OKAMOTO’Sのアドレス帳 番外編 R5 / Alesso / The Struts / Black Honye × Sho Okamoto (Summer Sonic 2016)

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OKAMOTO’Sのメンバーが友人はもちろん、憧れのアーティストなどをゲストに迎える対談企画の番外編として、オカモトショウがサマーソニック2016に潜入。ディズニーチャンネルのスターから、ロックを愛する同胞たち、さらにダンスミュージックの寵児と相見え、ワールドワイドな音楽トークを繰り広げました。

R5 × Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
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アメリカのポップ・アイコンとしても名高いR5。バンド形式をとる彼らが愛する音楽とは? OKAMOTO’Sの音楽に興味津々、互いのバックグラウンドにすっかり意気投合した二組の対談を送る。

——サマソニはどうですか?

ロス「いい感じだね」

ライカー「今まで日本に来た中で一番楽しいかも。もう3回くらい来てるけどね」

——僕はミュージシャンでOKAMOTO’Sというロックバンドを組んでいるのですが、ラモーンズの様な感じで全員の名字がバンド名になっていて。R5という名前は、ジャクソン5から来てるんですか?(笑)

ライカー「あはは! 違うよ。だったらいいんだけどね(笑)でもアイデアは同じ。バンドになる前から皆が俺たちをそう呼んでいたから、そのままR5にしたんだ。ニックネームだったんだよ。”あ、R5がいる!”って感じで呼ばれてた」

——みなさんは今ではビッグ・アイコンだと思いますが、ポップ・アイコンであるというのはどんな感じがするものですか?

ロス「本音を言うと、俺たちは自分たちのことをポップ・アイコンではなくてミュージシャンだと思っているんだ」

ロッキー「そう。ファッション誌にも出ているし、ポップと見なされることもあるけど、僕たちはただ自分たちがやりたいことをやっているだけ」

——自分たちで楽器を演奏しているわけですし、確かにみなさんはミュージシャンですよね。

ロス「そう。俺たちが得意なのは音楽なんだ」

ラトリフ「俺たちは曲を書くのが大好きなんだ。だから、LAに帰って作業をスタートするのが待ちきれないよ」

——僕もライティングは好きです。どの作業が好きですか?レコーディング?それとも作曲?

ロス「全てが好きだね。曲を作って、アルバムが出来て、それがリリースされて、ツアーに出るまでの全て。その流れ全体がすごく特別な時間だと思う」

ライカー「結成して8年が経つけど、僕たちは未だに成長している。もちろんどのバンドも成長していくわけだけど、特に僕たちは、曲を書く度に何か新しいことを学んでいるし、音楽の知識を広げていっているんだ」

——何カ国くらいで演奏しました?

ライデル「本当に沢山よ」

ロス「30カ国以上だな」

ロッキー「トラブルも沢山あったね(笑)」

ラトリフ「5つの大陸を回ったよ。南極とアフリカ以外」

ライカー「次は南極だな(笑)」

ライデル「ショーの数は300以上よ。すごく多いと思う」

ロス「演奏するのが好きなんだよ」

——僕たちのバンドは、メンバーと12歳の時に知り合ってからほとんど毎日一緒にいたので、ツアーや活動で未だにずっと一緒にいると、たまに一人になりたい時もあったりして。

ロス「俺たちもそういう時があるよ。ヴァイブス次第だね。ヴァイブスが大切なんだ。最初はよくて、途中でお互い嫌いになって、ツアーの終わりではまた仲良くなる(笑)」

ライカー「ビジネスも関わってくるし、自分たちの想いだけではどうにも出来ないこともあるよね。でも、僕たちは曲作りにおいては心から正直であることを心がけている。隠すものが何もないんだ。そうしないと、良いバンドでいることは難しいと思う。すごく面白いライフスタイルだよね」

ロス「君はリードシンガーなの?」

——そうです。4人ともロックへの情熱を持っていて、それでバンドを結成しました。

ロッキー「どんなバンドに憧れてた?」

——ローリング・ストーンズ、ザ・フー、ビーチ・ボーイズとか。

ロス「俺たちもだよ!」

——新しい音楽ももちろん大好きですけどね。今やっている音楽は、そのミックス。僕はNYで生まれましたが、育ったのは日本で、メンバーも全員日本育ちです。日本に住んでいると、ロックがアメリカに比べて少し遠い感じがするんです。ヒップホップなど様々なジャンルの音楽も周りに存在しているわけですが、ロックをプレイすることはみなさんにとっては自然なことですか?

