早口、カミカミ、小声…ビジネスで損しないために「声トレ」やってみよう!

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緊張で声がでない。あるいは普通に話しているつもりでも「声が小さい」と注意され、ますます緊張して早口に。そして後で自己嫌悪に陥って、どんどん話すことが苦手に……という方、多いのではないでしょうか?

これまで3万人以上の「話し方」をトレーニングしてきた秋竹朋子さんは「声と話し方を変えるだけで、仕事の成果は上がります!」と断言します。 秋竹さんは声楽家としてのノウハウを生かし、「声」に悩みを抱えるビジネスパーソンのためのビジネスボイストレーニングスクール「ビジヴォ」を主催。少しの知識とトレーニング方法さえ身につければ、誰でも劇的に、そして確実に「説得力のある声」を身につけられるといいます。

そこで秋竹さんに、今すぐ実践できる声のトレーニングをご紹介いただきました!

「よく通るいい声」を作る基本は「呼吸」

秋竹さんのトレーニングのベースとなるのは「呼吸」「発声」「共鳴(声の高さ)」「滑舌」の4つです。なかでも特に重要なのは呼吸です。

話すときにはつい「喉」を意識しがちですが、実は「声を出す」ためには「息を吐く」ことが重要なのです。特に「腹式呼吸」はいい声を出すための基本中の基本。「人によく聞き返される」「声が通らない」と悩んでいる人は、胸の周りの筋肉だけを使う「胸式呼吸」になっており、「腹式呼吸」ができていないのです。

人が声を出すときには、肺から吐き出された「息」が声帯にぶつかって声の元をつくっています。「腹式呼吸」は吐く息の量が多いため、声帯がしっかり振動し、聞き取りやすい声を作ってくれるという仕組みなのです。

そこですぐに&毎日できる腹式呼吸トレーニングを2種類ご紹介します。

・手のひらに「はぁーーー」と暖かい息を吐くだけ!

手のひらを口の前に持ってくる 手を温めるイメージで「はあーーー」と5秒間、息を吐く

これを2回やるだけでOK!片方の手をお腹の上においてみると、息を吐いたときにお腹が凹んでいるはず。息を吸うのではなく、吐くことを意識することがポイントです。また、しっかりと息を吐けば反動で自然と鼻から息が入ってくるため、苦しくありません。

声が小さい人はこの練習を続けることで、次第に腹式呼吸が身についてきます。

・「シーーー」で“早口グセ”を改善

もうひとつは、商談やプレゼンテーション、スピーチなど1人で長く話すシーンでどうしても早口になってしまう“早口グセ”を持っている人へ。

早口になってしまう原因のひとつに、呼吸が安定していないという点があります。息が続かないため、最後には苦しくなって早口になってしまうのです。

例えばニュースを読むアナウンサーは、ハキハキした大きな声でなくても、最初から最後まで安定した声に保たれていますよね。これは、安定した呼吸が身についているためです。

自分のしゃべりが安定しているかどうか確かめつつ、トレーニングする方法がこちら

腹式呼吸を意識しつつ多めに息を吸う 10秒、15秒、25秒と時間を決め「静かに」と言うときのように「シーーー」と細く長く息を吐く

*このとき胸式呼吸になっていると肩に力が入ってしまうので要注意!

こちらも最低2回やれば、一定の強さで息を吐く感覚がつかめるはず。 10秒、15秒と徐々に時間を長くしていき、最終的には25秒出せることが目標です!あとは、その感覚を意識しながらしゃべるだけ。どうしても早口になってしまう人や、語尾が消えて相手に聞き取りやすい人にオススメのトレーニングです。

・会話の中で腹式呼吸を意識するには

腹式呼吸のトレーニングをしたあとに重要なのは、会話の中でもその呼吸方法を意識すること。「話しながら呼吸を意識するなんて難しそう…」と思いきや、すぐに腹式呼吸で話せるようになる、とっても簡単な方法があります。

それは、単語の最初の文字で息を吐くこと。すると話すうえで息をコントロールしやすくなります。「はあーーー」のトレーニングを思い出して強く息を吐くことで腹式呼吸になりやすく、一定のトーンで文章を読んだり、話したりすることができ、さらに噛みにくくなる効果まであるのです!

<発声イメージ>

「かぶしきかいしゃナントカのたなかです。よろしくおねがいします」

「いつもお世話になっております」

「こちらがへいしゃのつよみとなっております」

本人はあまり変わったように感じないかもしれませんが、他の人が聞くと大きな違いがあるのです。普段の挨拶でもこの方法は効果的なので、ぜひ取り入れてみましょう。

「息の吐き方」で、ビジネス会話の鬼門を突破しよう

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頻出表現「させていただきます」を攻略!

