チャンス・ザ・ラッパー、『カラーリング・ブック』の成功やカニエについて語る

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チャンス・ザ・ラッパー、『カラーリング・ブック』の成功やカニエについて語る

 チャンス・ザ・ラッパーがティーン・ヴォーグ最新音楽特集号の表紙と巻頭インタビューに登場した。ストリーミング配信オンリーでリリースされた『カラーリング・ブック』が大ヒットし、【グラミー賞】3部門を受賞したシカゴの若きラッパーは、近年最も成功したインディーズ・アーティストの一人として一躍時の人となった。そんな彼は敬虔なクリスチャンであり地元愛が深く、自分の知名度を生かした社会貢献活動に積極的に携わる行動派でもある。

 今回のロング・インタビューで彼は、大ブレイクを果たした現在の心境や、カニエ・ウェストの印象など、様々なことについて語った。

<『カラーリング・ブック』の成功について>
 『カラーリング・ブック』を制作している時、他のインディーズ・アーティストや、やるべきことがある音楽制作者たちにとって灯台の光のような作品にしたかった。どれだけ反響があるかは正確には分からなかった。でもこのアルバムで僕が表現したかった光や純粋さは、様々な活動と手を携えて協力できるんじゃないかって気づいたんだ。だから学校や自分の教会ともっと関わりを持つことにした。口で言うのはかっこいいけど、行動に移せれば本物になる。

<カニエ・ウェストとスタジオで作業した経験について>
 彼は同時に複数のことをこなすタイプなんだ。レンタルしたスタジオで、部屋から部屋へ行ったり来たりしながら違う曲の作業をするんだよ、2曲目を書いたり、プロダクションを足したり引いたり。あと彼は、いいアイディアを持ってそうな奴らを同じ部屋に集めて、何が起きるか試したりもするね。

 25%は建設的なアイディアで、75%はカニエのお説教、彼がどう世界を見ているか詳しく教えてくれるんだ。それはひたすらまっすぐなカニエで、その誠実さによって間違いなくこっちのクリエイティビティや強い意見が引き出される感じだった。おかげで自分を発見できたと思う。僕はシカゴ出身の若者で、子供の頃からの自分のヒップホップのイメージはカニエだった。カニエに挑まなければならない空間で発言するのは怖かったけれど、人生を肯定している気持ちになった。

<クリスチャン・ラッパーのレッテルを貼られることについて>
 『カラーリング・ブック』で一番恐れていたのはレッテルを貼られることだった。レッテルが大嫌いなんだ。あれをゴスペル・アルバムとして認識してほしいなんて一度も頼んだことはない。僕はクリスチャン・ラップは作ってないけど、クリスチャンのラッパーではある。僕なりに精一杯神に栄光を捧げようとしていた時、もしかしたら「これはクリスチャン・ラップだから聴く必要なんてない」って否定されてしまうかもしれないと不安だった。でも全く逆のことが起きて、多くの人が受け入れてくれた。「自分は無神論者だけど、“カラーリング・ブック”は大好きだよ」とか、「この作品を通じて神により近づくことができてとても嬉しい」とか、僕が世界に出した物に対して人々が意見を形成していた。そうやって人々に自問させることが芸術の目的だと思うんだ。

<今の“瞬時に情報を得られる時代”について>
 僕らの世代は、人種差別は歴史の教科書にだけ存在するものだと信じるよう、なだめられてきたことが問題だ。今や瞬時に情報を得られるようになって、例えばTwitterを見ているだけでも丸腰の黒人が異常な勢いで警察に殺されていることが分かるようになっている。あなたの世代の人々がロドニー・キングを見た時と同じようなことだろう。多くの人が立ち上がって、「こういうことは常に起きてるんだよ。でも今回は動画で残ったからようやくお前らの目にも止まったんだ」って言った。
 
 警察は組織的に人種差別的で、僕ら(黒人)を殺しても他の人とは違って責任を取らなくてもいいような仕組みになっている。でもどの時代も、「俺らが変えていくんだ」と言うのは20代の若者たち。僕たちが変化をもたらす世代なんだ。

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