【ここは法廷だゼ!】裁判所のランチ事情・霞ヶ関編
東京・霞ヶ関で裁判所ランチに飽きた場合、まだ他の手がある。そう、近隣には省庁や家庭裁判所、弁護士会館などが立ち並んでいるからだ。
まず家庭裁判所に入っている大きな食堂。こちらのほうが東京高等地方簡易裁判所合同庁舎の食堂よりは雰囲気もよく、麺類にもバリエーションがあるようだ。味もだいぶクオリティが高い気がする。
そして近隣の省庁。一昔前までは農林水産省地下一階に、食のテーマパークのごとく様々な種類の食堂が並んでいたのだが、数年前から、一般人がその地下1階エリアに立ち入る事はできなくなった。そしてその代わりだといわんばかりに、一般人も利用できます、として1階に3店舗が用意された。おむすび屋、蕎麦屋、そして定食屋である。ここは誰でも利用可能だ。だが残念な事にチェーン店なのである。国産のそば粉を使う、自給率を表示などの農水省らしい試みや、たまにジビエを提供するなど珍しいキャンペーンも不定期で展開しているものの、一般人にとって縁のない霞ヶ関という場所へわざわざ来て、チェーン店の味を楽しむなど野暮な行為である。これは正直おすすめできない。
せっかくだから霞ヶ関に勤める職員さんたちと同じものを食べてみたい、と思うのであれば、裁判所の向かいにある合同庁舎第2号館、第3号館(国土交通省なんかがある)がおすすめだ。大手カフェチェーンやファストフード店もあるが、年季の入った食堂がいくつかある。庁舎内はかなり広いので、探検しながら好みの店を見つけてみてはどうだろうか。省庁の食堂らしく価格も抑えめだ。
そして省庁のカテゴリから外れるが、裁判所向かいの弁護士会館。こちらは価格も省庁の食堂とは違い、通常の東京の飲食店価格である。安さや目新しさではなく一定のクオリティを求めるのであればこの弁護士会館に行ってみるのが良いだろう。蕎麦屋、和食、中華料理屋などこちらもジャンルごとに選べるほか、喫茶店もある。ここの『喫茶メトロ』は喫茶と言いながらお刺身定食がメニューに並んでいる懐の深い店だ。1000円以上という霞ヶ関ではありえない勝ち気価格なので食べた事はないが、このお刺身定食が美味しいという情報があるようだ。ちなみに、はみだし情報だが、この弁護士会館の地下から霞ヶ関駅の改札に向かう通路にはリンゴの自販機がある。
他にもまだまだ隠れたスポットは多いが、ぜひ機会があったら散歩がてら、自分好みのランチスポットを見つけてみてはいかがだろうか。
傍聴人。近著『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』(徳間書店)、『木嶋佳苗劇場』(宝島社)ほか古くは『霞っ子クラブ 娘たちの裁判傍聴記』(新潮社)『あなたが猟奇殺人犯を裁く日』(扶桑社)など。好きな食べ物は氷。
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