ライカー「僕たちもローリング・ストーンズのようなバンドから影響を受けているし、だからこそバンドをやりたいと思った。もちろんEDMやR&Bのような音楽も溢れているし、ポップ・フォーマットの音楽がアメリカでは人気だと思う。だから、バンドに注目している人はそこまで沢山いないと思うんだよね。そこが難しいところで。リズミカルにする必要もあると思うし、次のアルバムに関して色々と考えているんだ。その中間のバランスを上手くとれた音を作れるといいな」

ラトリフ「同時に、他の人がやっていないこともやりたい。そうすることで際立てるとも思うから。それは、アルバムをレコーディングしていて気づいたことなんだ」

——なるほど。次回作が楽しみです。ありがとうございました!

全員「ありがとう!」

photo Shuya Nakano
interview Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
text & edit Ryoko Kuwahara

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R5
『LOUDER』
発売中
(Universal)
http://store.universal-music.co.jp/product/uicy15565/

R5
メンバー:ライカー(ベース/ヴォーカル)、ライデル(キーボード/ヴォーカル)、ラトリフ(ドラム)、ロス(リードヴォーカル/ギター)、ロッキー(ギター/ヴォーカル)
演技にダンス、音楽、そしてCMと幼少時代からエンターテインメントの世界に身を置いてきた4兄弟に、友人のラトリフが加入。2009年に自主制作のEP『レディ・セット・ロック』をリリース。2012年4月には、ハリウッド・レコードとレコーディング契約。一方で、ライカーはドラマ『glee』に出演。ロスは、ディズニー・チャンネルの『Austin & Ally』で主役を務め、さらに2013年のディズニー・チャンネルのテレビ映画『Teen Beach Movie』にも出演。同作はビルボードのサウンドトラック・アルバム・チャートで1位を獲得し、全米アルバムチャートでも6週連続でトップ10内入り。彼らのMVはYouTubeで400万以上の再生回数を数え、FBでは50万の「いいね!」を獲得。インスタグラムのフォロワーは100万、ツイッターのフォロワーを足すと150万を超える。
http://www.universal-music.co.jp/r5/

Alesso × Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
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楽曲が13億回以上ストリーミングされるなど、EDMシーンで絶大な人気を誇るスウェーデン出身のAlesso。踊らせる音楽を作ることに熱意を燃やす二人の会話をお届けする。

——いま会場に着いたばかりなんですよね?

Alesso「そう。実は2日前にLAから日本に来て、その前はイビザにいたんだ。ヨーロッパ、べガス、イビザ、LA、マイアミ、オーストラリア……もう、体内時計がおかしくなっているよ(笑)。クレイジーな夏を過ごしているけど、とにかく時間がある時に寝るようにしている」

——すごいですね、時差ボケが大変そう……。さて、ヒット作品を次々と生み出していますが、あなたにとって曲をレコーディングする時に大切なこととは何ですか?

Alesso「ヒットになりそうか否かは関係ない。自分が”これだ!”としっくりくる感覚に従って、あまり考えすぎないようにしているね。自分が楽しめればそれでいい。時にポップな作品に仕上がることもあるし、アンダーグラウンドっぽくなる時もある。その中間になる時もあるしね。作品をどうにかするために敢えて何かを落とし込んだりはしない。自分のベストを尽くして、楽しめる音楽を作ることに集中するだけだよ」

——曲作りはどうやっていますか? 全てパソコンでの作業ですか?

