「おっさんレンタル」に直撃!相談歴1万人以上のおっさんに、働く人の「リアルな悩み」を聞いた
こんにちは!師走で修羅道に拍車がかかっている、修羅ガールです。皆様、無事ですか?
本年度の振り返りとともに、今年・もしくは現在の悩みを来年に持ち越したくない、もしくは来年こそ何とかしたい!と感じている人も多いのではないでしょうか。
そこで私、修羅ガールが、巷でお悩み相談の救世主と話題の「おっさんレンタル」代表の西本貴信氏をレンタルし、働く人のリアルな悩みとは一体何なのかヒアリングしてみました。さらに私のガチ相談にも乗ってもらい使用感を徹底調査!
実際に1万人以上の「リアルな悩み」を聞き続けたおっさんが語る、「本当の働く人の悩みとそのリアル」とは?悩んでいるそこのあなた、要チェックですよ~!
【解説】おっさんレンタルとは:1時間1,000円でおっさんをレンタル出来るサービス。厳格な登録基準をクリアしたおっさんのみがレンタル登録を出来るようになっている。社会的に地位のある人も多く在籍していて、いかがわしいどころか大真面目なお悩み相談サービスとして、今とても話題になっている。
現代人は「人目を」気にしすぎ?「働く人のリアルな悩み」とは
※自転車で颯爽と現れた西野氏
修羅ガール:早速ですが、相談者の人数と、どんな依頼が多いのかを教えてください。
西本氏:2013年からたった1人でレンタルを始めましたが(※現在のおっさん登録数は70人)、2016年現在で1万人くらいの人にレンタルされてきました。依頼内容は「悩み相談」がダントツです。人の性格は十人十色というけれども、悩みには共通項があって、「愛」に関することが多いですね。もう少し分かりやすくいうと、「人に必要とされたい」とか、「自分の存在価値に疑問をもつ」などです。私は、これらの総称を「愛」としていますが、現代の人は、みんな一種の寂しさを感じているような気がします。それに、人目を気にしすぎて、本当の悩みを言ったり、自分をさらけ出したりすることに不器用になっているというか。
修羅ガール:その中でも、働く人の悩みや相談者の割合ってどんなものですか?
西本氏:年齢でいうと20代後半~30代後半の人がレンタルしてくることが多いです。その中でも女性が半数以上ですね。全体でいうと、30%くらいが「おっさんレンタルってなんだ?」という興味本位で来る人で、残り70%は、悩み相談や前回相談した悩みの進捗報告だったりします。「会社に求められていないような気がする」「自分のやりたいことではないのではないか」という、会社に必要とされたい思い、会社の人間関係のもつれ、天職は他にあるのではないか?、といった悩みが多いです。プライベート面では「自分はせっせと働いて帰ってきているけど、家族からはATMとしか見られていなくて寂しい」といった話や、「忙しくて彼氏・彼女と会う時間がない」なども多いですね。
修羅ガール:基本は話を聞くスタイルですか?何かアドバイスをしたりもしますか?
西本氏:聞くことに徹する場合も多いですが、アドバイスもしますね。それこそ、「おっさんパワー」が発揮される部分でもあります。おっさんレンタルに登録している会員や私もそうですが、妻子がいる人も少なくないし、相談者より年齢を重ねている分、経験豊富なんですよね。(※おっさんレンタルへの入会条件は33歳以上からで、最近は60代の採用に力を入れている)だから、自分より若い人の悩みに対して、「冷静にこうなんじゃないかな」というのが、ある意味しっかり言える人でもあるワケなので、自然とそうなっているのかもしれないですね。
悩みを第三者に打ち明けると、何かが変わる!?
修羅ガール: 仕事やプライベートなどの関係が全くないと、冷静にアドバイスできる分、「私のこと分かってない!」みたいなクレームが来たりすることってないんですか?
西本氏:たまにあります。「せっかくお金を払って相談したのに、なんでそんなこと言うんですか!?」というのが、あとからメールできたり(笑)。でも、そのままにしているワケでもなくて、また数日後に「あの時はつい頭にきてしまったのですが、よく考えてみると自分が卑屈だったことに気付きました。ごめんなさい。」というのも来たりして。おっさん達からの、何らかのアドバイスや言葉を受けて、自問自答して考えたり、時には反省したりしている人が多いみたいです。
修羅ガール:悩み相談された方は、おっさんに相談したあとに何かが変わったり、行動を起こしたりしているのでしょうか?
