッコいい音楽にトキメクことが出来る『音量を上げろタコ！なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ！！』は10月12日（金）ロードショーです！お楽しみに！

（取材・写真・文／トキエス）

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