弁護士直伝!ラクして結果を出す「ずるい勉強法」とは?

社会に出ると、営業成績を上げる、プロジェクトを成功させる、企画をヒットさせる、組織をまとめ上げるなど、「結果を出す」ことが求められます。

「結果を出す」ためには一般的に、人一倍時間をかけて努力することが必要と考えられていますが、弁護士の佐藤大和さんは「ラクをして結果を出す」ことを推奨しています。

佐藤さんは、小学5年生まで九九ができず、高校時代まで偏差値30の学年ビリ、しかし一念発起して猛勉強し、司法試験に一発で合格しました。

その際に実施した勉強法が、「答えを暗記する」方法。通常なら、問題を解いて答えを確認しますが、佐藤さんは「答えを見て暗記し、問題を見て答えを思い出す」という方法を取ったのだそう。覚える→思い出す、を繰り返すことで、知識が自分の中に定着するそうです。

そして、「この方法は社会に出てからのほうが効果的に使える」とのこと。つまり、先人たちの「成功方法」を暗記してまねることで、ゼロからはじめるよりも効率よく、そして確実に結果を出すことができる、と言います。初めは物まねであっても、繰り返しているうちに経験として自身に刻まれ、オリジナリティが生まれてくる…と。

これらの具体的な方法は、先ごろ発売された佐藤さんの著書『ずるい勉強法―――エリートを出し抜くたった1つの方法』にまとめられています。本や人から、知識・経験をまねる方法、やる気を継続させるためのテクニックなど、彼が体得した「短い時間でラクをしながら最大の結果が得られる方法」が紹介されています。

「まねる方法」は本書をご覧いただくとして、今回は本書で触れられている、佐藤さんが習得した「圧倒的に作業を短縮する時間術」についてご紹介します。「仕事に必要以上に時間がかかってしまう」「やってもやっても仕事が終わらない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ムダな努力をしないで済む「時間術の秘訣」

「時間」はすべての人に平等に与えられていますが、その使い方が重要です。

「なぜあの人は、短い時間で結果を出しているのか?」

「なぜあの人は、いつも提示に仕事を終わらせることができるのか?」

と思ったことはないでしょうか?この差は、時間をいかに効率よく使うかという「時間術」にかかっている、と佐藤さんは言います。

佐藤さんが実践している時間術の秘訣とそのポイントは、以下の3つです。

1.「ラクしたいという意識を持つ」

時間をかけて苦行のように取り組むことを止め、ラクしたいという気持ちを極限まで膨らませると、作業にかける時間を短縮することができると同時に、より大きなパフォーマンスを産むことができる。

2.「成功を習慣化する」

最初からハードルを上げず、成功できるレベルのことからコツコツ取り組む。一見回り道のように思えるかもしれないが、成功すれば誰もが嬉しく、楽しくなり、次に挑戦しようという意欲が湧く。このポジティブなサイクルが習慣になると、もっと楽に、時間をかけずに続けていくことができる。

3.「集中力スイッチを持つ」

同じ1時間でも、集中して作業したかどうかで、時間の密度は変わり、結果も大きく変わる。一流のスポーツ選手が作る「超集中モード」に近い精神状態を作る、自分なりの「集中力スイッチ」を持っておけば、いつでもその状態に入れる。

これら3つの秘訣を実践する方法を、詳しく紹介していきましょう。

「ラクしたいという意識を持つ」ことが効率化のアイディアにつながる

効率を上げるためには、いかにラクをするかをとことん考えることが重要。そうすれば、ラクをするためのアイディアが浮かんでくるといいます。

ラクをするために佐藤さんが考え、実践しているのは「根回し」。例えば会議の前に、同席する人に「明日の会議でこういう意見を言うつもりだけど、どう思う?」「できれば賛成してほしい」などと話しておく方法です。事前に相手に情報を入れることで、会議での無駄な議論を無くすことができます。

「根回し」というと、ズルく聞こえるかもしれませんが、いわゆる「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」と同じ。事前にきちんと報告・連絡・相談をすることで、時間を短縮するという考え方です。

また、「やることをつぶしていく楽しさを得る」ことも実践しているそうです。

ヒントになったのは、緩衝剤の「プチプチ」。プチプチを一つずつ、つぶしていく感触は気持ちのいいものですが、それを日ごろの「やること」に置き換えて、一つひとつクリアしていくととても気持ちがよく、達成感を覚えられると考えたのだそうです。

そして、その「やること」が明確であればあるほど、効率も良くなります。具体的には、自分の「したいこと」を意識し、それを年、月、週、日の4段階に落とします。つまり、今年1年でやること、この1カ月でやること、今週やること、今日やることをスケジュール帳などにしっかり書き残しておきます。

