「もろさ、はかなさ」「不完全さ」の表現 小村希史 展 大きな船/Big Ship

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The Massにて小村希史 展 大きな船/Big Shipが開催。

新たなシリーズであるSubtract(取り去る、差し引く)の作品では、絵の具を塗り重ねて描くのではなく水々しく塗り描いた絵の具をさらに取り除く方法で生まれる線や、カスレで「もろさ、はかなさ」そして「不完全さ」の表現を試みている。

『大きな船/Big Ship』と題したタイトルは、訪れた祖母の死、そして日本を取り巻く緊迫した状況、グローバル化、さらには宇宙にまで発想を広げ、混沌とした現代を克服する船、という抽象的な直感から着想。
Shipの古英語、”scip”(船)とは、もともとインドヨーロッパ語の、”skep”「切る、削る」がルーツであり、friendship、relationshipなどの接尾語の、”~ship”には、”skipan”「形を作る」がルーツとされている。「取り除いて形を作る」、小村の絵作りにも似た要素を垣間見ることができる本展。山水画をも彷彿とさせる小村の絵は、どこか記憶の片隅にある原風景を蘇らせるような気づきを与えてくれる。
本展覧会に併せ、ドローイング集 ’小さな船/Small Ship’ (300部限定)の販売も予定。

小村希史 ‘大きな船/Big Ship’
2018年 5月19日(土)-6月17日(日)
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