西本氏:行動に移せている人も結構います。もちろん、みんながみんな、それが出来れば良いですが、様々な事情で行動に移せない人もいます。でも、話すことで自分の考えが整理できたり、「人の評価より、まず自分って何だろう」と確認ができたり、何らかの光が見えて、「じゃぁそれに向かって何が出来るのか」とか、何らかのヒントを得てくれる人が傾向としては強いのかなと感じています。行動は、そこから繋がってきていますね。
なぜ人々は、わざわざ「おっさんをレンタル」するのか?
修羅ガール:そもそもの話ですが、どうして、みんな「おっさんをレンタル」するんですかね?
西本氏:1万人以上を見てきて思ったのですが、基本レンタルして悩みを話す人は「全部を吐き出すつもり」で来ています。話しているうちに、感情が包み隠さず出てきて、涙を見せてくれることもしょっちゅうです。逆に、職場や家族に言いづらいことが言える、「第三者」の距離感が、ちょうど良いのではないかと。レンタルされる側と依頼者の間には共通の交友関係が勿論ありませんから、包み隠さず全部言うのに良いんでしょうね。
修羅ガール:確かにそれは一理ありますね。何も交友関係のない人で、面と向かって真剣に話を聞いてくれる人なんて、普通はあり得ない話ですし。そういう意味でも、重宝されて、ここまで話題になっている理由が、とてもよくわかる気がします。
西本氏:登録するおっさんに関しても、「人の力になることをしたい」「人を全力で応援したい」という温かい気持ちのある人しか採用していないですしね。なので、登録しているおっさんからも、「今日も人の力になれた気がする!ありがとうございます。」と感謝の連絡が来ることもありますよ。(笑)
修羅ガールもここぞとばかりに「リアルな悩み」を相談してみた。
その結果…… ※笑顔が優しいおっさん
修羅ガール:正直に言います。今回初めて、西本さんという「おっさんをレンタル」させていただき、どこまで本音が言えるのか、またどういった反応が返ってくるのか不安でした。西本さんは、一切私の交友関係に関わったことのない人です。でも、いざ話してみると、だからこそ、言いやすいなと。オブラートに包まないで済む、「本音の言葉」がスラスラと出てきました。同時に、やっぱり経験のある人の言葉の「重み」は違うなと。
最近の友達同士って、わざと薄っぺらく言うようにしてる人が多い気がしています。「相手を傷付けないようにするため」などといった理由で。
でも、それは「本当に相手のためになるのか」は疑問で……。結局「本音」を隠していることと、本質は変わらないように感じていて。交友関係があるもの同士だと、言葉に変に誤解を産んで、周りへの「玉突き事故」みたくなるケースも少なくないと思うんです。おっさんではそれがまずないし、経験がある分、同世代の人が分からない、ちょっと重いことだって話せる。ネット上の、匿名だから何でも言えるとはまた違うんですよね。「面と向かって真剣に聞いてくれる」んです。時には、笑顔もたくさんみせてくれて、こちらまでほっこりしたり。
今回、体験してみて、とてもスッキリしました!すごいですね、おっさんって!(笑)
西本氏:それは良かったです。おっさん冥利に尽きます!
まとめ
今回、どうして「おっさんレンタル」が流行るのか、身をもって体感できました。しかし、同時に現代の人の「心の闇」の行き場のなさと、そこを欲している様子が浮き彫りになっていることも感じました。
蛇足ですが、これで私も「おっさんレンタル」のリピーターになってしまうかもしれません。だって、悩みの進捗報告をしないといけないですから!(笑)
【修羅ガール】
難聴と、何故か遭遇しがちな修羅場と闘うことがよくある波瀾万丈系オンナ。事業会社でのマーケティング・PRや広告業界を経て、現在はフリーライターとして活動中。こんなんで元モデルでもある。
修羅ガール (@shula_girl) | Twitter
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