“モテクリエイター”ゆうこすに聞く 「本当に好きな事」を見つけるコツ

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Twitterで「おはよう」とつぶやいたのに、「死ね」って返される毎日だったらどうしますか?

2012年にHKT48を脱退した ゆうこすさん(菅本裕子さん)は、まさしくそんな状況で過ごしていました。どん底でニート生活を送っていた彼女はそれでもSNSで発信し続け、なおかつ自問自答し続けていました。

「本当に好きな事って何だろう」

決して楽とは言えない状況の中、彼女が見つけ出したのは「男女からモテたい」「カワイイと言われたい」という答えでした。

「ブレていた」というそれまでとは異なり、本当に好きな事を突き詰めて発信するようになったゆうこすさん、今ではインスタグラム、Twitter、YouTube、LINEなどフォロワー累計はなんと76万人! 個人事務所を設立してSNSを中心としたプロモーション活動を継続中。

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2017年9月14日には、彼女が今に至るまでを綴った著書『SNSで夢を叶える』を上梓し、現在もファンを増やし続けています。
今回はそんな、“モテクリエイター”ゆうこすさんにお話を伺いました。

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他人は変えられなくても、自分は変えられる

――『SNSで夢を叶える』の出版、おめでとうございます。

ゆうこす:ありがとうございます。

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―― ゆうこすさんの文章を読んでいると、「他人は変えられないけど自分は変えられる」という言葉が色濃く感じられました。でも、やっぱり他人の目を気にしてしまう人は多いと思うんです。もしそんな人にアドバイスするとしたらどんな言葉をかけてあげますか?

ゆうこす:今、私自身も1年半前、2年前から比べると自分も含めて色々変わったんです。結果的に周りも環境も変わったんですけど。

当時は「なんで周りは変わってくれないんだろう」って思いながらも自分は変えられなかったんです。今になって考えると、他人を変えようと考えるよりも自分がまず変わる、そっちの方が簡単だったんです。

自分が変わると次第に周りもどんどん変わっていってくれるので、「そっちの方が(自分が変わるほうが)簡単だよ!」って(笑) 言ってあげたいな、とは思いますね。

――見え方も変わってくる?

そうですね。自分の捉え方も変わってくると思います。

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本当に好きな事の見つけ方

―― 『SNSで夢を叶える』では「好きなものを見つけよう」というのがテーマの一つだと感じました。
でも、「好きなもの」すら見つけられなくて悩んでいる人って意外と多いと思うのです。「将来何になりたいかわからない」って人とちょっと似ているとは思うのですが、そんな人たちに「好きなもの」「なりたい自分」を見つけるためのコツとかきっかけってありますか?

ゆうこす:私、2年前に「モテクリエイターになりたい」とか「モテるってことを仕事にしよう」なんて思ってもいなかったんですね。実は「好きなもの」イコール「仕事」みたいな感じで考えている人が多いんじゃないかと思ってるんです。

―― 確かに

ゆうこす:私は(料理タレントとして活動している)当時、「料理好き? かなあ?」って思ってたんです。

仕事と結び付けて「好きな事」を考えている人が多いと思うんですけど、一回、そこの結びつきを取っ払って「一番やっててワクワクすることって何だろうなあー」って考えてみると良いと思います。それが仕事とかお金と結びつかなくてもいいので。
私の場合、それが「男性や女性からカワイイ! って言われること」だと気づいたんです。それからはそれを発信するようになって周りからは「ネオぶりっ子」って言われるようになって。

今度それを動画でも発信していこうと思ったら「モテクリエイター」って言われるようになっていう(笑)。仕事っていうところを一回とっぱらって、自分がワクワクすることをシンプルに考えたら出てくるんじゃないかなー、って思います。

―― 仕事と一旦切り離す、っていうのはちょっと目からウロコが落ちる思いです

ゆうこす:その当時ニートだったからその考えができたのかな、とも思うんですけれども(笑)

―― モテクリエイターっていうのはどんな風に言われるようになったんですか

ゆうこす:ファンとのTwitter上での会話で「(ゆうこすって)クリエイターじゃない?」「じゃあ、モテクリエイターじゃん」って言われたのがきっかけだったと思います。

―― じゃあ、ファンが名付け親みたいな

ゆうこす:そうですね(笑) 「モテクリエイターって響きいいねー」とか言って(笑)

―― 出るべくして出た肩書だったんですね。

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ゆうこすさんは、多くの人に向けて発信しようと心がけたときに「反応が無くても半年我慢して」とおっしゃってました。反応のない半年って結構長いと思うのですが、投稿を続ける秘訣ってありますか?

