ジャンプ系漫画『ダシマスター』がトレース疑惑で休載 インターネットで賛否両論
青年漫画誌「グランドジャンプ」で連載している料理漫画『ダシマスター』に描かれた絵の中に、インターネット上の料理や食材の写真に類似したものがあったことについて、集英社は2011年12月7日、事実関係の確認を理由に同作の休載を発表した。この件について、ネット上では漫画ファンらを中心にさまざまな意見が上がり、賛否両論となっている。
『ダシマスター』は2009年9月、集英社が刊行するマンガ誌「ビジネスジャンプ」で連載が始まった。「ビジネスジャンプ」が休刊した後は、2011年11月に創刊した「グランドジャンプ」に移行。原作者は早川光氏で、絵は松枝尚嗣氏が担当していた。
集英社は、グランドジャンプ公式ホームページ(2011年12月7日付け)で、
「連載作品『ダシマスター』において、一部の背景や料理、食材等の絵で、ウエブ上の写真画像に非常に類似したものがあることがわかりました。事実関係を確認するため、第3号(12月21日発売)より当分の間休載させていただきます」
と発表した。
この「トレース」と呼ばれる疑惑。インターネット掲示板「2ちゃんねる」では、今回休載が発表された『ダシマスター』だけにとどまらず、数々の漫画がトレース元だと考えられる写真と照らし合わせられながら、実際にトレースされたかどうかを検証することがおこなわれているようだ。
『ダシマスター』の休載発表を受けて、インターネット上では「そんなに悪いこととは思わない」とトレース自体に寛容な意見や、「アウトとセーフの線引きがわからん」「これがダメだったら、ダメな人、相当いると思う」など判定基準に疑問を呈する意見が上がっていた。一方で、「ここまで露骨だとそりゃいかんわな」「フリー素材を使うか自分で写真を取ればいいのに」というトレースに否定的な声もあり、賛否両論となっている。
◇関連サイト
・休載のお知らせ – 集英社「グランドジャンプ」公式サイト
http://grandjump.shueisha.co.jp/news/2011/12/post-15.html
(山下真史)
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