覚えておきたい!クレジットカードの使い方【超初心者向け】
「クレジットカードをつくったけど、どうやって使えばいいの?」「レジでもたついたらどうしよう」。そんな風にドキドキしているクレジットカード初心者のために超基本の使い方をレクチャー。プロがおすすめするクレジットカードの賢い使い方もあわせてご紹介します。
岩田昭男
消費生活評論家。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動し、消費生活とクレジットカード研究をライフワークとしている。クレジットカード比較サイト「岩田昭男のカード道場」
クレジットカードの超基本的な使い方
クジレットカードが手元に届いたらするべきことから、実際の使い方までを詳しく見ていきましょう。
クレジットカードが届いたら
クレジットカードが手元に届いたら、まずは次の項目をチェック!
クレジットカードを使う前の基礎知識として頭に入れておくべし。
●名義と有効期限を確認
クレジットカードの表にローマ字表記で印字されている名義人名が正しいかご確認を。
あわせて有効期限もいつまでなのか、把握しておきましょう。
有効期限は基本的に「月/年」の順番で記されているのでお間違いなく。
●裏面に署名をする
クレジットカードは、裏面の署名欄に署名がないと原則使うことができません。
ここに記入した署名が支払いの際に使用するサインにもなります。
サインと聞くと「英語で書かないといけないかな」と思ってしまうかもしれませんが、普段書き慣れている日本語でOKです。
●名義人以外は使えない
クレジットカードは、たとえ家族であってもカードの名義人以外は使うことができないものです。
つまり、クレジットカードの貸し借りなんてことはNG。クレジットカードは、その名の通り、個人の「クレジット(信用)」をベースにしたカードだという認識を持っておきましょう。
●限度額を確認
クレジットカードで使える金額は、収入や職業などの情報をもとに審査のうえ、個人の信用度に基づいて算出されます。
クレジットカードと一緒に送られてくる書面に記載があるので、いくらまで利用できるのかをしっかり知っておくこと。
●支払い方法を確認する
クレジットカードによって、分割払いやリボ払いなど支払い方法の選択肢は異なります。
クレジットカードの会員規約を確認して、どんな支払い方法を選ぶことができるのかをチェックしておきましょう。
【クレジットカードで選べる支払い方法】
●一括払い
1回で利用額の全額を支払う方法。手数料なし。
●分割払い
2回以上に支払い回数を分けて支払う方法。
分割可能な回数はカード会社やカードの種類によって異なり、手数料がかかる(2回払いのみ、手数料がかからない場合も)。
●リボ払い
月々の支払い額を一定額にあらかじめ決めて分割で支払う方法。ただし、残額を元金に実質年率15~18%の手数料が発生する。
お店での使い方
© PIXTAまずは、実店舗での最もベーシックなクレジットカードの使い方を紹介します。
自分が持っているクレジットカードでの支払いが可能か確認する。レジ周りに、利用できるクレジットカードのブランドロゴが掲げられている場合もあるが、分からない場合は店員さんに聞く。
店員さんにクレジットカードを渡す。支払い回数を聞かれるので、自分のクレジットカードでできる支払い方法の中から指定する。
金額を確認し、サインあるいは暗証番号を入力(少額の場合、店舗によってはサイン不要なケースも)。サインの場合は、必ずクレジットカード裏面の署名欄と同じサインをすること。
利用伝票の控えを受け取り、口座から利用金額が引き落としされるまで保管。
【もし暗証番号を忘れてしまったら・・・】
万が一、「クレジットカードの暗証番号を忘れてしまった!」という場合も焦らずに。お店によってはサインへの切り替えで対応してくれるところもあります。
とはいえ、帰宅したら、必ずクレジットカード会社に確認を。ただし、クレジットカードのセキュリティに関わる情報でもあるので、書面での本人確認などが必要となり、暗証番号確認まである程度時間がかかるのは覚悟しておきましょう。
ネットショッピングでの使い方
© PIXTAせっかくクレジットカードを手に入れたなら、便利なネットショッピングでも活用したいところです。ネットショッピングでの基本的なクレジットカードの使い方はこちら。
クレジットカードでの支払いが可能か確認し、支払い方法にクレジットカードを選択する。
決済画面でクレジットカード情報(カード番号、名義人名、カード有効期限)をフォームに従って入力する。
サイトによっては、会員登録のうえ、一度クレジットカード情報を登録すれば、次回以降は入力は不要。支払い回数を選べる場合は選ぶ。
サイトや使用するクレジットカードによっては、セキュリティコードの入力を求められたり、二段階認証を取り入れている場合も。
