「仕事は振ってもらったことがない」契約社員が入社5か月でチーフディレクターまで昇りつめた軌跡
モバイルファクトリーが運営する、位置情報連動型ゲーム 「ステーションメモリーズ!(通称:駅メモ!)」。そのチーフディレクターを務める中山政樹は、2016年2月に契約社員として当社へ入社、5ヶ月後には正社員になり、クレド大賞・社長賞を受賞しました。そこに至るまでの、彼が辿ってきた軌跡をご紹介します。
※本記事は、「PR Table」より転載・改編したものです。
「ゲーム廃人募集」の求人を見て、研究者から会社員へ
“感動を持ち歩け”というブランドメッセージを掲げ、ソーシャルアプリ事業・モバイルコンテンツ事業を手がけるモバイルファクトリー。2014年6月に開始した、位置情報連動型ゲーム 「ステーションメモリーズ!(以下、駅メモ!)」はスマートフォンという枠を飛び出し、リアルイベント開始するなど急成長を遂げています。
チーフディレクターとして、駅メモ!の企画・運用を手がけている中山政樹は、もともとは研究者になる道を歩んでいました。
中山「大学、大学院で哲学を専攻していたこともあり、そのまま研究者になろうと思っていました。当時、就職する考えは頭の中にまったくなかったですね」
しかし中山はふと、「人文科学研究は縮小されていくかもしれない。自分がやる必要があるのだろうか?」と思い、研究者の道を捨て就職活動をすることに。求人サイトで、興味がありそうな会社を探しはじめます。そこで目に止まったのが「ゲームをやりこんだ人募集!」と書かれた求人でした。
中山「学生時代、とにかくゲームをやっていてゲーム廃人だったので(笑)、『私もゲーム廃人やってました』という社員コメントにピンと来たんです。応募して面接を受けたら、その場で採用されて働きはじめることになりました」
新卒として入社したのは、ブラウザゲームの開発と運営を手がけるスタートアップ。人数も少ないので、中山は企画、運営、開発など幅広く業務に携わっていきました。
大きな可能性を感じた「位置ゲーム」と、心にとまった社長の言葉
入社後、がむしゃらに働いていた中山。仕事自体は楽しく感じていたのですが、次第に方向性のズレを感じるようになります。中山「掲げる理念に対してどのように取り組んでいくのか、社内で起きている問題をどのように解決していくのかという点において、前職の経営陣の取り組む姿勢と自身の考えとのズレを感じるようになったんです」
その後、8ヶ月働いた会社を退職し、中山は転職活動をはじめることにしました。前職の経験もあるため、転職先の候補となったのは「ゲーム会社」。エージェントに登録し、紹介された会社の話を聞きに行きます。さまざまな選択肢が目の前に広がるなか、中山が転職先として選んだのはモバイルファクトリーでした。
中山「良い意味で、何をしているのか一番よく分からない会社でした。話を聞きに行ったら、『位置ゲーム』という言葉が出てきて、『なんだそれ?』って(笑)。これから伸びしろありそうだなと思ったし、採用サイトに載っていた『社員は財産である』という社長の言葉がなんだか気になったんです。前職での苦い経験があったからかもしれません」
2016年現在、位置ゲームは注目を集めていますが、中山が転職を考えていた頃は「位置情報」の存在自体もあまり知られていませんでした。彼はそこに強い魅力を感じ、モバイルファクトリーに入社を決意。2016年2月に契約社員として入社し、企画職として「駅メモ!」の運営に携わることになります。
「仕事を振ってもらった記憶はない」契約社員が発揮した自主性
中山「売上をあげることが最も成果として分かりやすいと思ったので、入社してからは、とにかく売上をあげることを目標にしていましたね」
入社直後、多くの人はどうしても受け身の姿勢になってしまいがちなもの。しかし、中山は違いました。当時の「駅メモ!」は順調に成長を続けている一方で、数字の分析まで手が回っておらず、施策は打つものの、結果の良し悪しは判断されないまま……。
そんな状態に違和感を覚えた中山は、誰に言われるでもなく、これまで打ってきた施策を分析。過去3ヶ月分の売上データを抽出して、契約社員にもかかわらず、半年先の売上予測を立てたのです。
中山「誰かから仕事を振ってもらった記憶はないですね。手持ち無沙汰の状態はつまらないので、自分にできることはなんでもやったほうがいいな、と思ったんです」
この中山の主体的な行動は、サービスはもちろんのこと、駅メモ!チームにも好影響を与えました。これまで、売上金額、目標に対する進捗率を確認することがなかったチームが、売上やユーザー数の増加率、継続率の数値を毎日確認するようになったのです。
こうした姿勢が評価され、契約社員としてモバイルファクトリーに入社した中山は、わずか5ヶ月で正社員に。加えて、チーフディレクターに抜擢されるなど、異例の昇格を果たします。
ゲーム業界を牽引できるチームを目指す
Growth Hack Talks! Session にて中山「これまでやれてなかったことを、ひたすらやり続けただけです。その5ヶ月間、企画チームの中では『一番仕事したな』という自負もありますし、売上にも貢献できたと思っています」
“立場”が変わっただけでなく、中山の仕事ぶりへの評価は、ある”カタチ”になってあらわれます。7月に行われた社内表彰式では、当社の人材Valueに沿った行動を取っていた人物を経営陣が選出する「社長賞」と、当社のクレド(行動指針)を最も体現した人物を全社員の投票で選出する「クレド大賞」をダブル受賞。入社半年も経たない中山が、主体性を持って働く姿勢が経営陣、現場の双方から評価されたのです。
正社員になり、チーフディレクターとして働くことになった中山が見据えるのは、駅メモ!のさらなる拡大。彼は、位置ゲームには無限の可能性があることを確信しています。
中山「お出かけすること、つまり“移動”することは、画面のなかにある出来事ではありません。端末上で完結してしまうこれまでのゲームと違って、位置ゲームは、人を別の場所に連れていくこともできる。そこに大きな可能性を感じますね」
しかし、手がつけられていないことは、まだまだたくさんあります。そこで中山が着手しはじめているのは、ソーシャルアプリ事業部の強化です。
中山「位置ゲームの“プロ集団”にしていきたいと思っています。新しくリリースされたゲームは必ず触るなど各自で学び、それを各自でアウトプットする。そして、それが習慣化されていく。そんな文化を作っていきたいです」
なによりも、まずは仕事を楽しむこと。その気持ちこそが、自らに主体性をもたらしてくれるはずです。前例のないキャリアを切り拓いていった中山のようにーー。
会社説明会では語られない“ストーリー“が集まる場所「PR Table」
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