『Yahoo!映画』2.57 点『映画.com』2.5点 賛否両論の細田守監督「未来のミライ」

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7月20日より、細田守監督の新作映画「未来のミライ」が公開されている。
公開日に話題になったのは、映画自体よりも予告編の「シン・エヴァンゲリオン劇場版」だったという波乱のスタートとなった同作品。

参考記事:『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は2020年に公開! 『未来のミライ』上映劇場で特報がサプライズ解禁
https://getnews.jp/archives/2062608[リンク]

公開より約1週間。ネット上の評価は分かれているようである。

7月26日の時点で、映画サイトのレビューは

『映画.com』未来のミライ 2.5点
https://eiga.com/movie/88326/[リンク]

『Yahoo!映画』未来のミライ 2.57点
https://movies.yahoo.co.jp/movie/362741/[リンク]

となっている。ちなみに、細田守監督のこれまでの作品はというと、『Yahoo!映画』では

時をかける少女 4.08
サマーウォーズ 4.17
おおかみこどもの雨と雪 4.06
バケモノの子 3.58

といった具合である。

……さて、そんなこんなの話題作「未来のミライ」ではありますが。筆者も今週観に行ってまいりました。とりあえず、細田守監督の上記4作品はすべて観ております。特に『サマーウォーズ』は好きで、映画館で2回観て、小説やコミックスも購入しました。

(※以下、微ネタバレあります)

さんざんネット上などでも言及されており今更なのですが、やはり主人公の「声」。演技がどうのこうのではなく、画面に映っている4歳の男の子の「声質」でないので不自然に思われました。それ故に話が全然頭に入ってこないので、開始以降この違和感をなんと表現すればいいのかずっと考えることに。

・画面ではギターを演奏しているのに聴こえてくるのはピアノの音
・「ハウルの動く城」で、ソフィーが最後まで若い18歳の姿で90歳の老婆にはならないのに声は倍賞千恵子さん
・「クレヨンしんちゃん」の声が矢島晶子さんから立木文彦さんになった

……とかいろいろとモヤモヤ。

細田守監督は、主人公の声優に関してこんなコメントを。

細田守監督、『未来のミライ』声優陣を絶賛!(シネマトゥデイ)
https://www.cinematoday.jp/news/N0101721[リンク]

細田監督は「(声優が決まる前は4歳の男の子の役を)まさか18歳のこんな可愛い人がやるとは思っていませんでした。オーディションで『このくんちゃんの役は上白石さんだ』と気づいたときに、自分でもびっくりしました」と振り返った。

監督がびっくりするぐらいですから、そりゃもう観客がびっくりしないわけはないでしょう。
当然、私もびっくりしてしまいまして、ラストの5~10分くらい前まで違和感が消えることはありませんでした。くんちゃんの声を演じた上白石萌歌さんに責任があるというわけでもなく。何故にこのキャスティングのままでOKになったのだろうか。もしかしたら気にならない人の方が多数派なのか。宮崎駿監督の「風立ちぬ」の主人公が庵野秀明監督だったときもモヤモヤしたけど後半は気にならなくなったっけかな。
モヤモヤ、モヤモヤといろんな感情に包まれて、さながら「千と千尋の神隠し」のDVDが赤かったくらいの衝撃を心にずっと受けながら。制作の段階で「DVD、赤いですよ?」と偉い人に言ったけど「これでいいんだ」ということで歴代最高のとんでもない枚数を生産して世に出てからさあ大騒ぎ、といった感じのというかなんというか。
誰かが偉い人に「主人公の声、違和感ありませんか」と言ったけど「これでいいんだ」ということで上映されたのかな。とか思っているうちに物語は進んでゆき、最後の方で「あっ、なんとなく力技でホロリとさせようとしてるな」と思ってたらまんまと釣られてホロリとなって、「あっ、声の違和感消えるかな?どうかな」といったとこで作品が終了した感じであります。いろいろと考えさせられる作品でした。
声の「違和感」さえなければ、「映画.com」や「Yahoo!映画」のレビューの点数は「おおかみこども」と「バケモノの子」の間のどこかくらいにはなってたんじゃないのかなあ、と思います。

公式サイトには予告編がありますので、くんちゃんの声に違和感ゼロという方はご覧になってみてはいかがでしょう。ちなみに、あくまで個人の感想ですが、劇場で感じる「違和感」は予告編の比ではないように思われます。

「未来のミライ」公式サイト
http://mirai-no-mirai.jp/[リンク]

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Taka

元インターネット雑誌編集者。 2013年5月よりガジェット通信にて記事を書いております、よろしくです。

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