『ファンタスティック・ビースト』監督インタビュー 「ニュートの成長を楽しみにして欲しい」

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『ハリー・ポッター』の世界を舞台に、原作者 J・K・ローリングが脚本を書き下ろした映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(11月23日より日本公開)。主人公ニュート・スキャマンダー役にエディ・レッドメインを迎えた新シリーズを作り上げたのは、映画『ハリー・ポッター』シリーズの後半4作品も手掛けたデヴィッド・イェーツ監督だ。

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――『ハリー・ポッター』シリーズの後半4作に引き続いて監督を務めた今作。既に世界観が構築されてからの参加と違い、人物紹介も含めて一から作りあげていく作業は楽しかったのでは?

イェーツ監督:まさにその通りだよ。『ハリー・ポッター』はパーティに招かれたような気分だったけど、今回は自分が人々をパーティに招待している感覚だ。『ハリー・ポッター』に参加した時は、ファンタジーの世界をより大人向けにシフトチェンジすることが求められた。今作は全く新しい章の幕開けだから、トーンの構築、キャスティング、魔法生物の造形、そのどれもが最高に楽しかった。

――私はダニエル・ラドクリフと同世代なので、ハリー・ポッターと一緒に成長してきたような感覚なんです。シリーズ前半は子どもにも分かりやすいファンタジーを楽しみ、監督のダークな物語が展開された後半には大人になっていました。5年経って、今作も大人でも楽しめる作品で安心しました。

イェーツ監督:新シリーズは大人向けの『ハリー・ポッター』と思われるかもしれないけど、完成前の試写を行った時に、子どもたちが非常に良い反応をしてくれた。あえて年代でターゲットを絞ることはせず、物語の持つ魅力を最大限伝えることができれば幅広い年代に楽しんでもらえると思っているよ。

――今作に登場する魔法生物たちは、『ハリー・ポッター』を知らない子どもたちでも夢中になるでしょうね。どのように作りあげていったのでしょうか?

イェーツ監督:何百枚にも及ぶコンセプトアートがあって、私とプロデューサーのデヴィッド・ハイマンで壁に貼られたキャラクターたちを眺め、作品に合わないものを順番にはがしていった。最終的には12くらいの候補に絞って、3Dに起こす作業を行った。脚本と同じで何度も何度も作り直したよ。CGだから、現場の役者たちには、棒に取り付けたテニスボールを相手に演技してもらったり、この部屋の2倍くらいの大きさのパペットを4人で動かしながらキャラクターの性格を表現したこともあった。

――ハリーの場合は学年が上がるにつれて身体的にも精神的にも大人へと成長していく過程を楽しめました。その点、今作は既に大人の魔法使いが主人公です。この先どうなっていくのでしょうか。

イェーツ監督:面白い指摘だね。ニュートは大人ではあるけど、完璧な魔法使いではないんだ。あまり社交的ではなく、魔法生物と一緒にいることで心が救われている。権力を無視する傾向があって、ホグワーツを退学になった経歴も持つ。彼はまだまだ学ばなくてはいけない立場なんだ。私自身もそうだけど、大人になっても「ここで完成だ」という状態はないと思う。経験から何かを学んで吸収し続けるのが人生だから、ニュートの成長を楽しみにして欲しいね。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』予告編(YouTube)
https://youtu.be/JT-MXQTYaBw

映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』公式サイト:
http://wwws.warnerbros.co.jp/fantasticbeasts/

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よしだたつき

よしだたつき

PR会社出身のゆとり第一世代。 目標は「象を一撃で倒す文章の書き方」を習得することです。

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