石原都知事「東京湾の中が大きな震源地になる可能性がある」

東京都の石原慎太郎知事

 東京都の石原慎太郎知事は、2012年1月27日午後の定例会見で、東京大学地震研究所の平田直教授(観測地震学)らによるブリーフィングの中で出た話として「東京湾の中に3つのプレートがぶつかっているところが見つかったという。初めて聞いた話でびっくりした」と述べた。さらに石原知事は、「こうしたプレート同士がぶつかっている部分は大きな地震のトリガーになりやすい」と指摘し、「大都会が密集する東京湾の中が大きな震源地になる可能性がある」と語った。

 先に、平田教授ら東京大学地震研究所は「マグニチュード7級の首都直下型地震が発生する確率が4年以内で70%」と発表している。今後30年で88%とされる東海地震の発生確率よりも高いのではないかと、都民からは不安の声が上がっている。

 記者から詳細な調査の必要性について問われると、石原知事は「新しいデータが得られるのであれば、国に申し込んで(東京湾の)航行を制限をしてでも本格的な震源地の調査をしてもらいたいし、(調査を)すべきだ」と語った。

■石原慎太郎知事とニコニコ動画記者(七尾功)との一問一答

七尾記者: 冒頭、知事からご説明していただいた平田教授のお話で、東京湾の中が大きな震源地になる可能性があるということですが、都民の個々の対策を促すためにも、都として今後調査などを行うお考えはありませんでしょうか。

石原慎太郎都知事: これはね、地震研究所という日本の最高の権威の一つが、それなりのデータを踏まえて言ってることで。東京都が潜水艦雇って調べるわけにいかないしね。

 ちょっと話はそれるんだけど、私は海の底に非常に興味がある。自分もダイバーなんです。ただこのあいだ、全然違うことで二人乗りか三人乗りの潜水艇・・・箱ですかが、東京湾をずーっとリサーチした映像を見た。何百メートルもある東京湾の一部に行きますと、めったに見たことがない不気味な鮫がいたりしてね。今度ぜひそれに俺を乗せろって言ったの。そしたらめったにできないんだって。というのは非常に通行する船舶が多くて、潜水してリサーチする作業そのものが非常に危険なんだと。

 ですから、こと地震のためだったら、(調査)ポイントが決まるのであれば1000メートル2000メートル潜る能力があるのだから、潜らして調べたらいいと思うんです。まぁそうですね、そう言われてみりゃ私、やっぱり新しいデータが得られるんだったら、国に申し込んで、一時期、あそこの航行を制限をして、本格的な震源地の調査をしてもらいたいと思いますし、(調査を)すべきでしょうな。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] ニコニコ動画記者(七尾功)の質問から – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv79271580?po=news&ref=news#29:27

(七尾功)

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