レーザーを使ってワイヤレスにスマートフォンを充電する手法が開発される

米ワシントン大学の研究プロジェクトは、世界で初めて、レーザーを使って、ワイヤレスにスマートフォンを充電する手法を開発した。

レーザーエミッターからの不可視光線がスマートフォンに電荷を与え、標準的なUSBケーブルと同程度の速さで充電できるという。

・レーザーでワイヤレスにスマートフォンを充電

この新たな充電手法は、近赤外分光で焦点ビームを作りだすレーザーエミッターから不可視光線を発し、スマートフォンの裏面に装着された薄型の動力電池を通じて充電するというもの。

この充電用ビームは、4.3メートルの距離から、96.78平方センチメートルのエリアに、2ワットの電力を安定的に供給できる。

また、この充電手法は、家庭用や商業用に幅広く応用できるよう、その安全基準を満たすべく、安全性にも十分配慮されているのが特徴。

スマートフォンには、充電用ビームからの余分な熱を放散する金属製の放熱板が付けられているほか、充電用ビームは低電力で無害な“ガードビーム”に囲まれており、ヒトが充電用ビームを横切ろうとすると、レーザーを停止させるメカニズムが備えられている。

・デジタルデバイスがワイヤレスで充電できる時代に!?

研究プロジェクトでは、レーザーエミッターの改良によって、充電用ビームの距離を12メートルにまで伸ばすことができるとみている。

これが実現されれば、スマートフォンだけでなく、タブレット端末やデジタルカメラなど、他のデジタルデバイスの充電にも応用できると期待が寄せられている。(文 松岡由希子)

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