【沿線調査】地上区間がないから遅延が少なく、災害に強い! 都営地下鉄大江戸線の住み心地

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【沿線調査】地上区間がないから遅延が少なく、災害に強い! 都営地下鉄大江戸線の住み心地

都庁前駅から光が丘駅までを結ぶ、都営地下鉄大江戸線。新宿駅や飯田橋駅などビジネスパーソンが多く利用する駅のほか、門前仲町駅や蔵前駅などの下町、月島や勝どきといったマンション開発が進む湾岸エリアなど多様な街が集まる路線。今回は、そんな都営地下鉄大江戸線沿線で暮らす人々にアンケート調査を実施。オススメポイントやその住み心地を聞いた。

地上区間がないことで、天候による遅延が少ない!

都営地下鉄大江戸線は、1991年に開業し、2000年に全線開通した、東京では東京メトロ副都心線に次いで2番目に新しい地下鉄だ。路線図を見てもらえば分かるように、「6の字型」といわれる独特な形をしている。先述のように、いわゆるターミナル駅だけでなく、観光にピッタリの下町など、多様な街が集まる路線だが、沿線に住む人たちはいったいどんなところが気に入っているのだろうか?

●好きなところ(複数回答)

1位:どこに行くにも便利(84.9%)

2位:ほかの沿線に乗り換えしやすい(42.5%)

3位:遅延が少ない(32.9%)

4位:座れる頻度が高い(29.5%)

5位:運行本数が多い(28.8%)

6位:駅やホーム、トイレが清潔(24.0%)

7位:好きな駅やスポットがたくさんある(21.9%)

8位:電車内がきれい(20.5%)

9位:ラッシュ時も混雑が少ない(19.9%)

10位:都心のターミナル駅に出なくても沿線上に栄えた駅があって便利(16.4%)

他の沿線調査同様、「どこに行くにも便利」なところを気に入っているユーザーは多いのだが、注目したいのは、3位の「遅延が少ない」。今回SUUMOジャーナルが調査を行った全15路線中、つくばエクスプレスの34.3%に次いで、ポイント数が高かった。“地下鉄”とはいうものの、例えば東京メトロ丸の内線の四ツ谷駅のように地上の区間を走行するパターンもあるが、都営地下鉄大江戸線には地上区間がない。

コメントを見ても、「(台風などの)自然災害で止まることがほとんどないので安心」(51歳・女性)など、天候による遅延の経験が少ないというユーザーは多いよう。また、「東日本大震災の日も復旧が早く、無事に自宅へ帰ることができた」(34歳・女性)なども見受けられ、大地震で首都圏の交通網が混乱したときでさえ、復旧が早かったと実感しているようだ。

実際、都営地下鉄大江戸線の清澄白河駅と麻布十番駅の2駅には、地下防災施設(備蓄倉庫等)を設置。物資を備蓄し、地震に強い地下鉄の輸送力を活用した支援と輸送を行うなど、防災の面でも期待されている。

深さゆえにホームからの地上出口の距離が長すぎる……

一方で、当然改善してほしいと感じるところもある。ユーザーたちは、都営大江戸線のどんなところに不満を抱いているのだろう? TOP10は以下のとおり。

●改善してほしいところ(複数回答)

1位:乗車運賃が高い(50.0%)

2位:あてはまるものはない(26.7%)

3位:ほかの線との乗り換えが不便・面倒(24.0%)

4位:通勤ラッシュ時の混雑が激しい(14.7%)

5位:駅のエレベーターやエスカレーターが少ない(11.3%)

6位:運行本数が少ない(10.0%)

7位:終電が早いもしくは始発が遅い(8.0%)

8位:駅やホーム、トイレが清潔ではない(6.7%)

9位:乗客のマナーが悪い(4.7%)

10位:電車の種類が多くて複雑(3.3%)

1位は「乗車運賃が高い」で、「他と比較して運賃が高い」(35歳・男性)、「初乗りがせめて150円になったら良い」(68歳・女性)などのコメントが数多く見られた。例えば、都庁前駅からお隣の新宿西口駅まで一駅乗っただけでも、運賃は180円(IC利用時:174円)。東京メトロの初乗り170円(IC利用時:165円)、JRの140円(IC利用時133円)と比較しても割高だ。

