ガジェット通信 GetNews

見たことのないものを見に行こう

体験を伝える―『ガジェット通信』の考え方

面白いものを探しにいこう 本物を体験し体感しよう 会いたい人に会いに行こう 見たことのないものを見に行こう そしてそれをやわらかくみんなに伝えよう [→ガジェ通についてもっと詳しく] [→ガジェット通信フロアについて]

“心地良い”コミュニケーションのための「聴き方」のコツ

コミュニケーションに関するビジネス本を約20冊も出されている、 コミュニケーション総合研究所代表理事の松橋良紀さん。そんな松橋さんに「コミュニケーションの極意」についてお話しいただくこのコーナー。第5回目は「聴き方のコツ」について、具体的な方法を伝授していただきます。 f:id:asukodaiary:20170119124118j:plain

「話をするのが苦手なんです。特に上司とか、初対面の人とは、何を話したらいいかわからないんです」

こんな悩みを相談されることがよくあります。

話すのが苦手な理由は、ただ一つ、「聴き方が分からない」からだと私は考えます。

話を聴けないから、会話が成り立たないのです。

相手が興味を持っている内容を話さないと、会話が盛り上がりません。

相手が盛り上がっていないように見えると、よけいに萎縮してしまって、何を話せばいいのか分からなくなります。

ますます話すことに対して、苦手意識を感じてしまいます。

それもこれも、相手がどんな話題に興味があるかを聴き出す力が足りないだけなのです。

まずは実力チェック。「ゴルフに行ったんですよ」に、どう返す?

それほど親しくない関係の人と、雑談をしていると想像してみてください。

相手がこんなことを言いました。

「昨日、ゴルフに行ってきたんですよ」

あなたは、どんなリアクションをしますか?以下から選んでみてください。

① 「へえー、どこのゴルフ場に行ったんですか?」

② 「へえー、スコアはいくつでした?」

③ 「へえー、ゴルフが好きなんですね。私も月1回は行ってますよ!」

④ 「へえー、昨日は天気が悪かったから、大変だったでしょう?」

⑤ 「へえー、ゴルフに?」

いかがでしたか?

意外かもしれませんが、私が考えるベストの返しは⑤ 「へえー、ゴルフに?」です。

理由は後ほどご説明するとして、まずはほかの選択肢を解説していきましょう。

①、②を選んだ人

一見印象が良く見えますが、⑤に比べて、質問内容が“相手より自分”の興味関心に寄ってしまっています。

その質問は、相手が話したい内容かどうかはお構いなし。自分の興味や好奇心を満たすために、聞きたいことだけ聞いてしまう傾向にあり、相手との気持ちに「ズレ」が生じてしまいがちです。

③を選んだ人

“話ドロボウ”の典型的なタイプです。

「へえー、ゴルフが好きなんですね。私も月1回は行ってますよ!クラブを最近買いましてね。そういえば、○○カントリークラブに行ったことはあります?というのは…」

相手にしてみれば、あなたがゴルフに行っている回数や新しいクラブの話など、興味がないかもしれません。

「相手が何を話したいか」という観点が抜けてしまっています。

でもこのように、他人の話を奪いとって自分の話をし続ける人は、実はとても多いのです。

④を選んだ人

相手が話したことから話の先を決めつけ、早合点して思い込みを作り、それを押し付けてしまうタイプです。

「え?あの天気が悪い中、昨日ゴルフをやったって?ということは、天気が悪かったから、プレーがとても大変だったという話をしたいに違いない!」と、先回りしすぎて、人の話を聴けないせっかちな人もかなり多いです。

コミュニケーション上手な人は、こう答える

f:id:asukodaiary:20170119124148j:plain

先ほど、⑤がベストだとお伝えしました。

その理由は①~④に比べて「確実」なリアクションだからです。

「昨日、ゴルフに行ってきたんですよ」

「へえー、ゴルフに?」

このようにオウム返しをしているだけですので、面白くも何ともないかもしれません。

しかし、①~④は「相手が何を話したいか」が分からないままに会話を進めてしまい、「当たればラッキー」というバクチ的なリアクションとも言えるのです。

例えば、

「へえー、どこのゴルフ場に行ったんですか?」

「よくぞ聞いてくれた!夢が叶って○○カントリークラブだったんだよ!」

「へえー、スコアはいくつでした?」

「よくぞ聞いてくれた!80を初めて切って、78だったんだ!」

このように、自分がした質問がピッタリハマって、大盛り上がりするときも、まれにはあります。

しかしその確率は、相手との関係性にもよりますが、高いとは言えません。

それよりも、大盛り上がりはしなくても、相手が「確実に」反応してくれるリアクションをすることが大事です。

そのための具体的な方法をこれからお伝えします。

会話が弾む、3つのテクニック

オウム返しと聞いて、「そんなの知ってるよ」「うっとうしくない?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

