オリンパス高山社長、元専務の「ニコ生で説明せよ」に回答を避ける

オリンパスの高山修一社長

 オリンパス再生を呼びかけるサイトを運営する同社・元専務が現経営陣に対し「ニコニコ生放送で、従業員や株主などの質問に答えるべきだ」との声明を出した件で、同社の高山修一社長は15日、都内で開かれた中間決算説明会で「今ここではお答えしかねる」と述べ、呼びかけに応じるかについて明確な回答を避けた。

 中間決算説明会の前日の14日夜、オリンパス元社長のマイケル・ウッドフォード氏と、オリンパス再生を従業員に呼びかけるサイト「Olympus Grassroots.com」を運営している元専務の宮田耕治氏とはニコニコ生放送の番組に出演。その際、ウッドフォード氏は現役従業員や番組に寄せられた質問に真摯に対応した。これを受けて宮田氏は番組終了後、現経営陣に対し「ニコニコ生放送に出演し、従業員、株主様、ユーザー様、そしてオリンパスの行く末を心配してくれている多くの皆様の不安、疑問に、ウッドフォード氏と同じように自らの声で答えていただきたい」との声明を発表した。

 15日に開かれた説明会に出席した高山社長は、ニコニコニュースの記者から「宮田氏の声明についてどう思うか。(ウッドフォード氏と同様の)場を設ける気はあるか」と問われると、「宮田さんの話は分かっていますが、今ここでお答えできるほど、管見としてございません」と返答。その上で、

「(宮田氏は)オリンパスにいろいろな貢献をされた方ですので、私どもの事情もよくお分かりのはずなんです。専務まで経験された方ですので、現在の経営状況、特に資産状況などを絶対ご理解のはずなんです。私どもとしては、この状況をご認識していただいた上で、取るべき措置をご提案いただきたいと思っております」

とし、さらに

「私自身も、そういった接点を持つ必要あると存じておりますが、宮田さんがおっしゃられた場でやるかどうかは、ここではお答えしかねる」

と述べ、宮田氏の呼びかけに応じるかについて、明確な回答を避けた。高山社長によると、ベンダー・銀行・販売店などステークホルダー(会社の利害関係者)に対しては、既に役員クラスも含めて直接出向くかたちで対応しているということだ。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]オリンパス元専務・宮田氏の声明から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv74342360?po=news&ref=news#2:01:03
・Olympus Grassroots – オリンパスの再生に向けて、社員が立ち上がるサイト
http://www.olympusgrassroots.com/

(中村真里江)

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