ビジネス会話で頻出の「〜させていただきます」表現。

相手を立てる柔らかい表現として利用機会の多い言い回しですが、とっさに口に出すのが難しく、「さしていただきます」「さしぇていただきます」と、噛みやすいという難点が…。ですが、これも「単語ごとに区切って息を吐く」という話し方で、はっきりと言えるようになるのです。

例えば、

「3時にお電話させていただきます」

と一息で言うのではなく

「3時に/お電話/させて/いただきます」

と「/」で区切ることを意識して、ひとつひとつの単語をしっかり発音することで噛むことがグッと少なくなるはず。「させていただく」ことが多い営業マンは、ぜひ取り入れてみましょう!

つい挟んでしまう「えー」「あー」を攻略!

話すことが苦手という人が、話している途中につい挟んでしまう「えー」「あー」というつなぎ言葉。多少は仕方ありませんが、あまりに多いと「自信がない人」あるいは「大雑把な人」だという印象を受けてしまいます。

この「えー」「あー」を無くすためにも、呼吸がカギとなります。それは、ひとつのフレーズを言い切ったら必ず「鼻から息を軽く吸う」クセをつけること。

フレーズとフレーズのあいだで息を吸えば、息が続くため早口にならず一定のペースで話すことができるうえ、ちょっと間が空くので頭の中も整理できます。

<悪い例>

「えー、本日はこのような流れで話を進めたいと思います。えー、気になるところがあれば随時ご質問ください。えー、それでは本題に入ります。」

<良い例>

「(息を吸う)本日はこのような流れで話を進めたいと思います。(息を吸う)気になるところがあれば随時ご質問ください。(息を吸う)それでは本題に入ります。」

実際に話してみると「えー」という雑音がなくなる分、相手も話の内容に集中しやすくなりますし、「落ち着いた話し方だな」「信用できそうな人だ」と受ける印象もまるで違ってきます。

風邪、鼻炎のときの「鼻づまり声」を攻略!

風邪が流行るこれからの季節。特に「鼻づまり声」は自分が不快なだけではなく、相手にとっても聞きづらい声になりがちです。

また「声がこもりがち」「よく聞き返される」という方も、実は「声を出すときに鼻にかかりすぎている」という傾向があります。

鼻にかからない声を出すためのポイントは、口からたくさん息を吐くこと

まず鼻をつまむ 腹式呼吸を意識して、口から思いきり息を吐きながら「あいうえお」という
鼻から指を外し、同じ発声で「こんにちは」と言ってみる

この流れを5秒以内で何度か行うと、鼻にかからない発声方法が身につくはず。また、風邪などで鼻がつまっていても聞き取りやすい声を出すことができます。なかなか解消しない鼻づまりでお悩みのときは、ぜひトライしてみてください。

声が変わると「印象」が変わり、自分に自信が持てる

秋竹さんがこれまでボイストレーニングをしてきたなかで、3ヶ月以内に改善できなかった人はいないといいます。

「声は生まれつきのものだと思われがちですが、トレーニングをすれば絶対に改善できますし、高い・低いなどの声質も意識して変えることができます。

特に営業などの「人とのコミュニケーション」を仕事としている人は、いい声の方ほど収入が高い傾向にあるので、苦手意識があるままにしておくのはとても勿体ないと思います!20代〜30代前半の方はまだクセが少ないため、話し方や呼吸を少し意識するだけで劇的に変わってくるはずですよ。」

自分の声がよく通るようになると、上司や同僚、取引先にも説得力ある印象を与えることができ、仕事への評価にもつながります。

人と話すことに苦手意識を持っている人は、さっそく「息を吐く」ことから始めてみましょう!

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秋竹朋子(あきたけともこ)

日本初「ビジネスマンの為のボイストレーニングスクール」(株)エデュビジョン【ビジヴォ】代表。「声」「話し 方」に問題を抱えるビジネスパーソンの指導を実施。音楽家ならではの聴力と技術を駆使した、「超絶対音感」による指導が話題を呼びビジネス各紙からの取材、TV番組にも多数出演。東京スクールを拠点に全国各地への企業研修を行い、これまで3万人以上指導、250社の企業研修を実施。著書に「「話し方」に自信がもてる 1分間声トレ

秋竹朋子♪ (@tomokoakitake) | Twitter

<WRITING>伊藤七ゑ

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