イクメンが、家族にご飯を作って気が付いたこと―スパイスを使った本格“おとうカレー飯”に挑戦
こんにちは。ハブチンです。つい先月のことですが、6月に内閣府が発表した『おとう飯(はん)』というキャンペーンをご存じでしょうか?キャンペーンの影響ではありませんが、最近我が家で、私がご飯を作るきっかけとなる出来事があったので、今回はそれについて書かせていただこうかと思います。
【羽渕 彰博(ハブチン】
1986年、大阪府生まれ。2008年パソナキャリア入社。転職者のキャリア支援業務、自社の新卒採用業務、新規事業立ち上げに従事し、ファシリテーターとしてIT、テレビ、新聞、音楽、家電、自動車など様々な業界のアイデア創出や人材育成に従事。2016年4月株式会社オムスビ設立。
ハブチン (@habchin3) | Twitter
内閣府の資料によると、「簡単に、手間を掛けず、多少見た目が悪くても美味しければ、それが『おとう飯』」だそうですが、それに対して「『おとう飯は簡単で見栄えが悪くてもいい』って、女性は手の込んだ見栄えのいい料理を作らないといけないってこと?」「長時間労働の是正をするのが先ではないか」等の意見がネットを中心にあがりました。
料理は妻任せ。でも、とある出来事から、ご飯を作ろうと決意
こうした意見に対して理解できる部分ももちろんあるのですが、私としては『おとう飯』という取り組み自体には批判する気はありません。「家族のために父親がご飯を作る」という行為自体は、ぜひやるべきことですし、純粋に良いことだと思います。
でも、なかなか料理は難しいですよね。私も洗濯物やゴミ捨てなど他の家事についてはやっているのですが、こと料理に関しては妻任せでおりました。
しかし先日、「自分も料理をしなければ」と思わされる出来事がありました。
私の母親が我が家にやってきて、妻が料理をもてなした時のことです。母親が、ご飯を食べながら突然涙をこぼしたのです。理由を聞くと「いつも人のために作るばかりだから、人に作ってもらう料理はうれしい」とのこと。当たり前のように、自分で作ることなくご飯を僕にとっては衝撃でした。そして、横にいる妻も、ずっと僕や息子のために毎日ごはんを作ってくれている存在だということに、改めて気づかされました。
こうしたキッカケもあり、妻のためにご飯を作ろうと考えたのでした。
「おとうカレー飯」を作ってみることに。せっかくなら、スパイスから
突然ですが、女性が男性に作って欲しい料理をご存知でしょうか?
少し前のデータですが、2010年の調査によると「女性が男性に作って欲しい料理」第1位はカレーだそうです。「手間なく比較的簡単で、多少見た目が悪くても美味しい」という理由とのこと。確かに、カレーは初心者にとって簡単で、失敗も少ないイメージがあります。
じゃあカレーだ!カレーを作ろう!…でもここで、普通にカレーを作っても、なんだか初心者コースすぎる気も。どうせなら1段上にチャレンジしたい!
そこであえてカレールウを使わずに、スパイスで作る本格派の「おとうカレー飯(チキンカレー)」にチャレンジすることにしました。しかも味付けは塩だけというストイックなルール。今回、醤油やソースなどの隠し味は使いません。
スパイスから作るカレーというと、なんだかすごく面倒そうですよね。ただ、近所のスパイス店に聞いたりネットで調べてみると、実は定番の「スパイス兄弟」をおさえておけば比較的簡単にできるらしいことがわかりました。早速仕入れたスパイスが下記の写真です。
△アナン社のスパイスを仕入れました!見た目もオシャレです。
写真左からコリアンダー、レッドペッパー、ターメリック、クミンです。ひとつひとつご紹介すると文字数が多くなるため割愛しますが、あえてここではカレーを「音楽」に例えて説明します。そう、カレーは音楽。この「スパイス兄弟」は、ボーカルを引き立てるバックバンドの役割を果たします。
さあ、スタート!実は意外とかんたんな、スパイスを使ったカレーの作り方
材料(4人分)
・クミンシード(ホールスパイス)小さじ1
・ターメリック小さじ1/2
・レッドペッパー小さじ1/2
・コリアンダー大さじ1
・サラダ油 大さじ3
・玉ねぎ 1個
・にんにく 小さじ1
・しょうが 小さじ1
・プレーンヨーグルト 1/2カップ
・トマト 1個
・鳥もも肉400g
・水 2カップ
・ココナッツミルク 1カップ
・パクチー
・塩 小さじ1
1、クミンを油で炒める
まず音楽のリズムをつくる“ドラム”がクミンです。はじめに鍋に油をしき、そのタイミングでクミンも入れます。油にクミンの香りを移すことで、カレーの基となる香りづけをするためです。クミンの香りが立つまで、弱火で炒めます。
2、野菜とスパイスを投入
次にみじん切りにしたタマネギ・にんにく、すったしょうがとトマトを順に炒め、飴色になったら、ターメリック、コリアンダー、レッドペッパーを投入していきます。ターメリックの鮮やかな黄色でカレーの色味を作り、レッドペッパーは辛味を担当。さながらメロディを聴かせる“ギター”や“キーボード”のような存在でしょうか。地味ながら風味付けに欠かせないコリアンダーはまさに“ベース”です。
3、メインのお肉と、ヨーグルト・水を投入。弱火で煮込めば完成!
バックバンドの演奏が整ったら…そう、“ボーカル”の出番です。メインボーカルの鶏肉を加え、ヨーグルトとココナッツミルクを入れたら弱火でコトコト。水分が足りなければ、適宜水を足していきます。
お好みでパクチーを足し、最後に塩で味を調整すれば、スパイスで作る本格派の「おとうカレー飯」のできあがりです!
△できあがり写真。なかなか美味しそうでしょう?
今回慣れないこともあり完成まで40分ほどかかってしまいましたが、慣れればもう少し早くできそうです。
ちなみに実は僕、今までカレーは煮物をカレー味にするものだと思っていました。でも本当は、スパイスや塩が野菜や肉のうま味を引き立て、食べると口の中で食材が絶妙なハーモニーを奏でる…まさに、「カレーは音楽」でした(言いたいだけです)。
「おとうカレー飯」で家族が喜んだ
さっそく妻にも食べてもらいましたが、「おとうカレー飯」にハマった!とのこと。人に作ってもらう料理はおいしいそうで、本当においしそうに食べていました。僕も一緒に食べましたが、やはりおいしい。「人への“想い”のこもった料理はおいしいし、一緒に食べると倍おいしいのだな」と感じました。そして、日々のご飯のありがたみに、妻に、改めて感謝しました。
(妻が日々作ってくれている、我が家の“おかあ飯”は、Instagram「つみきキッチン」にてレシピ公開しております。よろしければぜひご覧ください!)
「おとう飯」キャンペーンに思うこと、色々あるかもしれませんが、まずは試しに「おとうカレー飯」、いかがでしょうか。とっても楽しいですよ。「おとうカレー飯」、語呂悪いですけど。
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