世界を飛び回る“リーマントラベラー”推薦「会社員でも気軽に行ける“週末海外旅行”プラン」
「海外旅行」は、多くのビジネスパーソンにとってなかなかハードルが高いもの。「何年かに一度、夏や冬の長期休暇中にお金を貯めて行く」というスペシャルなイベントと位置付けている人が多いのではないだろうか。
そんな中、広告代理店の営業として働きながらも、頻繁に「週末海外旅行」を楽しんでいる東松寛文さん。この10月からは毎週末海外に出かけており、12月までに全大陸制覇を目指しているという。
そんな東松さんが「旅に出る理由」を前編でご紹介したが、後編となる今回は、彼が「会社員でも気軽に行けて、かつ非日常を体験できる」と太鼓判を押す、週末海外旅行のプランを伺った。さっそく来週末にでも、いかがだろうか?
“リーマントラベラー”東松寛文さん
土日さえあれば、海外旅行は十分楽しめる!
一般的に、海外旅行を気軽に楽しむは「時間」「お金」「語学力」がネックと思われているが、「いずれもそこまでハードルが高いものではない」と東松さんは断言する。
「特に『時間』はハードルが高くありません。土日の2日間あれば、『韓国』や『台湾』といった近場ならば十分に楽しめます。この2国の特徴は、食事がおいしいことと、マッサージやエステといったリラクゼーションを楽しめること。例えば1日目はとにかくグルメを楽しみまくり、2日目はリラクゼーションで癒されれば、翌日の出社も辛くはありません。韓国では1日目の夜にクラブで遊ぶのもオススメ。台湾は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』で主人公、千尋が働く湯屋のモデルになっていると言われる『九份』の建物を見に行くのもいいですね」
「『シンガポール』や『タイ』もアリですね。金曜日の夜に羽田発の深夜便が出ているので土日をフルに使えます。例えば金曜日に退社後、荷造りして羽田に行けば、土曜日の朝にはシンガポールの『マリーナベイ・サンズ』の天空のプールで泳げますよ」
連休を待たずとも、「普通の週末」に、気軽に海外旅行に出かけることは十分可能なのだ。
「プラス1日」あれば、選択肢はぐんと広がる!
▲タイ・パンガン島で行われているフルムーンパーティーに参加(2015.12)
土日に有給休暇を1日加えれば、選択肢はぐんと広がる。東松さんのオススメは、『フィリピン』のボラカイ島と、『タイ』のサムイ島だ。
「この2島を挙げた理由は、直行便がなく乗り換えが1回必要なので、日本人がぐんと減るから。“非日常”を体験してこそ、短い期間であっても満足度が上がるんです。ボラカイ島は、3キロにわたるホワイトビーチにホテルや飲食店などが立ち並び、ビーチのソファでゆっくりお酒を飲んだりして寛げます。サムイ島は青い海と豊かな自然が魅力。近くにあるパンガン島で満月の夜に開かれる『フルムーンパーティー』にあわせて行くのが特にオススメです」
「『フィリピン』は、ディマクヤ島もオススメ。ビーチは白砂で海は真っ青、そして島周辺はシュノーケリング、ダイビングスポットとして人気ですが、野生のジュゴンに会えるツアーがあるんです。遭遇率は約60%と高く、もし会えたらこれぞ非日常!これがわずか3日間の旅行で体験できるんです。ちなみに僕は、残念ながらジュゴンに会えませんでしたが、十分リフレッシュできました」
「気合いを入れれば、3日間でもチャレンジできる!」というのは、「インド」、「ドバイ」、「オーストラリア」。日本からの直行便が出ており、距離的にもギリギリ3日間で楽しめるという。
「特に『オーストラリア』は、羽田から深夜便が出ているので土曜日の朝に現地に就き、月曜日の夜便に乗れば火曜日の早朝に戻って来られます。オーストラリアはこれからが夏。金曜日、仕事が終わってから寒い日本を飛び出せば、翌朝には夏の太陽を浴びることができるんですよ」
なお、東松さんが「今度3日間の行程で行ってみたい」と思っているのは、『ベトナム』のダナン。ベトナム中部にあり、リゾート開発が進んでいるエリア。成田からの直行便があり、空港から市街地も海も近いのが特徴。着いてすぐ、グルメやショッピングを満喫することができるほか、ビーチでゆったりもできる。少し足を延ばせば世界遺産の街・ホイアン観光も楽しめる。ハノイやホーチミンに比べるとまだメジャーではない点にも惹かれているという。
女性の「初めて週末一人旅」には、非日常感あふれる香港がオススメ
▲香港の夜景をバックに、モデルと同じ表情を…(2016.9)
一人旅はちょっと不安だけど、行ってみたい…という女性に対しては、グルメや買い物、マッサージなどを楽しめる「香港」を勧めている。