「ほかの線との乗り換えが不便・面倒」の項目では、乗り入れている路線の数に不満があるのではなく、都営地下鉄大江戸線ホームと他路線のホームや改札までの距離に不満があるよう。コメントでも、「色んな駅に停まるため乗り継ぎは出来るのですが、(他の路線のホームまで)相当な距離があるため、たまに迷ったりする」(31歳・女性)、「地下深すぎて、改札からホームまでが遠すぎる。乗り換えや待ち合わせで思ったよりも時間がかかる」(28歳・女性)といった意見が多い。比較的新しくできた地下鉄のため、他の路線を避けて、地下深い場所に路線が通っているという背景から、このような現象が起こっているようだ。

都営地下鉄大江戸線で最も深いのが、六本木駅の42.3m。地上の建物に換算すると、約10階分に相当するといわれている。深さに関しては、バリアフリーの面でも懸念されているようで、「ホームが深いので地上階に出るにはエスカレーターがないと不便。お年寄りも大変」(33歳・男性)といった意見も……。

また、都営地下鉄大江戸線の車両は12-600形を採用しており、全長16.75m、全幅2.49m、全高3.14m。対して、東京メトロの16000型車両は全長20m、全幅2.8m、全高4.075m。JRのE235系でも全長19.5m、全幅2.95m、全高3.62mなので、比較的小さめの造りになっていて、その点に不満をもつユーザーも少なくないようだ。

都心・下町・オシャレスポットまで一本で移動可能!

ここまで、沿線の好きなところと改善してほしいところを見てきたが、「今住んでいる沿線は好きですか?」と質問してみたところ、「とても好き」37.3%、「好き」48.0%、「あまり好きではない」2.0%、「嫌い」0.7%という結果に。「好き」の合計が85.3%で、京王井の頭線の92.0%に次いで2番目に高い。

さらに、都営地下鉄大江戸線沿線を住まいの候補としている人の参考になるかと思い、オススメポイントを聞いてみたところ、以下のような意見が挙がった。

「東京の名所を一通り巡ることができる」(43歳・男性)

「都心へのアクセスが便利で乗り換えやすい」(35歳・男性)

「都心や下町など一本で行けるので、レジャーに気軽に行ける」(38歳・女性)

「四季のワンデーパスが500円と安く、普段降りない駅で公園やお店を開拓するのがオススメ」(47歳・女性)

「新宿などの都心から上野(上野御徒町)などの下町、オシャレスポットの六本木など、さまざまな東京の街へのアクセスがとても便利」(59歳・女性)

続けて、「デート」「子連れ」「穴場」の3つのシチュエーションに合わせたオススメスポットも聞いてみたので、いくつか紹介しよう。

●デートするなら?

・蔵前駅周辺「カフェやギャラリーなどがたくさんできて、散歩すると発見があって楽しい」(28歳・女性)

・麻布十番駅/麻布十番商店街「古いものと新しいものが混在していて楽しい」(47歳・女性)

・光が丘駅/光が丘公園「広々としていて、いろんなイベントをしている」(32歳・男性)

・若松河田駅/旧小笠原伯爵邸「雰囲気も料理も良い。駅の隣なので、デートには最高」(31歳・女性)

●子連れでお出かけするなら?

・両国駅周辺「江戸東京博物館はジオラマがあり、子どもにも分かりやすい」(44歳・男性)、「博物館や相撲を見て、日本の伝統体験ができる」(44歳・男性)

・落合南長崎駅/ホビーセンターカトー「Nゲージの本格的なジオラマが展示されている」(50歳・男性)

・新江古田駅/江古田の森公園「比較的広い公園で、いつも子どもが遊んでいる。花見にも良さそう」(28歳・女性)

・清澄白河駅/東京都現代美術館(改修工事のため休館中)「子どもが楽しめる展示もあり、近くに公園もある」(43歳・男性)

●穴場なスポットは?

・本郷三丁目駅周辺「焼肉やラーメンなど、おいしい店がある」(34歳・女性)、「東大構内の散歩や東大内のレストラン、ラーメン屋もたくさんあって食べ比べも楽しめる」(46歳・女性)

・練馬駅/練馬区役所「展望レストランは見晴らしが良く、ゆっくりできる」(51歳・女性)

・牛込神楽坂駅周辺「隠れ家的な飲食店が結構ある」(49歳・女性)

今回のアンケート調査をきっかけに、防災拠点としても注目されていることや6の字型という独特な路線であることなど、新たな発見があった。ユーザーのコメントにもあったように、ワンデーパスポートを使ってさまざまな駅を巡ってみるのも楽しそうだ。●調査概要

[沿線に関する調査]より

・調査期間:2017年2月23日~2017年2月27日

・調査方法:インターネット調査(ネオマーケティング)

・対象:都営地下鉄大江戸線沿線に現在住んでいる、20~60代の男女

・有効回答数:150名
元画像url http://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2017/08/139910_main.jpg
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