ゆうこす:私はこれまで、途中でインスタグラムを始めてみたり、インスタで「ストーリー」が出てきたからストーリーを取り入れたりしていました。あとYouTubeを取り入れたりとか、ライブ配信が流行ってるようだからライブ配信も取り入れたりとか、あとは、Twitter上で流行りの……たとえば「彼女とデートなうに使っていいよ」とか。

自分の発信したいこと、新しい発信方法にチャレンジしてみるのはいいと思います。SNSって流行りとかすごいじゃないですか。流行っては流行らなくなって。そこに一旦挑戦してみるってのは大事だなと思います。

その後、自分に合った発信方法とかも見つかってくるとも思います。

―― 漫然と続けるのではなく

ゆうこす:続けつつも、発信方法を変えてみるとか、挑戦は大事だなと。ハッシュタグひとつ変えてみるだけでも違うと思いますよ。発信内容ではなく、発信方法を変えてみるというのはアリかもしれないですね。

―― Twitterが140文字制限が外れるかも?というニュースがありました。ゆうこすさんはどう思いました?

ゆうこす:そうですね。私、街とか歩いててキャッチコピーとか短い文字に魅かれる傾向があるんですよね。ルミネの端的なコピーとか大好きなんです。長ったらしく書かれるよりも、考えられた言葉でパッと言われた方が私ははっと思うことが多々あるんで。

リツイートされる言葉もそうなんですけど、共感を得る言葉って短いと思います。だから私は、もしTwitterで140文字が外れたとしても、なるべく短くしたいなと思います。

……いや、よっぽどなんかがあったら(Twitterで長文も)書きたいな、と思いますけど!(笑)

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最初からうまい人なんて居ない「そんなん、ずるいわー」(笑)

―― 「インスタグラム始めたいけど、写真が下手だから」と尻込みしてしまう人に何人かあったことがあります。このケースは意外と多いと思うんですが、ゆうこすさんがアドバイスするとしたらどんな内容になりますか?

ゆうこす:私の(インスタグラムの写真)は最初、ものすっごい下手くそなんですよ! 「これ、何伝えたいんだろう」っていう。でも、なんでもそうだと思うんですけど、最初から完璧な人なんていないし、完璧スタート! って面白くもなんともないですよね。その過程を見るのが面白いじゃないですか。下手くそなところから始めてもいいと思います。

私はインスタグラムから人に見られるところから始めて「あ、もっとこういうところを写した方がいいんだ」とか、人に見られるところから勉強になったことがたくさんあるんですよね。

最初のコーディネートの写真なんか全然わかりづらくて(コーデ全体が)「見えない」なんてこともあったんですが、やっていくうちにどんどんどんどん写真も上達していきましたし「いいね」数も増えていきました。

―― ほかの人の写真とかでいいな、と思う部分はどんどん取り入れたりしました?

ゆうこす:しましたね。私の場合は、服を写すときは韓国の通販サイトとか見たりして(笑)。たまたまその時、「これめっちゃいいなー!」って思ったんです。そこのアカウント掘り下げたりして。色んなのを見て、良いのは取り入れよう、っていうのはたくさんしました。

―― 最初からみんな上手いわけじゃないですもんね

ゆうこす:できたら「そんなん、なんなんー! ずるいわー、そんな人おらんわー」ってなります(笑)。

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―― SNSを使っていてトラブルや炎上を招いてしまった場合、SNSから遠ざかりたくなる場合もあると思います。SNS上のトラブルからリカバリーする際に心がけることってどんなことがありますか。