ここで言うオウム返しは、ただひたすら相手の言葉を繰り返すのではありません。

相手の言葉を繰り返すことで、ちゃんと聞いているという安心感を与え、共感度も増すため、会話を広げる“糸口”として活用できるのです。

テクニック① 文章ではなく「単語1つ」だけリピートする

「単語1つ」というところがポイントです。短い単語をテンポよく返すことで、相手のリズムに合わせて会話を進めることができます。例えば、

「昨日、ゴルフに行ってきたんですよ」

「へえー、昨日、ゴルフに行ってきたんですか」

こんな風に返されたら、うれしいどころか、からかわれている印象を与えてしまいますよね。それが、単語1つだけで返事をするとどうでしょう。

「昨日、ゴルフに行ってきたんですよ」

「へえー、ゴルフに?」

まずは相手が話したいことが何か?を見つけるのには確実な返しです。

先ほどの例①~④で会話を進めてしまうと、相手が話したいことが何か分からないまま、会話が進んでしまうリスクがあるのです。

テクニック② 沈黙が続いても、自分からベラベラしゃべらない

テクニック①で単語を1つだけ拾ってオウム返しをして、もし沈黙になっても「5秒」ガマンしてみてください。

「昨日、ゴルフに行ってきたんですよ」

「へえー、ゴルフに?…….(沈黙)」

「……○○さん、ゴルフはするの?」

このように、オウム返しをした後に少し沈黙を待ってみると、話を始めてくれる方は意外と多いのです。

ゆっくりしたテンポで話す人かもしれないし、話す準備をしている可能性だってあります。

短い沈黙に耐えきれず、自分からベラベラしゃべってはいけません。

もし時間にして5秒くらい沈黙しても、相手が何も話さなければ、1つずつ質問を続けてみましょう。

テクニック③ 沈黙を破る質問をしよう

「ゴルフはどれくらいの割合で行かれるんですか?」

「調子はどうでしたか?」

「何年くらいやっていらっしゃるんですか?」

などなど、相手に話してもらうことで、まずは口を滑らかにしてもらうことが重要です。

「はい」「いいえ」で答えられる質問ではなく、相手が話しやすい質問をし、あくまでも「聴く」ことに力を入れましょう。

いずれにしても、決めつけ、思い込みをせず、話ドロボウにならないように、相手にしゃべらせる聴き上手になれば、どんな相手でも会話に困ることがなくなります。

究極のコミュニケーション上手は、「聴き上手」なのです。

松橋良紀(まつはし・よしのり)

コミュニケーション総合研究所代表理事/一般社団法人日本聴き方協会代表理事/対人関係が激変するコミュニケーション改善の専門家/コミュニケーション本を約20冊の執筆家

1964年生青森市出身、青森東高校卒。ギタリストを目指して高校卒業後に上京して営業職に就くが、3年以上も売れずに借金まみれになりクビ寸前になる。30才で心理学を学ぶと、たった1ヶ月で全国430人中1位の成績に。営業16年間で、約1万件を超える対面営業と多くの社員研修を経験する。2007年にコミュニケーション総合研究所を設立。参加者が、すぐに成果が出るという口コミが広がり出版の機会を得る。NHKで特集されたり、雑誌の取材なども多く、マスコミでも多数紹介される。

約20冊で累計30万部を超えるベストセラー作家としても活躍。「コミュニケーションで悩む人をゼロにする!」を合言葉に奮闘中。

著書

「あたりまえだけどなかなかできない聞き方のルール」(明日香出版社)

「相手がべらべらしゃべりだす!『聞き方会話術』」(ダイヤモンド社)

「人見知りのための沈黙営業術」(KADOKAWA)

「何を話したらいいのかわからない人のための雑談のルール」(KAODOKAWA)

「話し方で成功する人と失敗する人の習慣」(明日香出版社)

公式サイト http://nlp-oneness.com

関連記事リンク(外部サイト)

デキるリーダーの「指示」の出し方
出世する人は「評価されない」時こそ、成長のチャンスと考える
「やる!」と決めたことを、挫折せずやり続けるための7つのコツ

リクナビNEXTジャーナルの記事一覧をみる
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。