Alesso「ほとんどそうだね。普段はメロディやコードのアイデアからスタートして、その周りに色々と付け足していく。でもエレクトロすぎる音になるのはいやだから、その後でライヴの要素を付け加えていくんだ。アコースティックギターとかね。特に最近の曲ではアコースティックギターをよく使っている。そうやってオーガニックのフィーリングを取り入れるんだ」

——いいですね。レコーディングの時はチームがいるんですか?
Alesso「ほぼ自分一人でやるよ。だからこそ時間がかかる時もある。ショーなんかに関してはマネージャーやチームがいるけど、音作りに関しては一人。音楽業界の友達に意見を聞いたりはするけどね」

——一人で作っていると寂しくなりませんか?

Alesso「時々は誰かと作業したいと思うこともあるけど、俺は自分でコントロールしないと気が済まないタイプでなんだ。自分の曲作りには、友達や妹、ファン、色々な人からのフィードバックが全てで、それを全て取り入れるためには自分でやるしかないんだよ。自分がダイレクトに関わった作品を作りたいんだ」

——曲を作る時に、オーディエンスが踊れるかどうかを考えていますか?

Alesso「もちろん。俺の場合、曲を作り始めた時点でその曲の方向性がわかる。クラブソングだったり、家で聴くのに適した曲だったり、メロディックな曲だったり。たまには思っていたものとは違う曲が出来たりもするけどね。例えば”Heros”。あれはもっとポップなものが出来上がると思っていたんだけど、あんなにビッグな曲になるとは予想してなかったよ(笑)」

——プロセスは自然の流れに任せるんですね。

Alesso「そうだね。どういう音に仕上がっていくか、流れをうかがいながら進めていく。自分にとってはそれがしっくりくるやり方なんだ」

——日本でプレイするのは好きですか?

Alesso「日本は大好きだよ。日本は全てが良い意味でオーガナイズされているし、素晴らしい国だと思うね。来るたびに楽しんでいるよ」

——そう聞いたら日本のファンは喜ぶと思います。

Alesso「今日本にいるから言っているんじゃなくて、本当にそう思っているんだって信じてほしいな(笑)。俺が住んでいるスウェーデンと日本はすごく遠いけど、インターネットを通じて皆が俺をサポートしてくれている。そういうのって最高だよね。活動を始めた時は日本のフェスでヘッドラインを務める日が来るなんて思ってもいなかった。すごくハッピーだよ。いつもサポートありがとう!」

photo Shuya Nakano
interview Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
text & edit Ryoko Kuwahara

2016-08-30 20.06.48
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Alesso
『Forever』
発売中
(Universal)
https://www.amazon.co.jp/gp/search?tag=universmusicc-22&index=blended&field-keywords=UICD-6215&__mk_ja_JP=カタカナ&linkCode=qs

Alesso
スウェーデン出身24歳DJ/プロデューサー。アヴィーチー、スウェディッシュ・ハウス・マフィアにフックアップされ頭角を現した、EDM新世代を代表する存在。全世界のクラブやフェスをロックしたワンリパブリックの“If I Lose Myself”、カルヴィン・ハリスとのコラボレーション楽曲”Under Control”等、多くのシングル・ヒットを生み出し、2015年にリリースしたデビュー・アルバム『フォーエヴァー』は世界で670万枚以上を売り上げる大ヒットを記録している。同アルバム収録楽曲「ヒーローズ(ウィ・クッド・ビー)ft.トーヴ・ロー」は現在までに全世界で13億回以上ストリーミングされている。
http://www.universal-music.co.jp/alesso/

The Struts × Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
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巷で顔が似ていると評判のThe Strutsのルークとオカモトショウが遂に対面。ロックンロールの力を信じるバンドマン同士の熱い絆が生まれました。

アダム「ハジメマシテ。コンニチハ!」

——こんにちは。日本は何回目ですか?

