2017年に乗るとイケてるかも!? 中古車で見つかるニッチな名車たち
▲ベース車をカスタムしたものから、フルオリジナル車まで、斬新なコンセプトで開発されたモデルたち。そのコンセプトがあまりにもぶっ飛んでいて発売当時は手を出す人が少なかったものでも、今なら味が出ているケースがあります!
時代が回って、味が出てきたモデルも!
新車の販売台数ランキングを見ると、上位に入るモデルは軒並み月間販売台数が1万台以上! 上位のプリウス、アクア、N-BOX、タント、ワゴンRといったモデルは、街で見かけない日はないほど。
一方で車の歴史の中には、鳴り物入りでデビューしたにも関わらず、登場するのが早すぎて世の中からなかなか受け入れられなかったり、あまりにもニッチなところをターゲットにしたためほとんど世の中に出回らなかったモデルもあります。
ところがヒットモデルでなくても今見ると妙に味があったり、特定の使い方をするうえでは絶対に欠かすことのできないモデルもあり、それらを今選ぶことができるのも中古車の楽しみだったりします。
人によってはその突飛なコンセプトから“珍車”と呼んだりもしますが、じっくり眺めてみるとどれも独特の魅力を持っているのがわかるはず。今回は今だからこそ探してみたい珍しいモデルたちを紹介しましょう!
ハッチバックをアメリカンなピックアップに! トヨタ bBオープンデッキ
▲bBオープンデッキはリアドアを開けることで荷台と室内が繋がります。世間では“珍車”と呼ばれることもありますが、使い方によってはとても便利な遊び車です! 鮮やかなボディカラーも◎
小さなハッチバックながら押し出しの強いアメリカンな表情が与えられた初代bBは大ヒット。デビューから15年以上経った現在でも中古車として人気があります。そんなbBには一風変わった派生モデルがあったのをご存じですか? 荷室のルーフ部分をカットし高部座席を備えるピックアップトラックにしたbBオープンデッキです。
単にピックアップにしただけでなく、荷台と居住空間を仕切る壁をハッチにして大きな荷物を積みやすくしたり、助手席のリアドアを観音タイプにするなど、随所に遊び心が盛り込まれています。これで海や山に繰り出したら、かなり目立ちますよ!
クーペとSUVの長所を融合 スズキ X-90
▲コンパクトカーとSUVの掛け合わせた“コンパクトSUV”は最近のブームですが、X-90はSUVをクーペにしちゃったモデル。Tバールーフの2シーターというところからも“本気でスタイルと心地よさを追求”したことが伺えます。荷室は割と広め
現在のクロスオーバーSUVブームの走りは、1997年12月にデビューした初代トヨタ ハリアーといわれています。しかしハリアーが登場する前、まだ“ライトクロカン”“RV”という言葉が普通に使われていた時代にスズキから斬新なコンセプトのSUVが登場しました。それがX-90です。
ご覧のようにそのスタイルは完全に2シータークーペ。さらにルーフはTバータイプなので、オープンカー的な感覚も味わえます。駆動方式は4WDで最低地上高が160mmあり、ラフロードにも入っていけました。
ベースはコンパクトクロカンとして卓越した性能を誇った初代エスクードで、骨格は強靭なラダーフレーム構造になります。4WDはセレクトレバーで操作するパートタイム式というとことが硬派です。2017年1月5日時点でのカーセンサーnetの掲載台数はわずか2台。早い者勝ちですよ!
4人乗れる軽トラ ダイハツ ハイゼットデッキバン
▲特殊な用途の仕事車として現在でも高い人気を誇るハイゼットデッキバン。荷台に汚れたものを積んだり、濡らしたくないものはリアシートを倒した部分に積んだり……。アウトドアを楽しむ人の車としてもオススメです
ダイハツの軽商用モデルであるハイゼットシリーズには1BOXのハイゼットカーゴ、軽トラックのハイゼットトラックの他、ハイゼットデッキバンがあります。言うなればカーゴとトラックをミックスした車。4人乗りの軽トラというと中途半端にも感じますが、ニッチながらこれじゃないとダメだという需要があるのです。だからこそ30年近いロングセラーモデルになっているわけですしね。
有名なのは消防団の車両。4人が乗って消防車が入れないような細道を進み消火活動をするうえで、ハイゼットデッキバンは欠かせない存在です。また、重くて設置するのに人員が必要な冷蔵庫などを配達する電器店での需要もあります。
そして納得なのが猟師さんたちからの需要が高いということ。猟師は複数人のチームで山に入るため、4人乗りの軽自動車が必須。ただ1BOXだと仕留めた獲物の臭いが車内に充満するため、荷台に獲物を載せたい。つまりハイゼットデッキバンが最高の選択肢になるのだそうです。
ミッドシップレイアウトの軽スペシャリティ ホンダ Z
▲エンジンをはじめ、メカニカルな部品の多くを床下に収めたホンダ Z。これにより室内空間は発売当時の軽自動車でも群を抜いて広くなりました。独特なスタイルも今見ると新鮮ですね
1998年10月、軽自動車の規格が現行のものに改正されました。このとき、軽自動車メーカーは王道モデル以外にも一風変わったモデルを登場させました。ホンダが発表したZもそのひとつ。
Zは1970年にデビューし若者から絶大な人気を誇った軽スポーツの名を復活させたモデルという位置付けですが、2代目となるこのモデルはSUVテイストをふんだんに盛り込んだ遊びグルマとして登場しました。
エンジンを床下に縦置き配置し、後輪を駆動するMR方式を採用。これにより50:50の重量配分を実現するだけでなく、室内空間を思い切り広げることができたのです。それなのにスタイルを重視して全グレード3ドアのみの設定という潔さ。
15インチタイヤやリアタイヤハウス前方にあるエアインテークがスポーティなミッドシップモデルであることを物語ります。デビューから20年近く経過し、中古車流通量は100台を切っています。乗るなら今がラストチャンスかも!?
クラシックカー的な雰囲気を! 三菱 パジェロジュニアフライングパグ
▲ベース車をクラシックな雰囲気にカスタムする手法は珍しくないですが、多くの場合はコンパクトカーや軽自動車をベースにしておりSUVをカスタムするのは斬新! パジェロジュニアフライングパグはタフさやオフロードとはまったく別の雰囲気になっています
丸いライトに大きなグリル……。レトロな雰囲気の車が好きという人は一定数いて、光岡自動車のモデルや日産が80年代~90年代にかけて発売したパイクカー、ミニをモチーフに開発したダイハツ ミラジーノなどが注目されました。
このモデルは1.1Lエンジンを積むパジェロの弟分、パジェロジュニアをベースにグリルや前後フェンダー、サイドステップなどにクラシカルな雰囲気を漂わせたモデルです。近年のクロスオーバーSUVはモダンでエレガントな雰囲気のものが多いですが、フライングパグはあえてクラシカルな雰囲気をまとったことでSUVというよりも1900年代初期のモデルのような独特な雰囲気に仕上がっています。これ、今乗ったらかなりオシャレだと思いますよ!
ちょっとニッチな名車たち、いかがでしょうか。発売当時は人気とはいえなかったモデルでも今見ると意外と良かったり、使い方によってはとても便利だったりするもの。今現在、新車で買えない車は、ぜひ中古車で探してみてください。
【関連リンク】
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photo/トヨタ、スズキ、ダイハツ、ホンダ、三菱
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