大きくなっただけじゃない! フットワークも良くなった6代目フォルクスワーゲン ポロ
▲欧州Bセグメントのスタンダードモデルとなるコンパクトハッチが6世代目へと進化。ひと回り大きくなり(ホイールベースは輸入車ライバル中最長)、後席を中心に居住性が向上している。日本には2018年3月に導入された
居住性もサイズも……もはやゴルフはいらない?
輸入コンパクトカーの定番、ポロの新型は全幅1750mmとついに3ナンバーサイズに突入してしまった。全長は4060mm。つまり、ほぼゴルフ4並みに成長したことになる。
そのぶん室内はきっちり広くなった。特に、従来は大人にはキツかった後席の余裕が増して、胸を張ってフル4シーターといえるようになったのは大きい。up!という弟ができたことを考えても、無意味な肥大化ではなさそうだ。
一方でエンジンはダウンサイジング。直列3気筒1Lターボユニットは、それでも旧型を凌ぐ最高出力95ps、最大トルク175N・mを発生する。常用域では3気筒特有の振動を感じるものの力感は十分。小気味よく走る。
驚きはフットワークだ。ボディもアシもガッチリとした乗り味は典型的なドイツ車。速度が上がるほど路面に吸い付き、雨のアウトバーンでも180km/hで鼻歌交じりでかっ飛んでいけた。この余裕は、日本の交通環境下でもクラスを超えた安心感に繋がるはずだ。
不満は、全車速追従のACCや歩行者検知まで行う緊急自動ブレーキが備わる一方で、車線逸脱警告機能がないこと。日本のライバルには装着車が増えているだけに早期の対応を望みたい。
とはいえ、室内は格段に広くなったし、走りのポテンシャルも一層引き上げられた新型ポロは、これ1台ですべてまかなえる車に成長した。
正直、デザインはピンとこないが、今、日常の伴侶となる車を選ぶなら、ゴルフではなくポロがいいかもしれないと真剣に思わせたのである。
▲ポロとしては初めてシャシーに生産モジュール「MQB」を採用。コンパクト用のMQB A0が用いられている。ボディサイズは従来モデル比で全長+65mm/全幅+65mm、全高は10mm低められた
▲インテリアもより使いやすく変更を受けた。メーター部にはナビなどの各種情報も表示するアクティブ インフォ ディスプレイを採用
▲エンジンはさらに効率を高めた1L直3ターボを搭載。日本にも7速DSGとの組み合わせで導入される予定。ちなみに本国ではハイパフォーマンスバージョンのGTIも登場した
【SPECIFICATIONS】
■グレード:Highline ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直3DOHCターボ ■総排気量:999cc
■最高出力:70(95)/5000-5500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:175(17.9)/2000-3500[N・m(kg-m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:7DCT
■全長x全幅x全高:4060x1750x1450(mm) ■ホイールベース:2550mm
text/島下泰久
photo/フォルクスワーゲン グループ ジャパンフォルクワーゲン ポロ(6代目)のカタログはこちら
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