ジェド「初めてだよ」

——それなのによく日本語を知ってますね(笑)。

ルーク「といっても5フレーズくらい(笑)」

ルーク「フランスでは俺たちの音楽を受け入れてもらっているからよく行くんだけど、フランスに行った時、初めて言葉の壁にぶちあたったんだ。悔しい思いをしたから、日本ではなるだけそういうことがないようにしたくて、予めいくつかフレーズを学んでおいたんだ」

ゲシン「あと、日本という国自体を尊敬しているしね」

——僕が組んでいるバンドは、ローリング・ストーンズやキンクスなどが好きで、そういったバンドはみなさんと共通する部分があると思いますが、今日のライヴで日本のファンが盛り上がっているのを見て嬉しかった。今はDJがかけるEDMや、ポップ・ミュージックが人気ですが、ロック・ミュージックのかっこよさやポップスのように楽しめるということをみなさんが体現していると思うんです。

ルーク「その通り。それが俺たちのミッションなんだ。ロックと言うジャンンルに限らず、バンドというものが今は衰退してしまっているからね。10年前は何の問題もなかったと思うけど、ここ数年、バンドがヒット・シングルを出したことって殆どないと思う」

——そうですよね。だからこそ、僕にとってみなさんはファイターに見えるんです。オーディエンスが求めるものと戦っているような。

アダム「そうだね。でも、沢山ツアーをして色々な場所を回って来て気づいたのは、多くの人が俺たちに共感してくれているということ。俺たちのバンドの在り方を評価してくれているんだ」

——なるほど。みなさんの曲作りの過程について聞かせてもらえますか。

ジェド「毎回違うよ。前はメロディのアイデアからスタートすることが多かったけど、今はメンバーの誰かがアイデアを持ってくれば、それを皆でプレイして、それと合うものを合わせてくというパターンが多いね。でも、皆で集まってアイデアがないゼロの状態からスタートする時もある。その時によって変わるんだ。始めの頃よりも慣れて自然になってきたし、セカンド・アルバムはもっと固まったものになると思うよ」

——セカンド・アルバムはいつリリースされる予定ですか?

ルーク「来年だね」

——来年!楽しみですね。

ルーク「出来ればだけどね。次のシングルの結果による。だから約束は出来ないんだけど(笑)、レコーディングは来年やるつもりだよ!楽しみに待っててね」

photo Shuya Nakano
interview Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
text & edit Ryoko Kuwahara

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The Strusts
『Everybody Wants』
発売中
(Universal)
http://store.universal-music.co.jp/product/4777730/

The Struts
2012年イギリスのダービーで結成。ルーク・スピラー(Vo.)とアダム・スラック(G)は10代で曲作りを始め、現代のシーンに衝撃を与えるグラマラスなロックンロールを生み出す。2014年英欧ツアー中にザ・ローリング・ストーンズのスタジアム公演のサポート・アクトを務め、2015年LAに拠点を移しアメリカでツアーを開始。年末にはモトリー・クルー”FINAL TOUR”の最終4日間のサポート・アクトに抜擢された。2016年3月デビュー・アルバム『エヴリバディ・ウォンツ』全米リリース。生前のフレディの衣装を手掛けたデザイナーや、ACDCやレディー・ガガなどの衣装を手掛けたデザイナーによるルークの衣装にも注目。
http://www.universal-music.co.jp/the-struts/

Black Honey × Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
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イギリスから新たに飛び出した気鋭のバンド、Black Honey。この時代にバンドをやる意味を、国境を越えて語り合った。

——サマソニはいかがですか?

クリス「最高だね。ここにいるのが信じられないよ」

——初来日ですか?

トム「そう」

——他にはどんな国にいったことがあります?

イジー「韓国はすごく良かったわね。あとはオランダ、スランス、ミラノ、ドバイ……。ドバイはほんっとに凄かった。小さなクラブでのショーだったんだけど、皆クレイジーでヴァイブが最高だったわ」

トム「仕事だから旅行とはやっぱり違うけど、色々な素晴らしい場所に行けて嬉しいよ。各場所で色々と違いがあるし、一番驚いたのは、どの場所に行っても皆が僕たちに対してすごく優しいことだね」

——みなさんのお気に入りのアーティストを教えて下さい。

クリス「影響を受けているアーティストは本当に沢山いるよ。ビートルズ、ボブ・ディラン、ナンシー・シナトラ、カート・コバーン、本当に様々だね」

イジー「私たち、ビッグ・ソングが好きなの」

——みなさんの音楽は沢山の要素がつまっていて、音がすごくパワフルに聴こえる。90年代の音だけではなくて、色々な音楽の要素が感じられるところが面白いと思いました。

全員「ありがとう」

——曲は誰が書いているのですか?

