鈴木宗男、若者の雇用問題の原因は「小泉政権の新自由主義政策」

鈴木宗男氏

 受託収賄などの罪で収監され、2011年12月6日に仮釈放された新党大地代表の鈴木宗男・前衆院議員は8日、自由報道協会主催の記者会見で「声なき声を踏まえて、政治を必要としている人のために差別や偏見、格差と戦っていく」と今後の活動方針について改めて決意を示した。他方、大学生の就職内定率の低迷など若者の雇用問題に関し、その原因を小泉純一郎政権下の「新自由主義」にあるとしつつも、問題解消のための具体的な対策については明言を避けた。

 鈴木氏は、受託収賄やあっせん収賄など4つの罪で懲役2年の実刑が確定したため、昨年12月に服役。今月6日、栃木県さくら市にある収監先の「喜連川社会復帰促進センター」から仮釈放された。

 会見冒頭、鈴木氏は「権力側にいたときは前しか向いていなかった」と振り返り、「これからは声なき声を踏まえて、政治を必要としている人のために差別や偏見、格差と戦っていく」と今後の活動方針について決意を示した。

 また鈴木氏は、ニコニコニュース記者から「来春卒業予定の大学生の新卒の内定率は、59.9%で過去2番目の低さ。このような若者の雇用問題に対する具体的な対策について伺いたい」と問われると、問題の原因を2001年から5年間続いた小泉純一郎政権による「新自由主義政策」にあると指摘。その上で、

「小泉政権以後、契約社員が増え、日本の一つの文化と言ってもいい、終身雇用や安定性がなくなった。経営者側にとっては都合のいい、使いやすいシステムになったが、逆に、お互いが安定・安心の中で生きていく社会がなくなった」

と語り、当時の小泉政権で「構造改革」の名の下に導入された新自由主義政策の弊害について持論を展開した。

 一方で、若者雇用の具体的な対策については、公共事業などによって雇用創出を唱える”ケインズ型の分配政策”などで「新自由主義の弊害の流れは断ち切りたい」としながらも、

「若干の時間を貸していただきたいと思っている。1、2ヶ月の間に具体的な政策を発信していきたい」

と述べ、明言を避けた。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 鈴木宗男氏が語る若者の雇用問題から視聴 – 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv73494335?po=news&ref=news#41:05

(文・松本圭司、写真・山下真史)

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