ノンシリコンシャンプーってどうなの?

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ノンシリコンシャンプー

ノンシリコンシャンプーがブームになっている昨今。髪に優しいイメージもあるし、「ちょっと使ってみようかな」と思う人も多いだろう。しかしドラッグストアやバラエティショップで商品を見てみると、多種多様なメーカーから発売されていて、お値段もそれなりにしている。「どれがいいのか実際のところわからない」と言う人も多いのでは?

ある日、通い慣れた美容院でカラーリングをしているときに、アシスタントのイケメン男子に「椿さん、シャンプー何使ってます?」と言われたことがある。商品名を告げると「あー、それでかぁ……」と返された。数年間愛用していたものが、シリコンが多く配合されていることで有名なシャンプーだったらしい。パーマ液やカラーリングの溶剤が浸透しにくく、美容師泣かせなんだそうだ。まさかシャンプーのせいでヘアカラーがうまくいかないとは思わなかった。

シリコンの正体は?

そもそもシリコンって何だろう? 簡単に言うと“油”のこと。シャンプーやコンディショナー、スタイリング剤の裏を見ると、いろんな原材料が書かれている。その中にある“ジメチコン”や“シクロメチコン”“アモジメチコン”などという表記がシリコン。

髪の表面に付着して皮膜を作るので、手触りを良くしたり艶を与える。しかし吸着する力が強いため、髪の表面をがっちりとコーティングするので、パーマが かかりづらい、カラーリングで色が入りにくいという結果になるらしい。さらに、シャンプーやブラッシングの力でシリコンが落ちるとき、一緒にキューティクルごと剥がれてしまうという。また、シリコンは髪に浸透しないのであくまでコーティング。トリートメント効果はない。

シャンプーの場合、洗浄力を強くすると髪の毛がギシギシになるので、そこにシリコンをたっぷり入れれば、手触りはサラサラになってしまうのだ。つまり、髪の内部がスカスカになってても気づかないというわけ。こりゃまさに悪循環ではないか!

おススメのノンシリコンシャンプーって?

しかしドラッグストアにズラリと並ぶノンシリコンシャンプーはけっこういいお値段。ポンプタイプで1500円以上はザラ。最近は種類も多く、店頭で見ているだけでは、どれを選べばいいのか判断するのはちょっと難しい。そこでその美容師アシスタントくんに「市販でノンシリコンのいいシャンプーってないの?」って聞いてみた。すると意外な答えが返ってきたのである。

「うちの彼女や母親には『メリット』を薦めてます。香りや洗い上がりの好みもあるのでお好きかわかりませんけど、なかなかイイですよ」

ええ!? あのロングセラー商品、花王『メリット』?

早速スーパーのシャンプーコーナーに行き、裏を見てみたら、確かに“ノンシリコーン処方”と書いてあるではないか。成分欄にもシリコンらしき成分はない。ドラッグストアで頭を悩ませていたのは何だったのだ! スーパーやコンビニでも買えるメジャーな商品に驚いた。まさに灯台下暗し。

その売り場に置かれていたシャンプーの成分を片っ端から見たところ、『いち髪』(クラシエ)もノンシリコンだった。大手の商品でも探せばもっとあるのかもしれない。

ノンシリコンシャンプーだからイイわけじゃない!

単純に「ノンシリコンシャンプーだからいい」というわけではない。シリコンの代用として他の成分のコーティング剤が入っていることもある。それが髪に優しい成分なのかは、また別問題になる。

しかも成分を見ているうちに、“ノンシリコン”を売りにしているシャンプーでも、ペアで売られているコンディショナー(リンス)やトリートメントにシリコンが入っているものがあるのに気づいた。ノンシリコンシャンプーで髪を洗って満足しても、おそろいのコンディショナーでシリコンを吸着させてしまったら、結局同じ……?

ついでに、家にある基礎化粧品からハンドクリームまで、ひっくり返して成分欄を見てみたら、あるある、“ジメチコン”“シクロメチコン”“アモジメチコン”の文字! シリコンはヘアケア商品だけではなく、多種多様なものに含まれている成分なのだ。

私は『メリット』のシャンプーだけ試しに買ってみた。“ノンシリコン”をうたうメーカーから、小さいお試しパックなども販売されているので、そういうものから試してもいいのかもしれない。単純に「ノンシリコンだから髪にイイ」「シリコン=悪」ということではなく、自分の判断で商品を選ぶことが一番大事。皆さんも一度身近な商品の成分を見てみてはいかが?

※この記事はガジェ通ウェブライターの「椿」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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