元GUCCI店員が明かす、「一流の男の身だしなみ」とは
男性の皆さんの中には「粋な男性になりたい」と思っている人は多いことと思います。女性であればパートナーや父親などに対し、そうなってほしいという憧れを抱くことがあるのでは?
とはいえ「粋」ってなんとも難しいものです。品格の漂うものを身につけ、これまでの経験が余裕となって熟成され、匂い立つような雰囲気を醸し出している……言葉で説明するのは簡単ですが、その域に到達するのは実に至難の業でしょう。
そこでそのヒントとして役立つのが本書です。著者の横田真由子さんはサブタイトルにもあるとおり、元GUCCIの店長として経営者や芸能人、アスリートなど数々のVIP客を担当してきたという経歴の持ち主。本書ではファッション、食事、贈り物、言葉、立ち居振る舞いなど細部にいたるまで、スマートでダンディな男の美しい流儀の数々をレクチャーしてくれます。
たとえば身だしなみであれば、「ふくらんだポケットは野暮に見える」。これは案外、男性は気にかけない人も多いんですよね。服装はスタイリッシュに決めているのに、ズボンのポケットは財布でパンパンにふくらんでいる……。これについて横田さんは「ポケットに財布を入れるなら、薄いものが望ましいと思います。財布を薄くするには、領収書やポイントカードを整理することはもちろんですが、財布の代わりにカードケースと小銭入れだけを持つのもおすすめです」とアドバイス。
ほかにも、身につけるものへの投資は、まず革と金属にお金をかけるべきだと薦めます。布はファストファッションでも良いものがそろっていますが、男性の戦闘服ともいえる仕事用のスーツ、靴、コートは上質なものを選ぶのが一流の鉄則だそう。……うーん、参考になります!
そして身だしなみやファッションだけにとどまらず、会食やデートについては「予約を取れない店、隠れ家店を開拓する」「美しいエスコートは女性に魔法をかける」「会計はスマートに」、人づきあいに関しては「公平さを失わない」「武勇伝を語らない」「出世する人は上昇気流に乗る」、日々の習慣については「早起き&時短エクササイズ」「ときどき旅をする」「積極的に愛を伝え、愛を与える」などさまざまな流儀が並びます。
ちなみにタイトルにもある「一流の男はなぜハンカチを2枚持つのか」ですが、この回答も本書では記されています。美しいハンカチは美しい生き方を表すものであり、紳士である自覚を呼び起こしてくれるものだそう。まさに粋な男性のアイコン的アイテムといえるわけですが、いったい何のために2枚持つのか、2枚目はどういったハンカチを持つとよいのか……? 皆さん、ぜひ本書でその答えを確かめてみてください。
本書の中には金銭的な余裕が必要であったり、年齢や経験を重ねないとむずかしいようなノウハウも登場します。けれど、「ハンカチを2枚持つ」であればどんな男性であっても可能であり、なんなら明日からだって実践できます。そうしたできる範囲から自分磨きをしていくということもまた、将来の「粋な男性」「一流の男性」を作るための一歩に違いありません。
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