イジー「曲作りは全員でやるの。歌詞とメロディは私が書くけど、プロセスには皆が同じくらい関わっているわ」

——スタジオでセッションしたりしながら?

イジー「そうよ。ささっと出来上がる時もあれば、なかなか出来なくて3日くらいかかる時もある。メロディや歌詞が出来なくて、スタジオにいる皆のところに行って助けてもらう場合もあるわ」

トム「逆もあるしね。あと、半年くらい寝かせて、また制作に取り掛かることもあるよ」

——アルバム制作にはもう取り掛かっていますか?

イジー「アルバムを作る作業自体はまだなんだけど、充分なマテリアルは揃っているわ。本当に沢山の曲が出来上がっているの。レコーディングもしていて、プロデュースも自分たちでやっているのよ」

クリス「その出来ている曲の中からアルバムに適したものを選んでいこうと思ってる」

——最近はどんなアーティストを聴いていますか?

イジー「テイム・インパラは聴いてるわね。あと、ケージ・ザ・エレファント」

クリス「ブラック・レベル・モータサイクル・クラブ」

イジー「ブラック・レベルは昔のバンドだけど、新しい作品が出ているの」

——ロンドンの今の音楽状況はどんな感じですか?

トム「僕たちはブライトンというロンドンから少し離れた場所に住んでるんだけど、ブライトンは最高なんだ。小さい街なんだけど、沢山のことが起こってる。一つのシーンじゃなくて、色々なシーンが存在しているんだよ。小さいライブ会場が沢山あって、毎晩どこかでショーをやってる。ロンドンも同じような感じではあるけどね」

イジー「でも、ブライトンの方が独自の世界があると思うわ。流行に流されすぎず、皆がやりたいことをやっていると思う。それってすごく良いことよね」

——不況の影響はありますか?

イジー「私たちも長い間苦戦しているの。一ヶ月前まで、フルタイムで仕事してたくらいよ。今やっと、それがパートタイムに出来ているの。それくらい大変ってこと。12時間働いて、その後夜にスタジオに行く、そんな感じね」

クリス「だからここにいるのが信じられないんだよ(笑)」

トム「そうそう(笑)オフィスじゃない場所にいる!みたいな(笑)」

——そういう人は多いですか?

トム「みんなそうしてるよ。もちろん音楽だけで食べている人もいるけど、そこまでいくには地道に活動を続けて成功しないとね。それでやっと音楽だけに集中出来るようになる」

——イギリスは不況の時に面白い音楽が出てくると言われていますが、今、何か面白い音楽は出て来ていますか?

クリス「そういう点で言えば、前はポスト・パンクみたいな特定のジャンルが盛上がっていたけど、今は既に出て来たジャンルのリヴァイバルだったり、ジャンルを超えた音楽の時代だと思うから、一概に何が面白いとは言うのは難しいな。一つのシーンや一人のアーティストではなくて、それぞれのシーンの中で色々なものが盛上がっていると思うよ」

——日本ではヒットチャートのトップ10にバンドはほとんど入らないのですが、イギリスではどうですか?

トム「イギリスでも同じ」

イジー「たまに入ったりもするけど、なかなか難しいわね。今はやっぱりEDMが人気だし。二つの全く違うものが同じ空間にいるのは、全然違う動物が一つの場所で暮らすみたいに難しいんだと思う。どちらかが勢いを増しているときは、もう片方はなかなか前に出れないのよ」

クリス「シングルチャートも、同じような曲が100回くらい一位になってるしね(笑)」

——そういう状況に対して戦おうと思いますか?それとも流れに任せる?

