風力発電が生態系に影響!? 風車に激突したオジロワシの死骸を入れた袋の画像に「知らなかった」「心が痛い」と反応多数
2014年4月に閣議決定された「エネルギー基本計画」で再生可能エネルギーの推進が進められ、日本の風力発電は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)によると2017年3月末時点で設備容量は約336万キロワットと前年比7.8%増、設置基数は2203基と同5%増という伸びを見せています。
しかし、そんな風力発電にも負の側面が。北海道釧路市に拠点をもつ猛禽類医学研究所(@raptor_biomed)が、風力発電の風車に激突して死亡したオジロワシの袋の山の画像をツイートしています。
山積みにされた大きな袋。これらは全部、風力発電用の風車に衝突して死んだオジロワシだ。温室効果ガスを出さない発電方法として、エコの代名詞的に取り上げられることもある風力発電。その裏で絶滅の危機に瀕した猛禽類が次々と死んでいる現実を直視しなければ、野生動物との共生は永遠に実現しない。 pic.twitter.com/qtCKQEQida
— 猛禽類医学研究所 齊藤慶輔 (@raptor_biomed) 2017年11月14日
山積みにされた大きな袋。これらは全部、風力発電用の風車に衝突して死んだオジロワシだ。温室効果ガスを出さない発電方法として、エコの代名詞的に取り上げられることもある風力発電。その裏で絶滅の危機に瀕した猛禽類が次々と死んでいる現実を直視しなければ、野生動物との共生は永遠に実現しない。
猛禽類医学研究所は、続けて次のようにもツイート。
風力発電施設の直近を飛ぶオジロワシ。雪に埋もれたり、キツネに持って行かれたりして、発見されなかった被害個体は数知れず。少なくともオオワシやオジロワシが頻繁に利用する場所には建設するべきではないが、政府は北方領土での日露共同経済活動として、風力発電所の建設を優先5項目に入れている。 pic.twitter.com/aR1Hnsjzqj
— 猛禽類医学研究所 齊藤慶輔 (@raptor_biomed) 2017年11月16日
風力発電施設の直近を飛ぶオジロワシ。雪に埋もれたり、キツネに持って行かれたりして、発見されなかった被害個体は数知れず。少なくともオオワシやオジロワシが頻繁に利用する場所には建設するべきではないが、政府は北方領土での日露共同経済活動として、風力発電所の建設を優先5項目に入れている。
1970年に国の天然記念物に指定されているオジロワシ。森林伐採などによる繁殖地の破壊と、海岸開発などでの採食場所の減少により、繁殖数が減っていることが懸念されています。
猛禽類医学研究所のツイートを見たユーザーからは「知らなかった」「悲しい」「心が痛い」「何事にも弊害があって難しい」といった反応があったほか、「環境保護のために作られた風力発電が野生動物の生態系に悪影響を与えているのは愚かしい」といった意見も見られました。
一見、「エコ」に見える風力発電の開発がもたらしている猛禽類の生態系の破壊。「再生可能エネルギー」への転換も人間のエゴが為していることだということを認識する必要があるのではないでしょうか。
※画像は『Twitter』より
https://twitter.com/raptor_biomed/status/930400911267991552 [リンク]
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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