初優勝なるか!? 川崎フロンターレのホームスタジアムがある「武蔵小杉」ってどんな街?
神奈川県川崎市をホームタウンにしているプロサッカークラブ『川崎フロンターレ』(以下フロンターレ)。1999年のJリーグ加盟以降着々と力をつけ、近年では優勝争い常連の強豪となり、今夜(11月29日)悲願の初優勝に望みを繋ぐ試合が控えている。そんなフロンターレのホームスタジアム『等々力陸上競技場』の最寄駅は武蔵小杉駅。20年ほど前から街の再開発が進み、関東の『住みたい街ランキング2017』では堂々の6位にランクインしている(SUUMO関東 住みたい街ランキング2017)。
そんな人気の街がホームタウンともなれば、引越したいと考えるサポーターも多いことだろう。そこで今回は川崎生まれ川崎育ち、生粋のフロンターレサポーターであるSさんに街の情報を教えてもらいながら、武蔵小杉を探索してみたいと思う。
再開発が続く東口エリア
武蔵小杉駅にはJR南武線、横須賀線、湘南新宿ラインのほかに東急東横線、目黒線が発着し、新宿や東京へも20分圏内だ。ここまで交通利便性が高いと、おのずと人の行き来も多くなる。しかも、取材日はフロンターレのホームゲームが行われるとあって駅前はチームカラーである『サックスブルー』に身を包んだ人であふれかえっていた。【画像1】Sさんが一番好きなのは中村憲剛選手(写真撮影/小野洋平)
もちろん、サポーター歴15年のSさんもその1人。身の回りの私物はフロンターレグッズでそろえている。
それでは、街探索キックオフ。まずは再開発エリアである東口から案内していただこう。【画像2】東口のタワーマンション群。今後も数棟の建設が予定されている(写真撮影/小野洋平)
東口にはタワーマンションが立ち並び、また『東急スクエア』、『ららテラス武蔵小杉』、『グランツリー武蔵小杉』などの大型商業施設も多い。さらに大病院もあり、2019年には新たな小学校の開校も控えている。進化する街、武蔵小杉の勢いが最も感じられるエリアだ。
Sさんによれば、そんな街の変化とともにフロンターレも強くなっていったそうだ。
「今ではJ1の強豪チームになりましたが、昔はJ2の時代もありました。2003年シーズンなんて勝ち点『1』が足りずにJ1に昇格できなかった。この苦い経験が、今の強さにつながっているんだと思います。ちなみに、私もその時の悔しさがきっかけでフロンターレのサポーターになったんですよね」【画像3】オシャレなお店が増えたという高架下(写真撮影/小野洋平)
住民やサポーターが集まる西口エリア
一方、西口はガラっと雰囲気が変わる。こちらは飲食店や個人経営のお店が多く、昔ながらの地域の結びつきが感じられるエリアだ。フロンターレのフラッグも目立ち、「おらが街のチーム」として地元に愛されていることがよく分かる。ちなみに、フロンターレはJリーグが調査する『地域貢献度ランキング』にて6年連続1位を誇っている。
「フロンターレの選手って地域との距離が近いんですよ。新年には商店街を挨拶回りし、クリスマスには街の小児科を訪れたり。小学校にもフロンターレの算数ドリルがありますからね。他チームと比べて、地元の人のサポーターの割合が多いのも地域に根付いている証拠です」
西口には、フロンターレのオフィシャルショップもある。試合前に限らず、新しいグッズが出ていないかついチェックしてしまうのがサポーターの性なのだとか。
スタジアムに続く北口エリア
続いては北口。こちらには、スタジアム行きのバス停がある。【画像4】バスに並ぶサポーターの列(写真撮影/小野洋平)
ご覧のとおり、試合当日は混雑必至だが、徒歩でも15分ほどでスタジアムには着くそうだ。また隣の新丸子駅も徒歩圏内ということで街はフロンターレ一色。なお、等々力陸上競技場まで歩く場合は、道の狭い場所や交通量の多い道もあるのでご注意を。【画像5】美容室にはJ1の順位表やチームへのメッセージが書かれたボードが(写真撮影/小野洋平)
Sさん、ホームの試合には必ず足を運ぶという。アウェイでも、休みがあれば新潟や札幌までも遠征に行くそうだ。チームを追いかけることが、全国を旅するいいきっかけになっている。
「基本的に試合日程に合わせて予定を決めるんですよ。だから試合の年間スケジュールが発表される時期になると同時に、私の1年間の予定も決まるんですよね(笑)。来年はV・ファーレン長崎がJ1に上がってくるので、今から長崎観光が楽しみです」
等々力陸上競技場の周りの様子
最後にホームスタジアム「等々力陸上競技場」にも足を運んでみた。ファン、サポーター、住民の署名運動が実を結び、2015年に改修工事を終えたばかりだ。【画像6】スタジアムの背後に武蔵小杉駅前のタワーマンションが立つ(写真撮影/小野洋平)
スタジアムが位置する等々力緑地内には、スポーツ施設やミュージアムなども併設されている。また、すぐ近くには多摩川も流れており、自然環境は申し分ない。【画像7】試合の日にはグルメブース「フロンパーク」が登場(写真撮影/小野洋平)
周辺は住宅街になっていて、試合前の「フロンパーク」は多くの地元民でにぎわっている。サポーターでなくても、試合の日はお祭り感覚でスタジアムを訪れる人が多いのかもしれない。
武蔵小杉駅と近辺の家賃相場は?
