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3人に1人が栄養不良!? 途上国の食と栄養を守る、日本の取り組みとは?

もうすぐ夏だしダイエットしなきゃ! カロリーが高いお菓子は避けとこう!

 

なんていう会話、よくしてない?

 

でも、実は今、世界では3人に1人が「栄養不良」の問題を抱えている。

 

世界の5歳未満の子どもの死亡原因は、なんと45%が栄養不良によるものというショッキングなデータも!

 

世界と日本の状況は、大きく違う。

 

では、世界のこの状況を解決するには、どんな方法があるんだろう?

 

そこで今回、世界の栄養分野の第一線で働く人に詳しく聞いてみた!

 

お話をうかがったのは、外務省の国際協力局・国際保健政策室の鈴木亜紀さん。

 

開発途上国への援助に携わる専門家だ。

 

1.途上国の栄養の問題は「少なすぎる」と「多すぎる」の二極化

2.では、日本はどんな支援をしているのだろう?

3.国際会議にも出席。栄養改善分野の交渉の最前線にいる!

4.獣医師と栄養分野は、どんなつながりがあるの?

5.高校生の皆さんへ

 

途上国の栄養の問題は「少なすぎる」と「多すぎる」の二極化

 

3人に1人が栄養不良!? 途上国の食と栄養を守る、日本の取り組みとは?

 

―――途上国の栄養の問題というと、骨が浮くほどガリガリになった子どもの姿を思い浮かべる人が多いのでは?

  「それは、貧困で食糧が足りないために起こる『栄養不足』の問題です。

一方、途上国では肥満も問題になっています。

 

経済的に豊かな都市に住み、ある程度の収入を得た人で、移動手段を車だけに頼っていると、運動不足になります。

 

また、お金に困らないため食べ物を好きなだけ買って食べるという環境になり、肥満や生活習慣病にかかる人、すなわち『栄養過多』が急激に増えているのです。

 

こうした栄養過多の問題は日本を含める先進諸国においても問題になっています。

 

こうした問題をまとめて『栄養不良』と呼びます」

 

食べ物がないために起きる「栄養不足」と、肥満や生活習慣病を起こす「栄養過多」があるのだという。

  「この2つは、『栄養の二重負荷』と呼ばれていて、世界が一丸となって改善するべき問題です」

 

3人に1人が栄養不良!? 途上国の食と栄養を守る、日本の取り組みとは?

※大学院時代、インドネシア大学へ留学した鈴木さん。写真は現地での研究活動中の一コマ。小学生に携帯を利用して映像を見せているところ

 

――栄養に問題があると、どんな影響があるの?

「『栄養不足』の場合、特に影響を受けるのは子どもたちなんです。

 

必要な栄養が摂れないと、体に抵抗力がつかないので病気になるリスクが高くなります。

 

病気になると治りにくく、命を落とすことにもなってしまう…そうなると、生産活動を行う人材が足りなくなり、途上国の産業は停滞してしまいます」

 

――では、「栄養過多」によって、生活習慣病になる人が増えると、どんな影響があるの?

「生活習慣病の治療のため病院に通ったり、薬を飲みますよね。日本だと健康保険制度があり、国が医療費の一部を負担してくれます。

 

でもそういう制度がない途上国では医療費はすべて自分の負担。

 

家計が苦しくなり、洋服や家電製品などを買う余裕がなくなります。

 

人々がモノを買わなければ景気が悪くなり、国の経済が発展していかなくなってしまいます。

 

もちろん、日本をはじめとする先進国でも『栄養過多』による生活習慣病は大きな社会問題になっています。栄養が多すぎても人はパフォーマンスを発揮することはできないのです」

 

人々の栄養不良は、途上国にとって大きな損失になっている。

 

では、日本はどんな支援をしているのだろう?

 

3人に1人が栄養不良!? 途上国の食と栄養を守る、日本の取り組みとは?

 

支援の方法は、次の2つ。

  ・国連機関に対して資金を提供し、栄養を改善するための支援プログラムを実行してもらう

・特定の国や地域に対して、モノや技術での支援を行う

 

いずれの方法でも幅広い支援が行われている。

 

いくつかの例を紹介しよう。

 

●農業支援・・・自分たちで作物を育ててもらうための技術指導や、農業で安定して収入を得てもらうための「モノを売る仕組み」を整備する。 「途上国の人に食料を配布するだけでは、根本的な問題は解決されません。自分たちで作物を育て、自給自足するのはもちろん、収穫物をきちんとした流通経路で売って収入を得ることで、生活水準を確保していきます」

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