なんでもあり? 香港のCDショップで日本のサンプル盤が売られる現実
日本で作られたCDのサンプル盤が、海の向こう、中国で売られているのをご存じだろうか。CDのサンプル盤には『このサンプル盤は非売品であり、プロモーション用として貸与したもので、目的以外(第三者への転貸、譲渡等)の使用を固く禁じます』という一文とともにシリアル番号がふられている。そのシリアル番号から誰が売ったか分かるようになっており、実質、日本国内では売買できない状態だ。だが、海外の流通までは管理できていないようだ。
香港はモンコックにあるSINO SENTRE(シノ・センター)。「香港の中野ブロードウェイ」とも呼ばれるこの場所では、いたる店で日本製のCDが並べられているのを見ることができる。そこでは正規品に混じって堂々とサンプル盤も並ぶ。価格は正規品の半額以下。香港の音楽好きはこぞってこのサンプル盤を購入している。
「サンプル盤も新品とほぼかわらないし、なにより安い。プレミア感もある。1枚買ってみんなにデータで渡します」(CDショップにいた客)
売られているCDには「○○局(放送局の名前)」、「××さんよろしくお願いします!」なんてプロモーション用の文言が入っているものも。どのような経路をたどって店にくるのかCDショップの店員に問いかけてみたが、ノーコメント。日本にこうしたサンプル盤を安く仕入れるブローカーが存在するのかも知れない。
海賊盤が問題となっている中国だが、まさかサンプル盤までもが商売の対象になるとは・・・。”恐るべし中国”というほかない。
(神田桂一)
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