さて、そんな武蔵小杉の気になる家賃相場を見ていこう。一人暮らし用賃貸物件(駅徒歩10分圏内、20~30m2のワンルーム・1K・1SK)の相場は8.8万円。等々力陸上競技場のある川崎市中原区の家賃相場7.5万円と比較すると、やや割高感がある。
では、武蔵小杉駅までアクセスの良い、沿線の街まで範囲を広げてみるとどうか。武蔵小杉駅まで15分以内の、家賃相場が安い駅を見てみよう。
●武蔵小杉駅まで15分以内の家賃相場が安い駅ランキング(TOP10)
1位 宿河原(JR南武線)/14分/6.4万円
2位 白楽(東急東横線)/14分/6.5万円
3位 妙蓮寺(東急東横線)/12分/6.8万円
3位 久地(JR南武線)/12分/6.8万円
5位 高田(神奈川)(横浜市営地下鉄グリーンライン)/14分/6.9万円
5位 保土ケ谷(JR横須賀線・JR湘南新宿ライン)/15分/6.9万円
7位 日吉本町(横浜市営地下鉄グリーンライン)/12分/7.0万円
8位 津田山(JR南武線)/10分/7.1万円
9位 新川崎(JR横須賀線・JR湘南新宿ライン)/3分/7.2万円
10位 日吉(神奈川)(東急東横線/横浜市営地下鉄グリーンライン)/2分/7.3万円
10位 平間(JR南武線)/3分/7.3万円
10位 綱島(東急東横線)/5分/7.3万円
10位 菊名(JR横浜線/東急東横線)/8分/7.3万円
10位 大倉山(神奈川)(東急東横線)/8分/7.3万円
Sさん曰く、トップ5は住宅街で街中はさほど栄えていないという。狙い目は、同率10位にランクインした5つの駅。適度ににぎわいがあり、住環境も良好だという。また、15分以内で安さを求めるならば南武線、7万を超えても街並みや交通条件を求めるならば東横線がオススメとのことだ。
ちなみに、川崎の“地元っこ”が実家を出て一人暮らしをする際、武蔵小杉エリアは人気で、武蔵小杉徒歩圏の新丸子を選ぶ人も多い様子。Sさんも現在実家暮らしだが、一人暮らしをするなら利便性の面から武蔵小杉エリアに住みたいそう。
というわけで武蔵小杉の情報をまとめると
・JR、東急線が利用できるので交通利便性が高い
・東口は整備された道路、大型商業施設が点在している
・再開発された新しい街という印象だが、地元の人同士の結びつきも強い
・試合当日の南武線改札や北口はサポーターで混雑する
・スタジアムまでは徒歩で行けるが、狭い道や交通量の多い道もある
・フロンターレ推しのお店や飲食店が数多く存在
・等々力陸上競技場周辺には、豊かな自然環境と住宅街が広がる
もとより、武蔵小杉の交通利便性や整った住環境はよく知られるところ。加えて、強豪チームのホームタウンであるという側面は、サポーターではない筆者にとっても魅力的に映った。チームの存在が地元に根付いていることもあり、試合の度にお祭りムードに包まれ街全体が大いに盛り上がる。いまや“タワーマンションの街”という印象が強い武蔵小杉だが、街の「地元感」や、にぎやかな雰囲気が好きな人も楽しく暮らせる街といえるかもしれない。
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