人材不足と物価高の今、選ばれる企業になるための「福利厚生」とは?

福利厚生の活用を通じて、従業員の実質手取りを増やしながら企業の税負担も抑えられると注目の「第3の賃上げ」。この「第3の賃上げ」を社会に広げる取り組みとして、2月、都内で「#第3の賃上げアクション2026」発表会が行われた。

賃上げはもはや常識!? 福利厚生でアドバンテージを!

「第1」が定期昇給、「第2」がベースアップであるとすれば、「第3」の選択肢は従来の賃上げとは異なる、福利厚生を活用した新しい賃上げである。こうした定義のもと福利厚生を賃上げの代替策・強化策に位置づけた「第3の賃上げ」。

この考えを広めようと、株式会社エデンレッドジャパン(東京・港区)の旗振りのもと2024年に「第3の賃上げアクション」がはじまった。賛同企業は180社(2026年1月時点)にのぼる。

今回の発表会では、事前に経営層・一般社員800名を対象に行った賃上げに対する意識調査「第3の賃上げ実態調査2026」の結果も公開された。2年連続で歴史的高水準となった2025年の春闘を経て、今のビジネスパーソンのリアルな思考が見えてきた。

まず注目したのは賃上げに対する意識。なんと約9割が「賃上げは当然という意識が強まった」と回答。賃上げがいかに企業としての「前提条件」として受け止められているかがうかがえる。

さらに、福利厚生の需要に対する調査結果がこちら。

約8割が「賃上げだけでなく、福利厚生の充実も重要」と回答している。なかでも「非常にそう思う」と強く感じている人の割合は、経営層では27.5%だったのに対し、一般社員層では40.4%とより高い結果になったという。

物価高による生活不安が続くなかで、賃上げと並行して福利厚生の充実を求める声の高まりが感じられる結果となった。

働く人のホンネは!? 福利厚生の人気度調査

「第3の賃上げ」へのニーズが高まるなか、求められる福利厚生とはどんなものなのだろうか。その調査結果がこちら。

1位は約6割とダントツで「食事補助」。続いて「医療・健康」「財産形成支援」と生活支援系の福利厚生が上位に。レジャーは約4割、割引サービスも約3人に1人と、生活の質を高める福利厚生への需要も高そうだ。

今注目の福利厚生サービスを紹介

せっかく福利厚生を導入しても、従業員に使われなくては意味がない。どのようなサービスを選べば喜んでもらえるのか。「第3の賃上げ」の賛同企業として今回登壇した3社による注目のサービスを紹介する。

チケットレストラン(株式会社エデンレッドジャパン)

従業員が全国25万店舗以上の飲食店やコンビニ、大手デリバリーサービスを利用できる食事補助サービス。会社が食事補助として半額を支給。上限額内(月7,000円※)であれば飲食物が実質半額(負担額月3,500円※)で購入可能。ICカードをかざすだけで気軽に利用でき、利用残高はアプリで確認できる。導入実績は4,000社以上、利用者は30万人以上に達している、国内最大規模の食事補助ソリューション。

※上限額は現行制度の場合。2026年度内に7,500円に拡大予定。後述。

freee福利厚生 ベネフィットサービス(フリー株式会社)

カフェやコンビニ、レストランなど、全国10万店舗以上の優待が使い放題になるスマホ完結の福利厚生代行サービス。気軽に使える割引サービスで生活出費削減を支援する。特徴的なのは従業員の家族も追加料金なしで利用でき、利用回数も無制限であること。また、1IDあたり月400円(税別)〜の利用料(別途基本料金が発生)なので、企業が少ない負担で始められることも魅力。フリーではこのほか、「freee福利厚生 借上社宅サービス」や社員研修コンテンツ「freee Eラーニング」も提供している。

リゾートワークス(株式会社リゾートワークス)

上質なトラベル体験を特別価格で提供する福利厚生サービス。東京・大阪などの主要都市を中心に、全国350箇所の宿泊施設が30〜80%割引で利用できる。空室の活用提案や借り上げを行うことにより、ほかの旅行サイトではできない最大80%割引という高い割引率を実現。従業員の2親等までの親族が利用可能。このほか、社員旅行や合宿の予約手配を代行することもできる。

現在、上記3社は福利厚生サービスの新規導入時に期間限定で特典を受けられるキャンペーン「物価高対策に!『第3の賃上げ』導入応援キャンペーン」も実施している。

42年ぶり食事補助上限額の拡大でますます注目!

注目度の高い食事補助だが、さらにうれしいニュースがある。2026年度中に食事補助制度の非課税枠拡大が決定したのだ。じつに42年ぶりの上限額の改正となる見通し(2026年4月施行予定)。引き上げ額は現状の月額上限3,500円から7,500円と2.1倍にのぼる。

じつはこの改正実現にはエデンレッドジャパンの働きかけが寄与していたようだ。代表取締役社長の天野総太郎氏は次のように語った。

「エデンレッドジャパンでは長きにわたり、国会議員の先生方、そして政府、行政に対して食事補助限度額の見直しを提言してまいりました。海外の先進国では非課税枠上限額が日本の5倍から7倍という状況になっていることや、非課税枠が見直された場合の経済的インパクトなどについて勉強会の開催も行っています。そして昨年は『食事補助上限緩和を促進する会』を立ち上げ、現在1,140社の企業様、業界団体の方々に賛同をいただいて活動をしてまいりました。そして今回の改定につながっております」

今回の上限枠の拡大で、生活はどのように変わるのだろうか。非課税枠上限が月額3,500円から7,500円に引き上げられると、会社からの支給は毎月最大15,000円になる(会社負担分7,500円+給与天引き分7,500円をチャージした合計金額)。これを毎日のランチ代(月20日勤務想定)に置き換えると、1食あたり750円。

さらに年換算では90,000円が非課税対象になるが、同額を仮に賃上げで現金支給した場合、従業員の手元に残る金額は57,000円。食事補助との差は歴然だ。

「一度きりの昇給よりも毎日支援を実感できることで従業員の満足感が高まり、さらに、支給金額は従業員や企業様の予算に合わせて柔軟に変更できるなど、非常に使い勝手のよい制度であります」と、天野氏は胸を張る。

今回の調査でも「第3の賃上げアクション」の認知度は37.4%に留まったということだが、物価高が続き、人材不足が深刻化するなか、福利厚生は企業の価値を高めるためのひとつの打開策になり得るのかもしれない。

#第3の賃上げアクション:https://edenred.jp/the3rd_chinage

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