「羽田や成田からは5時間、大阪・関空からは4時間程度と気軽に行きやすいうえ、日本語が通じず非日常を味わいやすいから。台湾や韓国は、予想以上に日本語が通じるし、現地の人も日本人と似たような外見、雰囲気を持っているので非日常感を味わいにくいのですが、イギリス統治下にあった香港は欧米人が多く、日本語も通じにくいので異国の雰囲気が楽しめます。街はコンパクトで移動もしやすいので、『自分の力でこの場所、この店に行けた!』という達成感を味わえる場面も多いでしょう」
「初めて海外」の人にも、香港はぴったりだという。以前、初めて海外旅行をするという友人を連れて行ったところ、「海外旅行のハードルが下がった」と喜ばれたそうだ。
「地下鉄と徒歩だけで街全体を回れますし、タクシーも捕まえやすい。街が整備されているので、道が入り組んでおらず、地図が読みやすいのも特徴です。2日間歩き倒し、隅々まで楽しむことができました。友人からは『たった2日でこんなに楽しめるなんて。これからはもっと気軽に海外に出かけようと思う』と言われ、嬉しく思いましたね」
さらに非日常感を味わいたいならば、香港島から船で30分のところにある離島「ラマ島(南丫島)」がオススメという。香港随一の透明度を誇るビーチがあるほか、島の南北を横断するハイキングコースもあり、楽しみ方はさまざま。
「香港が中国に返還された際に、欧米人が多く移り住んだと言われ、エキゾチックな雰囲気。海鮮料理がおいしいのも特徴で、香港旅行の中に日帰りラマ島観光を組み込めばさらに非日常感を味わえるでしょう」
東京―広島よりも、韓国のほうが安く行ける
▲左上から時計回りに、スペイン・バルセロナ、イラン、ロシア・モスクワ(滞在時間24時間の弾丸旅)、イランの夜。いずれも今年10月以降に行ったものだ
「お金」の面も、工夫次第でクリアできる。今はLCCが増え、格安航空券が出回り、国内よりも海外のほうが安く行けるケースもあるほどだ。
「韓国・ソウルは往復3万円ほどで行けますが、これは、新幹線の東京-広島間より安いんです。ホテルも比較的安いので、宿泊費込みで考えれば大阪旅行よりも安く上がるかもしれません。それに、年1回、お盆休みや年末年始といった“価格が跳ね上がる時期”に海外に行くのだったら、それと同じ金額で、普通の休みに複数回行ったほうが、たくさんの国を楽しめ、大勢の人に出会えます。それだけ“生き方の選択肢”も増やせるということです」
航空券を予約するときには、追加料金で権利が得られる「ストップオーバー」を有効活用するのがオススメだという(追加料金が要らない場合もある)。
「ストップオーバーとは、乗り継ぎの場所で24時間以上滞在すること。乗り継ぎ地でも観光を楽しめるオプション的なものです。以前、羽田からロサンゼルス経由でマイアミに旅行する際に、ストップオーバーでロサンゼルス観光も楽しみました。そもそも、乗り継ぎのために空港で数時間を潰すなんてもったいない。多くの場合、通常のチケットに数千円~1万円程度をプラスするだけで、乗り継ぎ地をまる1日楽しめるので、活用しない手はないと思いますよ」
なお、頻繁に旅に出るようになってから、自然に物欲がなくなり、旅以外ではお金を使わなくなったと東松さんは言う。
「毎週のように旅行に行っていると、現地に持っていくものを精査するようになります。そうなると、部屋の中で『使うもの、使わないもの』が徐々に分かれるようになり、必要なものが明確化されていくんです。そのため、必要なもの以外は買わなくなりましたし、要らないものはどんどん処分するようになった。今、自宅には本当に必要最小限のものしかありません。断捨離したい人、ミニマリストを目指したい人にも、週末海外旅行はお勧めです(笑)」
言葉の壁は、「現在TOEIC500点台の自分でもこれだけ旅ができているんだから、問題ない。文法がわからなくても、簡単な英単語と身振り手振りでOK」と断言する。
「英語圏以外のところは、英語のExcuse meのような『ちょっとすみません』と声を掛ける言葉、『ここにはどうやって行けばいいの?』と尋ねる言葉の2つさえ覚えておけば何とかなります。実際、スペイン語圏のキューバに行ったときは、『Perdón (ペルドン:すみません)』『Dónde está(ドンデ エスタ:~はどこですか?)』の2つで何とかなりました。あとは、身振り手振りや表情を交え、思いを込めて伝えること。思いさえあれば、相手に必ず伝わりますよ!」
▲フィリピンの真っ青な海に、ドーン!こんな非日常を、週末に(2014.5)
EDIT&WRITING:伊藤理子 PHOTO:平山諭
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