【Chart insight of insight】今年はまだまだロングヒット・チューンが生まれる? Suchmosと欅坂46の動きに注目

またしても星野源が首位を獲得した今週のHot100。これまでにも何度も書いているが、今年はロングヒット楽曲が多い。今週の上位を見ても、ピコ太郎、RADWIMPS、back number、SMAPなどが長期に渡って売れ続けている。この傾向は今年の特徴といっていいだろう。
そしてさらに、ロングヒット楽曲が控えている。まず注目したいのが、今週24位にチャートインしたSuchmosの「STAY TUNE」(【表1】)。彼らは今年ブレイクしたバンドのひとつとして、来年以降の活躍ぶりに期待がふくらむが、そんな期待感を顕著に表しているのがこの曲のチャート推移ではないだろうか。1/27にリリースされ、発売週の2/8付で最高位の18位を記録。業界受けが非常によく主にラジオでのオンエア回数で上位をキープしていたが(緑のグラフ)、その他の指標はそれほど高くはなかった。しかし、9月から車のCMタイアップによって大量露出されたことをきっかけに、その他の指標もじわじわとアップ。ライブの評判や年明けのアルバム発売告知なども功を奏し、セールス数(紫のグラフ)や動画再生数(赤のグラフ)もベスト20に食い込んだ。今後の彼らの動き次第ではさらにアップする可能性も十分予測できる。2017年は間違いなく大ブレイクするだろう。
もう一曲面白い動きをしているのが、欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」だ(【表2】)。満を持してのデビューだったこともあってか、4月の発売時期以降今までの間の推移を見ると、実はそれほどチャートが落ちていない。鮮度や瞬発力が勝負というイメージのアイドルにとっては珍しい一曲。軍服をイメージした衣装が話題になった社会派を思わせるミュージックビデオも閲覧数を伸ばしており、シングルセールスも30万枚以上と異例の結果を残している。アイドル楽曲のアンセムとして、まだしばらく売れ続けていきそうだ。by栗本斉
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