セキュリティーコードは、カード裏面の署名欄右上にある番号の末尾3桁。二段階認証では、カード会社に登録した二段階認証用のパスワードを入力します。
購入が完了したら確認メールが届くので、実際の引き落としまではとっておく。
【ネットショッピングで注意すること】
ネットショッピングでクレジットカードを使う際、セキュリティ面が不安という人は以下を心がけて。
ネットショッピングをするサイトを絞り、クレジットカード番号を多数のサイトに登録しない。
サイトに「プライバシーマーク」など個人情報保護の安全管理を保証するものがあるかをチェック。
事業者名や連絡先などを記載する「特定商取引法に基づく表記」があるかを確認。
それでもまだ不安という人は、ネットショッピング用のクレジットカードを1枚持つのもいいでしょう。あらかじめ限度額を低めに設定しておけば、万が一の場合も被害を小さくできます。
海外での使い方
© PIXTA海外でクレジットカードを使う場合は、次のことを知っておきましょう。
基本は一括払いのみ。
サインは海外だからといって英語表記にする必要はなし。逆に、クレジットカード裏面の署名を日本語で書いているなら、同じものでないと使えない。
換算レートは実際の購入日のものと異なる。クレジットカードの利用データがカード会社に届いた時点でのレートが採用されるため、国や店舗などにより2~7日ほどのタイムラグが生じる。
海外での利用には事務手数料コストがかかり、利用額に上乗せされてクレジットカード会社から請求される。
引き落としに備える
© PIXTA引き落としのタイミングはクレジットカード会社によって異なります。まず持っているクレジットカードの2つのポイントをチェックしてみて。
締め日
引き落とし日
【例えば、2月25日にクレジットカードを使って一括払いでお買い物をした場合】
締め日が月末、引き落とし日が翌月27日のカード→3月27日に引き落とし
締め日が毎月15日、引き落とし日が翌月10日のカード→4月10日に引き落とし
一括払いの場合は約1ヶ月後になることがほとんどですが、分割払いやリボ払いになると支払い回数が複数回にわたって管理が複雑になるので、毎月の明細書で金額と引き落とし日を確認することが大事です。
そして、前日までに指定口座にお金を用意しておくこと。もし引き落としができないと、遅延損害金が発生するだけでなく、信用度が落ちてクレジットカードの更新や新たなカードの作成ができなくなってしまうこともあるので、気をつけましょう。
こんなクレジットカードの使い方はNG!
クレジットカード初心者が陥りやすい、危険なクレジットカードの使い方にはご注意を。
こんな使い方は決してしないように心がけましょう。
●いくら使っているのかを把握せずに、ついつい使いすぎてしまう
支払い能力を超えた金額を使うのは危険。クレジットカードは、あくまで支払いが後になるだけです。
●リボ払いでしか支払わない
リボ払いは月々の支払い額を定額にできるので負担は少なくなりますが、リボ払いを重ねるとあといくら支払えばいいのか、いつ支払いが終わるのかが分かりにくくなってしまい、「いつまでたっても支払いが終わらない…」なんてことにもなりかねません。
●明細書を確認しない
毎月の引き落とし額を把握できないだけでなく、万が一、不正利用などされたとしても気がつくことができません。
プロ直伝!クレジットカードの賢い使い方
クレジットカードの基本的な使い方が理解できたら、賢く使うコツを頭に入れておきましょう。
この原則を守っていれば、クレジットカードで失敗なんてことはきっとないはず!
【賢い使い方1】基本は一括払い
クレジットカードは多彩な支払い方法があるのが魅力の一つでもありますが、その扱いには注意が必要です。
後払いであるがゆえに管理しにくい面もあるので、支払いはシンプルに一括払いを原則としておくのがいいでしょう。
【賢い使い方2】苦しい時は後から支払い方法を変更
どうしても引っ越しや冠婚葬祭など、急な出費で家計が厳しいという月は、後から支払い方法を変えるのも手です。クレジットカードによっては、決められた日までに手続きをすれば一括払いのものを分割払いやリボ払いに変更することができます。それでも、なるべく早めに支払いが終わるようにするのが肝心です。
【賢い使い方3】毎月のカード利用可能額を自分なりに決める
カード会社から通達される限度額は、あくまで信用をもとに算出された金額。自分が毎月クレジットカードの支払いに使える金額を把握した上で、自分なりにカード利用限度額を設定しておくと、月々の支払いが負担になることもなく、使いすぎを防ぐこともできます。
使い方さえ慣れてしまえば、とっても便利なクレジットカード。最初は緊張するかもしれませんが、賢くスマートに使いこなしていきましょう。
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