ゆうこす:本の中でも書いてあるんですけど、私Twitterで「おはようー」って呼びかけて「死ね」「おっぱいみせろ」って言われた時期があったんです(笑)。本当ウケるんですけど(笑)。

―― むちゃくちゃですよね

ゆうこす:今でこそこうして笑えるんですけど(笑)、当時17くらいで、すごいそれが嫌だったんです。当時は「死ね」って言われたら次のツイートで「つらいです」とか「なんでそんなことを言うの」って言っちゃってた時期があったんですね。

でも、そういうことに触れないというか、変な人には触れない、ということを続けていくうちにそんなことを言う人はいなくなりました。

私の事を好きって言ってくれる人だけを大切にして、好きって言ってくれる人に向けて発信するようにしていたら、そういう人たちは反応しなくなって。もしいたとしても「何この人?」みたいな空気にはなってくるんですね。アンチが触れても面白くない空気を作っていくしかないと思いますね。

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―― トラブルからは距離を置いて、そこには触れないというのが第一歩

ゆうこす:そうですね。そうしたら色んなトラブルはどんどん減ってくると思います。

ノイズに埋もれない「自分だけの情報」

―― 今の子供たちにとって、ゆうこすさんのこの著書はSNSの教科書にもなりうる内容だと思いました。SNSの使い方について子供たちにアドバイスするとしたら、どんな言葉をかけてあげますか?

ゆうこす:そうですねえ……。SNSは移り変わりが早いので、今の子たちが成長している間に状況がまた変化してしまうので、参考になるかわからないんですけど(笑)。

たとえば今、私が「あんぱん」って検索したら、めっちゃたくさん出てくると思うんです。何千件、何万件と。これだけ情報がたくさんある中で「YouTuberになりたい」、「SNSで何かしたい」ってなった時にぜひ、「自分にしかない」「私しかこれは発信できません」っていう情報を発信してほしいです

誰かのマネをして発信しても反響とかは起きないので、自分にしか発信できない何かを見つけてほしいです。そうじゃないと、たくさんの情報に埋もれちゃうと思うんですね。

私だったらそれが「モテ」だったんです。自分にしかないってところを、どんどん自己分析してほしいな。まずは「何が好きか」。これは俺にしかできんぞ、とか。○○さんのマネをして一番になろうとかじゃなくてね。

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―― 逆に、SNS慣れしていないおじさんたちにアドバイスするとしたら何かありますか? SNSになんとなく興味を持ってはいるものの、遠巻きに見ている人とか。「オレには関係ないな」なんて思っている人に向けて。

ゆうこす:なんか、私、SNSをしてないってことを想像したら、私の交友関係がめっちゃ狭まるってことに気づいたんですよ。もしSNSが無いって言われたら、マネージャーとここ(会社)の人、3人しか友達居ない(笑)。

私はフォロワーって自分の友達だと思ってるんですけれども、私の事を好きって言ってくれる人たちが集まってくれて、私の好きな趣味を語り合える楽しい、大事な空間なんですよね。

だから「SNSでは自分の趣味を発信し続けたら、自分の今生きている世界がすごく広がって楽しいよー!」ということを伝えたいです!

―― ありがとうございました

幸せな空間を醸成し続けるモテクリエイター

終始、楽しそうに、そして時折じっと考えながら答えてくれたゆうこすさん。本当に“好きなもの”に対して確信を持っているゆうこすさんの言葉は、はっきりと前を向いているように感じました。

「SNSの空気は好きなフォロワーと一緒に作るもの」

そう語る彼女の“幸せな世界”はまだまだ広がりそうです。

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インタビュー・構成:オサダコウジ
撮影:深水英一郎(ふかみん)、オサダコウジ

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オサダコウジ

慢性的に予備校生の出で立ち。 写真撮影、被写体(スチル・動画)、取材などできる限りなんでも体張る系。 アビリティ「防水グッズを持って水をかけられるのが好き」 「寒い場所で耐える」「怖い場所で驚かされる」 好きなもの: 料理、昔ゲームの音、手作りアニメ、昭和、木の実、卵

TwitterID: wosa

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