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家賃は? 買い物環境は? 小江戸・川越に住む魅力を住人に聞いた

小江戸・川越の魅力は観光だけではなかった! 伝統と利便性を兼ね備えた「住環境」を探る

江戸時代からの街並みが色濃く残る「川越」。小江戸と称される粋な風景を求め、県外、そして海外からも観光客が訪れる人気の街だ。旅行雑誌などで特集されることも多いが、その一方で川越の「住環境」についてはあまり語られていないように思う。そこで今回は、川越での暮らしを知り尽くす住人と一緒に街を歩き、その住み心地を調査してみた。

駅前の充実した商業環境

今回、街を案内してくれるのは生まれも育ちも川越という櫻井理恵(さくらい・りえ)さん。大正時代から続く「櫻井印刷所」の社長でありながら、川越のフリーペーパー『kawagoe premium』の編集長も務めている、生粋の川越マスターだ。川越駅前の商店街「クレアモール」。全長1200mにもおよぶ(写真撮影/小野洋平)

川越駅前の商店街「クレアモール」。全長1200mにもおよぶ(写真撮影/小野洋平)

まず櫻井さんが案内してくれたのは、駅から中心市街地へと続く商店街「クレアモール」。飲食店、アパレル、書店などさまざまな路面店が密集しながらも、百貨店の「丸広」もある。

「いつも学生や若い人を中心ににぎわっているので『川越の竹下通り』といったところですかね。私も幼いころ~学生時代、そして今でもよく遊びに来ます」(櫻井さん、以下同)

さらに、「ルミネ川越」や「アトレ川越」など、駅直結の商業施設もある。

「とにかく川越駅前のショッピング環境は充実していますよ。オシャレなお店が並ぶ、通称『裏川(うらかわ)』(裏原宿ならぬ、裏川越の略)もありますし、反対側の西口にも夜遅くまで営業しているお店が点在しています」

なお、丸広百貨店には昭和レトロな雰囲気が漂う屋上遊園地「わんぱくランド」もある。昭和43年開園。今では希少な「屋上遊園地」(写真撮影/小野洋平)

昭和43年開園。今では希少な「屋上遊園地」(写真撮影/小野洋平)

カラフルなミニ観覧車、屋上を外周するミニモノレールからは川越の街並みを一望できる。ボールプールなんかもあって、思いのほか本格的なプレイスポットだ。「子どものころはよく連れてきてもらっていました。きっと、みんなの思い出が詰まった遊園地なのでこれからも残り続けてほしいです」と櫻井さん。

昔のデパートにはこういう遊園地がたくさんあったというが、今ではほとんど見ない。屋上を緑化したりオシャレなオープンカフェにしたりするのもいいが、子どもの思い出に残るのはきっとこっちだろう。

老舗専門店が集まる一番街

続いて、クレアモールから「大正浪漫夢通り」を抜け、小江戸の雰囲気が味わえる「一番街」へと歩を進める。

もともと、東京・日本橋と川越が舟運でつながっていたことから江戸の文化が発展した川越。明治、大正、昭和、平成と時代が移り変わっても、一番街の「蔵造りの町並み」は健在だ。蔵造りが単なる見世物ではなく、現在も人が住んでいるからこそ尊いと語る櫻井さん(写真撮影/小野洋平)

蔵造りが単なる見世物ではなく、現在も人が住んでいるからこそ尊いと語る櫻井さん(写真撮影/小野洋平)

「安くて何でもそろうスーパーとこだわりの専門店、どちらも充実しているのが川越の魅力。住民の多くは、両方をうまく使い分けて賢く買い物していると思います。餅は餅屋じゃないですけど、専門店の品質ってやはり抜群なんですよね。私もよく豆腐屋さんやお米屋さんなどを利用しますが、それほど高くもないのに贅沢(ぜいたく)な気持ちになれるんです」鰹節などの乾物を販売する中市本店(写真撮影/小野洋平)

鰹節などの乾物を販売する中市本店(写真撮影/小野洋平)

そう言ったそばから、道すがらの乾物店「中市本店」で鰹節を購入する櫻井さん。ちょうど、みそ汁に使っている鰹節が切れていたとのこと。ちなみに鰹節は自ら鉋(かんな)で削っているそうだ。そういう生活の細部を丁寧にこだわることで、暮らしはより楽しくなるに違いない。

「休日になると、一番街には観光客が押し寄せます。だからこそ、平日の買える時に買っておくのが鉄則なんです(笑)」

なお、櫻井さんと世間話をしている店主の落合さんは、一番街商店街組合の理事長を務めている。中市本店は江戸末期から続く老舗乾物店で、店頭で販売している「ねこまんま焼きおにぎり」は、日によっては100人以上並ぶこともあるという人気ぶりだ。

「古くからの住民は、それぞれ『行きつけ』のお店があるんですよね。古い個人商店が多く関係性が濃いからか、うなぎ屋ならココ、饅頭屋ならココ、寿司屋ならココといった昔ながらのお付き合いを大事にしているんでしょうね」

一方で、そんな一番街にも最近は新しい風が吹いている。古い建物の内装をリノベーションしたカフェをはじめ、新たなお店も増えているようだ。2018年3月にオープンした「スターバックスコーヒー」も、街並みに溶け込む造りとなっている(写真撮影/小野洋平)

2018年3月にオープンした「スターバックスコーヒー」も、街並みに溶け込む造りとなっている(写真撮影/小野洋平)

「“古いものを守りつつ、生活利便性を高める”。言うほど簡単なことではありませんが、川越の街は常に新旧の適正なバランスを探り続けていると思います。例えば、スターバックスなどの新しいお店は、古い街並みに溶け込むような店構えになっています。一方で、町内には『七曲がり』という江戸時代に造られた細い道が残っていて、昔の生活をうかがい知ることができますが、その半面、先が見通せずに事故が起きやすいのも事実です」

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