日本人YouTuber“ジュン”の『JunsKitchen』最新動画が再生回数1000万回突破 公開後17時間でアメリカの急上昇ランキング1位に

Rachel & Jun(レイチェル&ジュン)と言えば、国際結婚したアメリカ人のレイチェルさんと日本人のジュンさんご夫妻の『YouTube』チャンネルです。ご夫妻の運営する『YouTube』チャンネルは日本では結構有名だと思います。お二人そろって、吉田正樹事務所という芸能事務所に所属していたりもします。ジュンさんのほうは『JunsKitchen』という『YouTube』チャンネルも運営しているのですが、その『JunsKitchen』で6月19日に公開された”Polishing a Rusty Knife(日本語タイトル:サビ包丁を研ぎ磨く)”というタイトルの動画が公開後17時間で150万回再生超えを達成し、アメリカで急上昇ランキング1位(#1 on Trending)に輝きました。英語圏でかなり話題となり、現在はすでに再生回数1000万回を超えています。「設定」「字幕」「日本語選択」で日本語字幕も表示されます。

Polishing a Rusty Knife(YouTube)
https://youtu.be/3XW-XdDe6j0

リサイクルショップに錆びた包丁を持ち込んだ客が30円での買い取りを断られた後、その錆びた包丁を300円でジュンさんが買い取って研いでいくといのが動画のざっくりとした内容です。

まずはクレンザーで大まかな汚れを落としていきます。その後、数種類の研石ややすりを使って磨き上げていきます。作業終了後、切れ味を確認するために100均で買ってきた包丁と紙を切ってみて切れ味を比較。紙をスライスしただけなのにおっそろしく切れますね、この包丁。次は切れ味アピールのため水に浮かべた木の葉っぱ(紅葉でしょうか)を一刀両断。スパっと真っ二つです。

きゅうりを回しながら薄切りしてからの千切り、どれだけきゅうりが薄く切れるかアピール、大根の桂むきからの飾り切りで花が完成です。

1000万回オーバーの再生回数も納得の動画だなと思ったのですが、これってインフォマーシャル(テレビショッピングのジャンルとして登場した概念)の側面もあったんですね。わかりやすく例えると、『YouTube』を使った新しいタイプの実演販売ということになるのでしょうか。『ジャパネットたかた』のような通販番組感は全く感じませんが、『JunsKitchen』では貝印の『関孫六ダマスカス牛刀』がよく登場します。今回の動画でも「Chef Knife: Sekimagoroku Gyuto」と表示されていて、リンクをクリックするとアマゾンのアメリカストアへと飛びます。どっかで同じような包丁見た事あるなと思ったら、ジュンさんが過去に投稿した動画『Crepe Suzette』、『Fluffy Omurice (Japanese Omelette Rice)』、『Homemade Ramen』でも「Chef Knife: Sekimagoroku Gyuto」へのリンクが貼られていました。リンクの飛び先は全て下記ページで一緒でした。

Kai Seki Magoroku Damascus Gyutou Chef Knife 180mm (AE-5204) [リンク]

インフォマーシャルとしての側面もあるんだなと理解したら、演出面で非常によくできた見せ方をしているのもなるほどと思えてしまいます。映像はスタイリッシュですし、ジュンさんのお供として登場するネコも世界的に安定感のある人気コンテンツです。数年前には『ねこあつめ』という日本のスマホゲームが世界中で大人気になったりしています。実際、コメント欄にはネコに関してのコメントも多いですしね。日本と言えばサムライ、サムライと言えば日本刀、その日本刀の流れを汲む切れ味抜群の和包丁も、料理人を中心に海外でマニアックなファンがいると聞きます。業者に頼むとかなり高くつくという事情もあってか、車のオイル交換やタイヤ交換くらいは自分でやるというDIY(Do It Yourselfの略語、自分でできることは自分でやる)の精神が根付いているアメリカではDIY系動画でもある“包丁やナイフを研ぐ動画”は安定感のあるコンテンツのようで、下記のように再生回数が多いものが目につきます。

再生回数690万回:
楽しい包丁研ぎ♪ @出刃包丁 Spark Joy Sharpening ; DEBA Kitchen Knife!
[リンク]

再生回数520万回:
The Laziest Way to Sharpen Any Knife to Razor Sharp
[リンク]

再生回数480万回:
Sharpening Knife on a Whetstone with Master Sushi Chef Hiro Terada.
[リンク]

ちょっと違った角度から見てみると、結構緻密に計算されて制作された動画だということがよくわかります。さすがプロのYouTuberだと唸らされました。ビジネスYouTuberを目指している人にとっては参考になることが多いのではないでしょうか。

筆者が大好きな映画の一つに『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』というロードムービーがあります。SNSに不慣れなゆえに炎上騒動を引き起こしてクビになってしまったシェフが、SNSを自在に使いこなす息子と一緒にフードトラック(屋台のようなもの)で全米を回りながら再起していくというストーリーの映画です。ジュンさんはアメリカでの知名度もありそうですし、言葉の壁はないと思うので、『JunsKitchen』に動画を投稿しながら和包丁の魅力を伝える全米ツアーとか実現できそうです。そうなればもっと面白そうな展開が待ち受けているかもしれませんね。

※画像:『YouTube』より引用

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