そのうえで、やることをやり終えたら、項目に線を引くなどして、目に見える形でつぶしていくと。「これだけやり終えた」ということが一目でわかり、快感と自信につながります。「やればこんなにできる」という気持ちが、モチベーションも高めてくれるようになると言います。

「成功を習慣化する」ことが大きな結果を引き寄せる

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できないことをいきなりやるのではなく、できることだけをコツコツと積み上げましょう。ハードルの低いことをコツコツ続け、小さな成功体験を重ねていくことが、やがて大きな波になり、大きな結果に結びつきます。

この「小さい成功体験を大きな成果に結びつける」ためには、まずはとにかく、「小さな成功体験をする」ことです。大切なのは、楽しい感情と結びつけること。成功しても、楽しいと思えなければ続きませんから、ワクワクドキドキしながら愉しんで臨むよう心がけましょう。

次に、「この成功体験を習慣化」します。小さなことでも、例えば1日1回「成功した!」と思えるようなことがあると、自信につながり、持続しやすくなります。

そして最後のステップが、「人から評価される」こと。そのためには、自らアピールして成果に気付いてもらうことが大切です。自身の成功をストレートに話すと、ときに嫌味に感じられてしまうケースもありますが、例えばおしゃべりな人にそれとなく話して周囲に伝わるようにするなど、工夫をするといいでしょう。

また、佐藤さんは、「できることしかやらず、できないことは人に任せる」ことも推奨しています。全て自分でできるならば、それに越したことはありませんが、あまりに時間がかかり非効率であるうえ、たとえ「全部できる」と思っていても、その中に得意なこと、不得意なことが必ずあるはず。自分にできないこと(不得意なこと)は人に任せたほうが圧倒的に効率がよく、短い時間で成功することができ、その成果をすべて自分のものにすることができます。

自分なりの「集中力スイッチ」を持ちルーティン化すれば、時間の濃度は変わる

ただ時間を掛ければ結果が出るわけではありません。短い時間で結果を出し、残った時間でほかのことをしたほうがずっと効率的です。

勉強でも仕事でも、「この時間までにやる」「1時間でやる」と決め、その中で全力疾走して時間内に終わらせるようにしましょう。

全力疾走する際には、時間制限だけでなく、例えば「15時までにこの資料を作成する」など「具体的な目標」をしっかり持つことが大事ですが、その目標を達成するために、敢えてほかの予定を入れることがオススメだと言います。

例えば、「遊びに行く予定があるから、この時間までに終わらせる」と決めれば、時間の濃度がぐっと濃くなり、やり終えた後に強い「達成感」と「解放感」が得られます。やり残したことがないため、遊びもより一層楽しめるでしょう。この満足感から「明日もまた頑張ろう!」という気持ちになり、プラスのループが続きます。

また、佐藤さんは「ゾーンに入る」ことも勧めています。

「ゾーン」とは、スポーツ選手などが試合中に入る「超集中モード」のこと。超集中モードに入れれば、時間の感覚が変わり、仕事がぐんとはかどります。

ゾーンに入るのに必要なのは、自分なりの「集中力スイッチ」を作ること。佐藤さんの場合は、音楽を聴く、好きな漫画やドラマのワンシーンを見る、好きな人、大切な人を思い浮かべる、などが「集中力スイッチ」だとか。例えば、自分のセミナーの前には、必ず好きなドラマのワンシーンを見てから臨むのだそう。大事な仕事の前だからこそ、一時的に自分の欲求と向き合い、ワクワクドキドキすることでテンションを上げるのだとか。

このように、自分がワクワクドキドキして心が高揚するようなことを書き出してみると、自分なりの「集中力スイッチ」が見つかるはず。「これさえやれば集中できる!」というスイッチを持ち、それをもとに超集中モードに入ることを習慣化すると、確実に時間の濃度は変わり、短い時間で大きな成果を出せるようになると言います。

ラクして効率的に頑張れば、自分も周りも幸せになる

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現代では、働き過ぎが社会問題化しています。「頑張る」ことは人生において重要ですが、「もっとラクして効率的に“頑張る”」ことで、自分の時間を大事にすることができ、周りも自分も幸せになることも大切です。

今回は、佐藤さんの「時間術」についてご紹介しましたが、本書では「効率的に暗記する方法」「一生かかっても体得できない成功を本から効率的に得る方法」「情報を持っている人から得た知識で成果を出す方法」「努力しなくてもやる気がみなぎる方法」など、佐藤さんが自身の体験から習得したさまざまな「ラクする方法」が具体的に紹介されています。

「うまく時間を使えていない」と自覚している方は、今までの常識と習慣をいったん横において、これらの方法にチャレンジしてみてもいいかもしれません。

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参考書籍:『ずるい勉強法―――エリートを出し抜くたった1つの方法』/佐藤大和/ダイヤモンド社

EDIT&WRITING:伊藤理子

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