麻婆トリオでもっとも影が薄い麻婆春雨の実力をチェック

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麻婆豆腐、麻婆茄子、麻婆春雨の「麻婆トリオ」。

しかし麻婆豆腐、麻婆茄子に比べてなぜか影が薄い麻婆春雨

実家でも食べた記憶は薄く、もちろん自分で作ったことなど一度もありません。日本の食事情的にも、麻婆春雨よりむしろチャプチェのほうが大きな顔をしている気がします。いいのかそれで、麻婆春雨!

そこで麻婆春雨がそこまで冷遇されるに値する料理なのか、あるいは春雨も豆腐や茄子と並んで遜色ない実力を持っているのか、麻婆春雨初心者の私が実際に作って食べて考察してみます。

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これは市販されている麻婆春雨の素です。

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春雨をゆでて、レトルトソースで数分煮込めばできあがり。具を買う必要もありません。

麻婆豆腐の記事を書いたときも感じたんですが、市販のものをそのまま使うと、本当に具が寂しい。

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この麻婆春雨の素、味は悪くなかったです。ただ、味の濃さでご飯が進むという面も否めない感じがしました。思いのほかつゆだくなのは、煮詰めずに汁を残すのがこのレトルトの正しい作り方だからです。

で、麻婆豆腐のときのようにこのレトルトに好みの具をどんどん加えてゴージャスに変身させようかと思ったんですが、一度も作ったことのない料理ですから、まずはちゃんと自分の力で作ってみます。そしてレトルトとの味も比較してみます。

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【材料】(3~4人分) 春雨 70g(乾燥した状態) 豚ひき肉 100g ピーマン 2個 竹の子水煮 70g にら 1/2束 にんじん 1/2本 きくらげ 適量

<調味料> ※豆板醤以外は混ぜておく 豆板醤(トウバンジャン) 大さじ1(好みに応じて増減を) ごま油 大さじ1 水 200cc しょうゆ 大さじ1.5 オイスターソース 大さじ1 砂糖 大さじ1 中華スープの素 小さじ1

食材をそろえていて気づいたのですが、麻婆春雨は麻婆豆腐や麻婆茄子に比べて具の自由度が高いです。

具だくさん好きなものでいろいろ用意しましたが、にらやにんじんを使わないレシピも多いし、豚ひき肉とねぎだけのシンプル具材で作るレシピ、きのこ類がふんだんに入ったレシピなどもありました。この自由度の高さは、豆腐と茄子にない魅力ではないですか。春雨よ、やるじゃないか。

では作っていきます。

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きくらげは30分ほど水につけて戻しておきます。

ひき肉と豆板醤をごま油で炒めます。豆板醤は炒めることで風味が増すので、かならずこの段階から投入してください。そう言いながら写真には写っていないのは、思いきり忘れていたからです。この後大慌てでぶち込みました。

春雨は別の鍋でゆでておきます。

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フライパンには、ひき肉に続いて千切りにしたにんじんを投入。ここで気づいた。春雨ゆでている鍋ににんじんも入れて火を通しておけば、火の通りが早かったのに!

思わず自分をののしりそうになりましたが、歯ごたえのなさすぎるにんじんは好みでなかったことを思い出し、冷静さを取り戻しました。

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にんじんにある程度火が通ったら、にら以外の食材も加えます。

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そして豆板醤以外の調味料と春雨を加えて……

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春雨に汁の色がついたら最後ににらを加え、一煮立ちしたらできあがり!

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少し煮込み過ぎて、春雨がつゆを吸ってしまいました。とはいえ、レシピによっては最後に片栗粉を加えてつゆにとろみをつけるものもある一方、仕上がりにつゆが見当たらないレシピも多数あります。その辺も自由なのか、麻婆春雨!

ここでもう一度、レトルトの麻婆春雨。

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自分で作ってみた麻婆春雨!

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なによりも感激したのは、おいしかったんですよ! 初めて作ったのにめちゃくちゃおいしかったんですよ、この麻婆春雨!

それに炒めるだけでできあがる、頭を使わない簡単手順です。

千切りが面倒だったら、ピーマンと竹の子水煮は「青椒肉絲用」として千切りがセットになって売っていますから、それを使ってください。手抜き上等じゃないですか。

そういう手抜きをすれば自炊が苦にならず、作ってみようかなと思えるなら、抜ける部分はどんどん抜いてください。そのうちに、「これは自分で切ったほうがおいしいな」というものも出てくるかもしれません。たとえばこの豚汁レシピのごぼうのように。

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というわけで、麻婆春雨は麻婆豆腐、麻婆茄子ともまったく遜色のない、「がっつりおかずになるうまい中華」であることがよくわかりました。

それどころか「具がフリーダム」「つゆなし・つゆだくも好みのまま」という、豆腐や茄子にはない懐の深さも見せてくれました。

今ひとつ影の薄い存在だったのは、豆腐や茄子に比べて春雨という食材に若干マイナー感があるせいでしょう。でも春雨って日持ちするし安いし、いろんなつゆを吸ってその味に染まってくれるし、使えば使うほど応えてくれる食材だって気づきましたよ、今回!

市販のレトルトはつゆだくな分、具を追加する余裕がまだ十分あります。いちから作るのは面倒という人は、まずはこの市販レトルトに好みの食材を追加して作ってみてください。「お? うまくね?」ってなりますよ。そして気が向いたら、今回ご紹介したレシピでも作ってみてください。

※この記事は2017年5月の情報です。

書いた人:椿あきら

椿あきら

猫の下僕をしているライターです。猫と暮らすようになってから、断然家飲み派になりました。著書に『オリンピックと自衛隊 1964-2020』(並木書房)。 Twitter:@nananatsubaki

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