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部下に「上司のダメなところ」を吐き出させるGE流ディスカッションとは?

部下に「上司のダメなところ」を吐き出させるGE流ディスカッションとは?

上司と部下、これほどお互いの本音が見えない関係は他にはないのではないだろうか。

仕事上でお互いの本音がわかっていれば、よりスムーズに、フラストレーションなく仕事に向き合え、結果的に生産性の高いチームとなっていくはずなのだが、そうも上手くいかないのが現状だろう。

部下は上司に対する本音をあけすけには言えないものだし、上司は部下からの言葉を本音かどうか確かめきれず疑心暗鬼になることもある。

そんな上司と部下の人間関係を風通しよくするための知恵を授けてくれる一冊が 『GE 世界基準の仕事術』(安渕聖司著、新潮社刊)だ。

著者の安渕氏は、入社一年でGE(ゼネラル・エレクトリック・カンパニー)のCEOに抜擢され、2011年、2012年と2年連続でGEの「CEOアワード」を受賞した日本GE株式会社代表取締役。本書では、その安渕氏が、120年の歴史を誇り、今なお成長し続ける巨大企業GEで触れた企業文化やマネジメント、人材育成の仕組みなどを解説している。

その中からGEが独自に作り上げていった上司と部下の関係を円滑にするための方法を紹介しよう。

■部下の本音が丸わかりになる「アシミレーション」

部下は上司に対する要望や期待があっても面と向かってそのことを伝えてはくれないもの。

これはマネジメントする側の上司にとって、大きな悩みの一つだろう。

そこでGEが行なっているのがアシミレーションという取り組みだ。

これは、GEで新任のマネジャーが新しい組織を率いることになると、その3ヶ月から6ヶ月後に開かれるディスカッションだ。

ある部長に10人の部下がいるとする。アシミレーションには上司と10人の部下、ファシリテーター役の人事スタッフが参加する。部長は最初だけその場にいるが、ディスカッションが始まるとすぐに退室する。その後、10人の部下は上司に対して思っていることをどんなことでも発言し、人事スタッフはそれを匿名で書き出していく。

意見が出尽くしたところで部長本人が呼び戻され、書き出された部下からの意見を見ることができる。それらの意見を見た部長は、「これについてはこういう意図がある」「このことは注意していく」とコメントしていくのだ。

著者がアシミレーションを受けた際は「週末にメールを送らないでほしい」という意見があったという。本人は「忘れるといけないから」という理由でメールをしていたのだが、これが部下にとっては思わぬプレッシャーになっていたのだ。

そこで著者は、部下に対して週末にメールを送る理由を説明し、そのメールは週明けに確認して返してくれていいと伝え、お互いに理解は深まったという。

この方法は様々な意見を受け止める上司の人間性が欠かせないが、自分に対する部下の本音を聞くためには効果的なやり方だと言えるだろう。

■リーダー自身の成長機会になる「スキップレベル」

上司抜きで「上司の上司」に意見を言えるスキップレベルというディスカッションも、上司と部下の関係を改善させるのに役立つ方法だ。

スキップレベルでは、対象となるリーダーを抜きにして、その一つ上のリーダーと部下が対象者についての話をしていく。そこで出た意見は、上司の上司から上司へとフィードバックされる。

例えば、ある課長が対象者だとすると、その部下と部長がディスカッションし、その後、部長から「こんな意見が出ていたから改善してほしい」と課長に伝達されるわけだ。

この方法は、特にチーム内に不満が高まっている時に効果的だろう。スキップレベルを行う際は、部下から開催の要望を出してもいいし、上司の上司が開催してもいい。上司自身が自分を対象にして開催するのもいいだろう。

 ◇

組織では、納得しあって働けるのと、不満や思いを伝えられずにフラストレーションを持って働くのでは、成果もまったく変わってくるだろう。当然、上司と部下お互いのお互いに対する理解が深まっている方がパフォーマンスは高くなる。

GEのCEOジャック・ウェルチは、よく「セルフ・アウェアネス(自覚・自己認識)」という言葉を使っていたという。自分のことをよく知り、人のことをよく知ることはどんな階層のリーダーにとっても極めて重要な意識だ。

リーダーは完璧な人間である必要はない。それよりも自分の弱さや欠けているところを認識していることが大切だ。その上で、弱さや欠けているところをどうカバーするか、時には部下にカバーしてもらうという発想を持てることが、優秀なリーダーとして大切なことなのではないだろうか。

(ライター/大村佑介)

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