“匿名安全神話”は30代に多い? 『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』

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ユーザーの5%は「法律を破る自分の好意を投稿できると回答――PR TIMESは、2011年にソーシャルメディア上で多発した“炎上”の実態や発生原因、そしてユーザーの認識を探るべく『Twitter』『mixi』『Facebook』などのソーシャルメディアを利用する20~39歳の男女400人を対象に『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』を実施しました。調査期間は2011年10月7日~14日。

『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』PR TIMES

調査結果によると、ソーシャルメディアを匿名で利用するユーザー(363名)は、「人間関係でイヤな思いをしたときに相手の名前を伏せて批判(40.5%)」「飲食店の料理の味や提供サービスが悪く、店名をあげての文句(39.7%)」「職場への有名人来訪(23.4%)」について「投稿できる」と回答。炎上の原因となる「法律を破る自分の行為(5.0%)」や「職場の機密情報を興味本位で(4.4%)」「知人の法律を破る行為(7.7%)」などもそれぞれ少数ながら「投稿できる」と考えていることがわかりました。

『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』PR TIMES

また、炎上を引き起こしやすい内容の投稿について「実名投稿・匿名投稿」それぞれの可否について尋ねた質問に対しては、20代は「実名(5.8%)」「匿名(5.0%)」とほぼ同じパーセンテージになりましたが、30代は「実名(3.7%)」「匿名(8.2%)」と差がつきました。30代ユーザーの方が、「匿名なら投稿してもいい」と安全性を感じている傾向があるようです。

『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』PR TIMES

「炎上を見かけたときにどう行動するか」という質問では、「企業が否定していた疑惑が事実であったと判明して炎上(14.3%)」「政治に関する何らかの不祥事が発覚して炎上(13.0%)」が「他者に情報共有」または「自ら炎上に参加」すると回答。いずれも炎上に自ら参加する人は1~3.5%、情報共有をする人は6.8~11.3%となり、静観するユーザーが多いことが伺えます。

『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』PR TIMES

「ソーシャルメディアの炎上についてどのように認識していますか?」という質問に対しては、「個人までもが多くの他人に傷つけられる恐ろしいもの(42.0%)」「感情的な誹謗・中傷によって不要な争いを生むもの(39.8%)」「誰の身にも降りかかる身近なもの(38.9%)」とネガティブな認識が上位を占めました。一方、「炎上は社会の目(21.5%)」「他者の意見交換を閲覧できるメリットがある(12.0%)」「話題のニュースを知るうえで役立つ(7.8%)」など、一定の評価をする声もあがりました。

『ソーシャルメディア炎上に関する意識調査』PR TIMES

日常的に利用するソーシャルメディアは、ユーザーにとって社会環境の一部。身近な友人とおしゃべりする感覚でうっかり投稿した一言から炎上が発生し、大きな傷を負っていく人も少なくありません。「炎上は今後どうなっていくべきだと考えますか?」という質問では、「時代の流れに沿って自然と変容していくのにまかせるべき(30.8%)」「存在意義はあるが今のあり方から変わっていくべき(28.5%)」「終息していくべき(19.0%)」などの意見が多数を占め、何らかのカタチで変わっていくことが期待されているようです。
 

 

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Kyoko Sugimoto

京都在住の編集・ライター。ガジェット通信では、GoogleとSNS、新製品などを担当していましたが、今は「書店・ブックカフェが選ぶ一冊」京都編を取材執筆中。

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