トム「もちろんそういう状況は嫌だけど、人の好みはそれぞれだからね。自分が好きじゃなくても、そういう音楽を好きな人もいる。だから、どうしようもないよ」

——では今のそのような状況で、みなさんが未だに楽器を弾き続ける理由は?

イジー「そのほうが誠実だと思うから。今の私たちの状況って、60年代のパンクに似ている部分があるかも。私たちはEDMから拒絶され、外されているわけだものね。でもやっぱり、楽器を演奏しないと本物じゃないと思う。プレイボタンを押すだけだと、音楽の重みがなくなってしまう。私たちがまだEDMが存在していない時期に聴いていたお気に入りの音楽も楽器を使っているし、それが私たちの世界であり、パッションなの。私たちがエレクトロニック・ミュージックを作ることはないと思うわ」

——最近、僕もそれをずっと考えていて。自分にとってはロックバンドを始めたことはすごく自然なことで、そういう音楽が好きなことは当たり前だったんでしたが、今はあまりバンドが好まれない。それがすごく残念です。

イジー「やっぱり、演奏することって楽しいよね。ギターを手に取る感触っていつになってもいいものだし」

トム「ただボタンを押してリズムを作るだけじゃ、面白くないと思うんだ」

クリス「楽器を使って自分の手で音を出す事で、音を作ることに対する喜びが増すと思うよ」

photo Shuya Nakano
interview Sho Okamoto(OKAMOTO’S)
text & edit Ryoko Kuwahara

Black Honey
“Hello Today”
https://itunes.apple.com/jp/album/hello-today-single/id1156087603?ign-mpt=uo%3D4

Black Honey
ブライトンで結成された4人組。結成間もないにもかかわらずイギリスでのライヴはソールドアウト。日本でもサマーソニック2016の出演を果たす注目株。
https://www.facebook.com/BlackHoneyUK/?ref=page_internal

blackhoney
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レコーディングとツアーの合間、初のサマソニ体験をしたオカモトショウ。取材の合間にライヴを観戦し、フェスご飯もしっかり堪能。夜のHOSTESS CLUB WEEKENDERでは、Savagesのライヴに飛び入り出演したTAIGEN(BO NINGEN)とも再会を果たした。「都市型なだけあって参加しやすいのか、客層が多様なのが印象的でした。アーティストも多様で、バンドじゃないミュージシャンも多い。それが悔しい気もします。今度は出演者として参加したい!」
サマーソニック2016の様子はこちらから。http://www.summersonic.com/2016/

OKAMOTO’S
オカモトショウ(Vo)、オカモトコウキ(G)、ハマ・オカモト(B)、オカモトレイジ(Dr)。2010年5月にアルバム 『10’S』、11月に『オカモトズに夢中』、2011年9月に『欲望』を発売。2013年1月に4thアルバム『OKAMOTO’S』を発売し、7月に は両A面シングル“JOY JOY JOY/告白”を、11月6日にニューシングル“SEXY BODY”をリリース。2014年1月15日に岸田繁(くるり)を迎えた5th アルバム『Let It V』を、8月27日にはRIP SLYME、奥田民生、黒猫チェルシー、東京スカパラダイスオーケストラ、ROY(THE BAWDIES)らとコラボを果たした5.5 thアルバム『VXV』を発売。2015年9月30日、6thアルバム『OPERA』をリリース。2016年6月1日にNetflixドラマ「火花」の主題歌「BROTHER」を表題曲にしたシングルをリリース。10月29日、東京・日比谷野外代音楽堂公演にて47都道府県ツアーファイナルを敢行。12月21日に映画『にがくて甘い』の主題歌などを含むEP「BL-EP」の発売が決定。
http://www.okamotos.net

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NeoL/ネオエル

都市で暮らす女性のためのカルチャーWebマガジン。最新ファッションや映画、音楽、 占いなど、創作を刺激する情報を発信。アーティスト連載も多数。

ウェブサイト: http://www.neol.jp/

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